開業 前日
「洗濯洗剤は粉なんですね」
「クリーン魔法で済むんですが 洗濯機が普通に使われています」
洗濯機の使い方を教えてもらった 乾燥までおわる 便利だ
服の生地で洗い方かえるとかないんだろうな
「生地が皮とかだったらどうするのかしら」異世界だしあるかもと聞いてみた
「一緒で大丈夫 魔道具ですから」
「一つ上の答えが返ってきた」魔法ですむのか 便利だ
各部屋にはトイレあり風呂なしだ 一階に男女別の4人くらい一緒に入れる風呂があって
脱衣所の横に洗濯機二台づつ
掃除も終わっている 建物の外側もチェックしよう
扉を開けると木の床が続いている階段二段降りて振り向く
大きめのドアの上 宿 あかり と看板あり
《上がる前に靴の泥を落としてから上がってください》と札が立っていた
なるほど 雨が降ると泥道だと 納得
敷地内に水場と馬小屋ができてる
馬でくる人ありか 宿屋やるんだと ぼんやり思う
裏の畑を見た ハーブや 葉野菜 かぶかな あ人参の葉だなこれ ちょっと嬉しい
マンションでは鉢植えのみだから 土があって野菜たちを育てるのは夢だ
人参だと思った株を抜いてみた オレンジ色かなちょっと色とか違うけど様子は人参と同じだ
かぶも一株抜いてみる 白いまんまる 同じだな ほうれん草風の株も抜き
そとの水道で軽く泥をとり 台所へ持っていく
今日の夕食に使ってみよう
「いまさらだけど ハウスも食事するよね」
「はいもちろんです 楽しみです」笑顔初めて見た
夕食 ハンバーグの試食とごはん 味噌汁
付け合わせは畑の野菜
人参だけ千切りにして炒め塩コショウのみで甘さを引き出す
すりごまが欲しいな
ほうれん草は味噌汁に
かぶは薄切りで塩 葉の方は刻んでかき揚げ
二人で差し向かい 手を合わせ「いただきます」
今日のハンバーグはデミグラスソース
日本人には当たり前かな ご飯に合う
ほうれん草の味噌汁 落ち着く
総菜たちも新鮮で 人参には油が合う かぶは塩もみをすると粘りを感じる
素材の味を感じるのは育てた畑のお陰だ
「今日は早めに休んで 明日に備えましょう」
「そうですね ハウスは何処で休むんでしょうか?」
「あかりさんの隣のドアが私の寝室です
風呂はそれぞれの部屋で入れます ではおやすみなさい」
部屋に入り 客と一緒でないプライベート空間は有難いと
忙しさを忘れて一人になりたいとき ちゃんと一人になれるのは
二週間分の買い物 途中でもう一回買い物する まだお金も残っている
宿泊者 どんな人たちだろうか
初めての食事 気に入ってくれるといいな
ゆっくり深く休めると起きたとき すっきり
今日初日 一か月頑張ろう
スラックスと Tシャツ 袖のないダブルのチョッキ風上着を着た
ロビーで落ち合う
一緒に朝食を食べましょう
パンにバターを乗せ オーブンへ
ベーコンを焼く 卵は目玉焼き
付け合わせの野菜
スープは鶏がら 具は玉ねぎ
二人で食べ終えたころ 外の塀入口閂を開ける音がした
最初のお客だ




