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人魚の雫  作者: 麻婆
あたたかい食事

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あたたかい食事-2

「お疲れ様でした!」


 朝から撮影を始めて、終わったときには昼でも夕方でもない、気怠い時間になっていた。


 もう少し時間がかかると思っていたが、椿とカメラマンの相性が良く、進行がスムーズだったのだ。

 

 

 

 帰りのタクシーを待つ間、椿は閑散かんさんとしたロビーの長椅子で静かに葛藤していた。


「(お腹は空いてるけど、中途半端な時間なんだよなぁ…。昼はケータリングのシーザーサラダをいただいたし…)」



 椿は、スタッフと一緒に食事を取り、コミュニケーションを取ることを大事にしているため、できるだけケータリングに手をつけるようにしている。


 しかし、サラダと言っても、クルトンやベーコンが入って、シーザードレッシングがかかった、ボリュームのあるサラダだったため、少しだけカロリーが気になってしまったのだ。

 

 

 今日は、食事の量やタイミングを夕飯に合わせたかったけど、確実に椿のお腹は空いている。

 

 空腹と摂生せっせいとの間で意思が彷徨っているうちに、タクシーが着いた。



「(こんなときは、あの店だな)」

 

 

 

 

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