表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
10/24

プロローグ 激突ディストレイVSパラサイトグリード

 空間を跳躍する浮遊感を一瞬味わい、次に目を開けた時には、見慣れたコクピットの中にいた。手には操縦桿があり、周囲には立体的なホログラムが広がっている。

「翔太! 遅い! 敵は目の前だよ!」

 頭上から響く鈴のような声。戦闘をサポートする妖精、カナリアだ。金色の髪を揺らしながら、彼女が私の周りをせわしなく飛び回る。

『久しぶりの戦闘だ。腕はなまっておらんだろうな』

 さらに低く、重厚な声がコクピット全体に響き渡る。

 ディストレイだ。

 この巨人の本体そのものが、私に語りかけてくる。

「当然だろう。私の華麗なテクニックを披露してあげるよ」

 私は操縦桿を握りしめた。

 私の意思が、ディストレイの巨大な拳へと伝わっていく。

「行くぞ、ディストレイ!」

 深緑の瞳が輝き、赤き巨神が咆哮を上げて、闇の中で受肉したパラサイトグリードと対峙した。

 決戦の火蓋が切られる。

 受肉したパラサイトグリードは、崩れ落ちた廃病院の瓦礫を撒き散らしながら、その醜悪な姿を完全に露わにしていた。黒く爛れた肉塊のような巨体からは、無数の触手が脈打つように伸びており、その一つ一つが生き物のように独立して蠢いている。屋根を突き破ったその姿は、まさに生きとし生ける全ての敵というに相応しい絶望の塊だ。

「翔太、右から触手が来るよ!」

 カナリアの警告と同時に、私は操縦桿を大きく右に倒し、右足のペダルを踏みこんだ。

 ドォォォン!!

 左肩のバーニアと背中のスラスターを全開にしたディストレイの巨体は、アスファルトを削りながら俊敏に反応し、右から迫っていた黒い触手を回避する。地面を叩きつけた触手がアスファルトを容易く貫き、砕けた路面が舞い上がった。当たれば装甲が破壊されかねない一撃だ。

「近接戦に持ち込む!」

 スラスターから『浄化の炎』を噴出させながら一気に前進をする。

「オリルフィアを出す」

 ディストレイが右腕を振り上げる。

 シャキィィン!

 右腕の甲部分に収納されていた長剣、オリルフィアが伸びて姿を現す。黄金の縁取りが施された真紅の刀身が、街頭の光を反射して鋭く煌めく。

「相棒! オリルフィアに『浄化の炎』を!」

『心得た ぬああああ!』

 ボッ! と真っ赤な炎がオリルフィアを包み込んだ。負の念を糧とする癒しの炎は、パラサイトグリードにとって最も猛毒な灼熱だ。

「どうだ! 私が使う炎とは違って、オリジナルの炎だ。範囲も威力も桁が違うぞ! はぁぁぁっ!」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ