表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/45

第11話

日曜日。太郎は家から歩いて5分とかからない場所にある広い公園に来た。両親には友達と遊ぶと言って出てきた。


流れているピカピカを避け、塊を払い、車や人に気を付けながら公園の奥の片隅へ。ここにはあまり人が来ない。遊具もベンチもないただ細めの木が生えているだけの空間。


太郎はあたりをキョロキョロして人の目がないことを確認すると、この前考えたことを試すために全身にピカピカを集めた。


体が段々とぼんやりした光に包まれていく。その場で3分はじっとしていただろう太郎は急に声を上げた。


「やっぱり!」


50メートル走で走っていた時、太郎は行く手を遮るように浮かぶ霧のようなピカピカの塊に向かってどいてどいてと叫んでいた。もちろん心の内で。


すると太郎の正面だけ割れるようにピカピカの霧が開かれたのだ。太郎は走りながらこの幸運を喜んだ。そしてすぐに何か変だなと思った。


その心の引っかかりが今解消された。心の内で強く訴えかけるだけで50メートル走の時と同じようにピカピカを動かすことが出来たのだ。


全身を包むピカピカが消えた後、太郎はもう一度ピカピカにどいてくれと頼んだ。ピカピカは全く動かない。


「体全部にピカピカをくっつけなきゃダメなのかな?」


太郎は手だけ、足だけ、体だけ、頭だけと試したがピカピカは動いてくれない。全身をピカピカで覆った時だけ動くことが分かった。


「やった。やった。やった!」


今は全身をピカピカにするには時間がかかる。しかもそれはすぐに消えてしまう。しかし太郎は明るい気持ちでいっぱいだった。


全身をピカピカで包むことは出来る。ちょっと前までは出来なかったが今ではそれが出来るようになった。


これまでのように練習すればもっと長い時間出来るようになるはずだ。太郎はそう考えた。そうすればもうピカピカが邪魔になることはなくなるはずだ。


そしてその日から太郎は全身をピカピカで包む練習に熱中した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ