表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
56/59

見守り


 爺さん(昭一)婆さん(和子)の間で一緒に寝息を立てるケイを眺めながら、今日を振り返ってた。


 色々ありすぎだろう、ホントに…


 社のことは明日もう一度詳しく聞くにしても、アイツら(阿吽)の顔見ながらだと、聞きたいことがズレていくんだよなぁ…


 ケイの枕元に置かれた(アタシ)の横で、お守りがわずかに気を帯びた。


(結…起きてますか?)


 アタシら寝ないだろ…え?


(吽形? 分け身と本体は一つに戻ったんじゃないの?)


(そうですが? 今は以前のように境内から意識を伸ばしております)


 …しっかりしてんな。

 じゃあ、いつ力を込めてたんだよ? あぁ、アタシの話聞いてなかった時か…


(ご心配をおかけいたしました。…あなたたちが帰る頃には、また分け身として付いて行けますからね)


 …聞きにくいとこ、教えてくれたな。

 オマエ、やっぱデキる奴だよ。


 ありがと


(で? 今日のこと、話に来てくれたのか?)


(察しが良いですね。あの場に居なかったあなたにも、私たちの推測を聞いていただきたいのです)


―――


 社で起こった事と、阿吽が見た同じ夢の話を一通り聞いた。


(…このへんも含めて、社の主祭神は何か言ってるの? 繋がりも強くなってきたんだろ?)


(失態の謝罪を兼ねた報告を行ったのですが…何故か期待を込めた想いを賜りました)


 期待?


(…オマエらの言葉を借りるなら、この辺も織り込み済みなんじゃないか? きっとアタシたちが間に合って、阿吽も無事に済むとわかってたとか)


 …そう考えると、なんか神様ってつまんないな…


(私と阿形が見た夢は、今回と結果が異なっていました。なんらかのズレが発生して介入なさったのだと思っています)


 えっ?


(社に…神様来ちゃったの?)


(いえ、顕現けんげんされたのではなく、湊くんや景くんのお守りのように、力を貸されているのかと)


 …それもう…いや、いいか。

 もうわかってんだろうな。


(オマエらが見せられたのは主祭神が想定していた未来で、それとズレたから介入してきた?)


(…介入せざるを得ないほどにズレた方向が気になって、気になって…気になってるんですよ)


 あぁ、そこに後押しが欲しくてきたのか…なんか可愛いな。


(んふふ、間違いなく前倒しでズレてるから胸を張る! 根拠なんか無いけど、アタシらはこれ以上無理なくらいに頑張ってる! 神様もそのへんが好転してて嬉しいから期待されたんだろ?)


(…そうですよね、ふふ。あっ、阿形、ちょっとやかましいです…)


 きちんと進む方向を定めて歩んでるんだから、安心していいって言ってくれてんだよ。

 ちゃんと見守ってくれてんだよ。


―――


「結。今日は凪探しに行くよ」


 布団を畳んだケイが着替えながら話しかけてきた。

 何? 誰? あぁ、禍と一緒にいる子か。


「…えっ? 危なくない?」


「んー、オレたちの知ってる凪と、ちょっと違うんだよ。ご飯食べたら神社――」


「景〜! ご飯食べたら、先に宿題しなさいね〜」


 婆さん(和子)の張った声が聞こえる。


「――行く前に宿題しなきゃなぁ…」


 あはは、いい顔するぅ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ