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迷宮~新聞記者 津雲京介  作者: 村越 京三


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ここにおりましたか…

病室に入っていくと、

そこにはベッドで眠っている

越沢千恵の姿が見えていた。

それと同時にその様子を見守るように取り囲んでいるスーツ姿の3人の姿が

見えていた。


津雲【ようやく見つかりましたか

   長い事探しましたよ】と

   越沢に視線を向けている


二見【失礼ですが】と

   津雲に鋭い視線を送っている


津雲【これは失礼しました

   東葉日報の津雲と申します】と

   名刺を差し出す

   

二見【地方新聞の記者さんですか】と 

   苦虫をかみつぶしたような

   表情をしている


津雲【窓際族ですけどね

   何かの因果かある事件の

   取材で彼女を探してましてね】


井出【彼女が何かあるのですか?】


津雲【確かめたい事と

   聞きたい事がありましてね

   それで、昨日は取材で和歌山に

   いたのですが

   鶴山さんから私の写真を

   持っていたので確認をと

   ご連絡いただきましてね

   それでこちらへと】


二見【余計な事を、このツルツルが】


鶴山【ハゲてないよフサフサだよ】と

   髪の毛を伸ばしている


津雲【人の事を聞く前に名前くらいは

   名乗られたらいかがですかね

   その様子だと警察の方かと

   お見受けしましたが

   最近の警察は礼儀作法を

   怠る人達がいると

   風の噂では聞いていましたが

   これでは言われるのが、

   少し分かる気がしますよ】と

   呆れたように話しながら

   それぞれへと視線を向けている

    

二見【大変失礼しました。

   警視庁捜査一課の二見と

   申します】と

   こちらは警察手帳を見せている


谷沢【同じく谷沢です】


井出【井出と申します】と

   それぞれ挨拶している


津雲【これはまた何事です】


二見【それはこちらが

   聞きたいものですな】と

   再び鋭い視線を津雲に

   向けている


鶴山【まあまあ、ところで見覚えは】


津雲【ええ、私も彼女に

   確かめなければならない事が

   ありますね、一人の人間の

   人生がかかっておりますから】


二見【どういう事です】


津雲【人の事を聞く前に刑事さん達は 

   なぜ彼女へ】


二見【2日前の夜遅くに

   外でふらつくように

   歩いていたのを

   警ら中の巡査が発見しまして

   声をかけようとしたのですが

   タイミング悪く青信号になり

   二人が歩道を渡ろうと

   していた時に信号無視の

   車にはねられて

   ひき逃げに遭われてましてね

   引いた車は近くに

   乗り捨てられていました】


谷沢【ちなみにその車は

   盗難車という事でしてね

   何か犯人への手がかりをと】


井出【それで意識不明の状態で

   こちらに身元確認できるものを 

   何も持ち合わせていなくて】


津雲【という事は彼女は

   こちらの近くで被害に】


二見【いや、日本全国一週の旅でも

   していたようてすね、

   大きめのリュックサックを

   背負って歩いていましたから】


津雲【彼女の名前は越沢千秋さんと

   言います。元区役所職員で

   現在は無職だと思います。

   とある事件の被害者と

   されている方なのですが】


鶴山【とある事件って】


津雲【越沢さんは香港で発生した

   ある事件の関係者であると

   そして彼女は幾つかの

   大きな勘違いをしています】と 

   再び越沢に視線を向けている


二見【大きな勘違い】と

   津雲に鋭い視線を送っている


津雲【話は長くなりますが】


二見【意識不明とはいえ

   本人の前で話すのは】


津雲【その勘違いのおかげで

   事件の真実にようやく

   たどり着きましたがね】


二見【事件の真実、どういう事です】


そこから病室のドアがコンコンと

ノックされ開いていく


浜野【失礼します】と入っていく


中江【失礼します、

   点滴交換の時間です】と

   挨拶して作業をしていく


浜野【少し失礼しますよ】と

   聴診器を越沢の服の上から

   あてていき心臓の音を

   確認していく

   

二見【先生彼女の具合は】


浜野【全身打撲はしていますが

   命に別状はありません】と

   聴診器を外してから

   答えている


津雲【すいません、つかぬことを

   伺いますが】


浜野【なんでしょうか】


津雲【彼女は】とある質問をすると


浜野【ええ、間違いありません。

   そこは大丈夫でした。

   搬送された際に担当の医師に

   確認とりましたから

   しかし、よく分かりましたね】


津雲【何となくの勘というものです

   ありがとうございます】


浜野【あとは本人の生きる気持ち

   それしかないですね】


浜野【お願いします】


浜野【目を覚ませば大丈夫かと

   それでは失礼します】


中江【失礼します】と

   それぞれ病室をあとにしていく


二見【少し場所を変えましょう】


津雲【その方が良さそうですね】


井出【私は彼女の様子を】


谷沢【ここを頼む】


井出【分かりました】

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