地獄
162話目です。
………。
あれ…?…なんだ?…どこに行くんだ…?
地面と足が擦れる音が聞こえる。
「……ス…を…とすな!」
…ん?…俺に…言ってんのか…?
…怒ってるのか…?
「…ースを落とすな!」
ペース…?
なんだ…それ…。
―――。
…ん?今度は…匂い…?
何かが……口に……?
―――。
痛い…。
今、何を……されてる……?
人が……いっぱい…?
い、痛い……。
―――。
朝か…。
夢だったのか…?
「うっ…!痛っ…!」
体が動かない。
関節が、筋肉が、軋む。
「……これ、折れてんじゃねーのか…?」
何があった…?
いや、あれが……現実かよ…。
「思い出せねー…」
頭を抱えて考える。
「やべっ!もう走る時間か…!
急がねーと怒られ…痛っ!」
その場に倒れ込んでしまった。
「…くっそ!立てねー…!」
途端、頬に衝撃が走り、体が吹き飛ばされた。
顔面に蹴りを入れられたのだ。
「くっ…!やっぱ、現実か…」
「立て」
その言葉と同時に今度は足が振り下ろされた。
「うがぁ…!」
「立て」
そしてまた蹴り。
「…んなんで…立てるわけ……ねー…だろーが…!」
「仮病か?立てるなら最初からやれ」
みぞおちに衝撃が走る。
「…いつか…ぶん殴って…やるからな…」
「いくぞ」
また、気付けば走っていた。
だが、走っていることはわかる。
また、気付けば食べていた。
だが、食べていることはわかる。
また、気付けば戦っていた。
だが、蹴られ殴られていることはわかる。
また、気付けば地に伏せていた。
だが、限界ではない。
また食べる。
鍛錬。
走る。
また食べる。
そして鍛錬。
また朝だ。
「まだ、四日目……か…」
ご愛読ありがとうございます。
これからの投稿の励みになりますので、
宜しければブックマークと評価をお願いします。




