第10章 ドライムと言うヤツら
レオンを手招きをして、指を指してバムが言った。
「あそこに少し広くなってる所が見えるな?あそこに向かう。」
レオン「わ、わかりました!」
とは、言ったものの初翼竜飛行に不安しかない。
バッサァ……バサァ〜
砂煙をあげて翼竜が身体を浮かせると、バムは脚を掴み目的地に向かい飛び立った。
レオン担当?の、翼竜も同じ様に身体を浮かせた。
レオン「こ、こうか!?行ってきまーーす!」
とんでもない度胸と命知らずな男は、続けて飛び立って行った。
アルベルト「あはは、アイツすげーな!すげーバカだ!」
ヴィンス「あぁ、アイツは俺達よりも、2段階くらいバカなんだよ!」
この鬼畜上官達は、50mの断崖絶壁からダイブする若手を見て爆笑している。
ゼグ「お前ら面白いな。俺も行ってくる」
バサァーーーー!…
あっという間に3人とも飛んで行ってしまった。
ーーー地上では。
ビョオーーーーー…
トン。
バムが着地して、後ろを振り返った。
「おー、もう来てるじゃないか。こっちだ〜降りてこーい」
レオン「おっ、お?あそこでバムが手を振ってるな!あそこに降りるのか!」
………どうやって??
翼竜とのコミュニケーションの取り方も指示の出し方も、何も知らない……。
着地位置の方向への飛行は、理由はわからないけど進んでいる。
でも、スピードが変わらない。
レオン「やべぇ!これ、止まれないな!」
地上まで、あと僅か。
このまま行くと、地上に着いても引きずられる。
レオンは、地上スレスレで手を離した。
レオン「うわっ!おったったっ…」
落下の加速のまま地上に着地して、急いで脚を走らせる。
ズサァーーーーー…
ゴロゴロゴロゴロ…
結局、脚が追いつかず盛大に転倒してしまった。
レオン「いってぇ…」
どうにか無事に?着地に成功した。
バムが半笑いで言った。
「あ、すまん。減速のしかた教えてなかったな」
レオン「あ、いえ、大丈夫です。」(あ、すまんじゃねーよコイツ)
その後、ゼグがふわりと降りたった。
ゼグ「バム、余程コイツらが気に入った様だな。久しぶりにやるのか?」
バム「あぁ、レオンの強化は彼らの強化にダイレクトに繋がるからな。連れてきた。」
タタタタタタタタタ
グンが合流してきた。
「バム20人くらい集まったよ。」
レオン「!?!!」
レオンが周りを見渡すと、大勢のドラゴノイドが、集結していた。
バム「みんなよく集まってくれた。今日は急遽レックスを狩ることにした。」
レオン「レックス…?」
グン「大型のDodだよ。今日明日の食料を確保してないドライムに集まって貰った」
レオン「大型?まさか10mくらいあって腕が短くて肉食でしっぽのデカい…」
身振り手振りも交えながら、質問を重ねると間違いない。
デビルだ。
重機関銃も通用せずに、人間の科学力のギリギリでどうにか倒した、あの恐竜を剣や槍と言った原始的な武器で倒すと言っているのだ。
レオンは、生ツバを飲み込みながら聞いた。
「いくらドラゴノイドとは言え、あいつを倒せるとは考えられん。狩れるのか?」
バム「ヤツを倒すにはな。度胸と知恵と連携だ。1つでも欠けたらやられる」
1人のドラゴノイドが口を開いた。
「バム、ソイツが人間か?午前中に乗り物に乗ってきたのがそうだとグンに聞いた。」
バム 「あぁそうだ。彼の名前はレオン。人間の中では俺達に近い、面白い奴だ。よろしく頼む」
レオン「あ、皆さん!レオン・フォックスです!よろしくお願いします!!」
このレオンの態度と、バムからの紹介と言うことで彼らは、あっさりと受け入れてくれた。
レオン「それで、レックス?は、どうやって探すんですか?」
バム「簡単だ。この人数で見通しの良いここに居れば勝手にアイツからやってくる」
大型恐竜は、食べる量も凄まじい。群れが居ると沢山の肉を狩れる為に襲う習性があるのだ。
すると……。
近くに居た、鳥達は羽ばたき去っていく。
レオンは認識する事も出来なかった小型の恐竜の様な走り去る音が辺りに鳴り響き、直後静寂が訪れた。
バム「誰かレオンに槍を渡してやれ」
1人のドラゴノイドが、槍を渡した。
レオン「……!?重い」
ドラゴノイドの槍は、持ち手こそ木製だが、そのほとんどが金属で出来ている。その物の重さにより貫通力を増す為に当然の設計である。
彼らのフィジカルが無いと、持ち歩くのも困難な代物だ。
ズゥーーーーーン……
腹に響く様な地響き。
バム「レオン来たぞ」
レオン「はい、わかっています。」
レオンは、少しニヤついている。
入隊当初、ヴィンスに訓練で追い込まれた時の様な…
いや、それを遥かに超越した状況に身体は怯えながらも、アドレナリンを抑えられずにいた。
どちらから来たなどと確認するまでもない、
全てのドラゴノイドが立ち上がり顔だけ一方向に向けている。
これはレックスが急襲して来た時に回避出来るように身体を向けない様にしているのだ。
ズゥーーーーーーーン
バキバキバキバキ…
木々をなぎ倒し向こう側の王者、レックス余裕の登場である。




