第9章 向こう側で生きるとは
アルベルトが尋ねる。どう言う事だ? 今のは逆じゃないのか? 俺は関節を狙って行って力で跳ね返された」
バムが答えた。
「あぁ、そうだな。でもここでは、我々は純粋な強さだけで言ったら10段階で下から4番目くらいだ」
エドワードが言う。
「でも、こうして君達は生き延びている。一言で言うなら、知恵だな」
バムがうなずく。
「あぁそうだ。食物連鎖のカーストでは上位にいる」
ヴィンスが首を傾げた。
「でも、バム。君はドラゴノイドの中で純粋な強さで言っても頭1つ抜けてそうだな」
バムは少し考えてから答えた。
「んーーー。まぁそうだな。人間で言うと君達くらいだろうな」
レオンが声を荒らげる。
「なっ…ちょっと待ってくれ! リヨがあんたに攻撃したら、どうなる?」
リヨが笑いながら割って入る。
「あはは、レオン君。君と私よりも差があるかもよ」
ヴィンスが感嘆の息を漏らす。
「そして、バムがリーダーの理由は強さももちろんあるだろうが、統率力だろうな。理由も無く、俺も部下になっちまいそうだ」
その横で、ヴィクターが恐る恐る声を掛けた。
「ドラゴノイドとは、私達が勝手に呼んでいる名前だ。あなた方は、自身をなんて呼んでいるんだ?」
バムが答える。
「Draym。最弱の竜と言う意味だ」
人間側の最強クラスが、小柄な女性に圧倒される。
そんな彼らも恐竜に分類するなら1番弱い。
ヴィンスが呟く。
「なるほどな。薄々わかっていたが、そう言う世界だ。化け猫の前脚を槍で射抜いたって聞いてる。それも勝てる訳ではない故の戦術だもんな」
バムが当時のことを思い出す。
「あぁ、君達の飛行機に気を取られていた時にダガーに襲われた時だな。あれは、まぁそう言う事だ」
すかさずヴィクターがメモを取り出す。
「Dagger。体高3m、体長6m。超大型のジャガーのようなネコで、リトルボーイを捕食する」
(前回のフライトで、メモを取っていなかったらしい……)
バムが逆に問いかける。
「こちらから質問だ。君達はとてもバランスの取れた良いチームだ。チーム名はなんと言う?」
ヴィンスが戸惑う。
「え?あ、チーム名は…えっと」
すると、萎縮していたリアムが勢いよく声を張り上げた。
「エクスプローラーズです!! 未知への冒険者って想いが詰まっています!」
(え?えーーーー!? なの!?)
内心、メンバー全員がそう思ったが、「EXP」に乗ってきたからまぁいっか! と、心に秘めたのだった。
リヨが目を輝かせる。
「エクスプローラーズ! かっこいいな〜。あれにも乗ってみたい」
彼らの名前が「エクスプローラーズ」に決まった瞬間だった。
そして、その場にいた全員が、心の中でこう思った。
――ていうか、リヨってほぼルーシーだな……!




