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六十八話

 

 アイドルの異様な追っかけ集団に関して、ちょとした動きが始まろうと

  していた時―――――。

  18地区内のある高層マンション前に、黒塗りのベンツが三台 停車した。

  停車した車から、厳つい人相の悪い男達が出てきた。

  一癖も二癖もありそうな男性達が着込んでいるのは、黒いスーツだ。

  服装だけが迷彩服ではないが、肩からホルスターを吊っている所を見れば

 特にこの世界では違和感はないかもしれない。

 ホルスターには、フル装填されている銃器が息を潜めているからだ。




 その男性達に混じって、否応なしに眼に付く人物が混じっていた。

 その人物も、迷彩服を着込んではいない代わりに、柔らかで華奢な体躯を

 包んでいるのは、パンツ・スーツだ。

 その服装だけが目立つのではなく、その天使か妖精を思わせる中性的な

 優美な容姿だ。

  貌立ちは、細面で鼻筋が通り、細い顎、切れ長の眼下には黒子がある。

  大きな口に薄い唇、細く長い首に浮き出た鎖骨は華奢だ。

  長髪の黒髪をうなじのあたりで束ねて背中に垂らしている。

  平凡な――――もといピアニストの様な洗練とした手。

  左手の中指にはやたら存在感のある銀製の指輪が填っており、分厚く幅広い

 輪の表面には、半面の髑髏があしらわれている。

 その脇には『fight with power and a weapon and expel an ogre beast』《力と武器で抗い、鬼獣を駆逐する》と一文が彫り込まれている。

 この人物こそ―――――那樹沢美樹だ。




「那樹沢補佐 銃は?」

 1人の強面の男性が尋ねてくる。

「心配は無用だ」

 那樹沢は淡々とした様な声で応えるが、その声は女性らしい声だ。

 那樹沢がこの様な場所にきたのは、トラブル処理だ。

 この高層マンションには、トラブルの元凶になっている秘密結社の

 構成員がいる。

 もっとも、政治結社とは名ばかりの巨大な国際暴力組織だが・・・。




「グランド・ゼロ」の混乱は、表社会だけではなく裏社会にも及ぼし、

 世界の裏社会を戦国時代へと突入させた。

 その狂乱怒濤の中、尚文真一郎率いる露店商は手段を選ばすに世界の暴力

 地図を激変させた。

 ――――尚文露店商は、行く手を遮る全てを容赦しない。

 また、将来復讐してくる可能性のある相手の血の一滴も残しておかない事は、

 尚文露天商の鉄則だ。




 その鉄則に忠実に従う露店店員は、闘いの際には対立組織の構成員達の親兄弟

 にまで、何の微塵の躊躇もなく標的に加える。

 女、子供、老人から必要とあれは犬猫などのペット動物まで微塵の躊躇もなく

 挟撃し、肉塊に変える。

 その無慈悲な殺戮ぶりが、幾多の巨大暴力組織を震え上がらせ業務提携を

 結ばせた(服従させられたの間違いか?)

 だが、露店商に屈していない暴力組織も今現在も存在しており、それらの

 組織と露店商との闘いは熾烈を極めた。





 その熾烈さは、時に世間で注目を集める事もあった。

 一つは、南米系の巨大暴力組織とロシア系巨大暴力組織の連合組織との

 抗争で注目を集めた「血塗れの聖夜」。

 そしてアジア系巨大暴力組織との「18地区戦争」が上げられる。

 特に「18地区戦争」では、鬼獣警報が近隣一帯で発令されている最中に、

 アジア系巨大暴力組織の尖兵部隊が、尚文露店を襲撃した。

 その尖兵部隊は、誰も予想しなかった武装兵器まで持ち込んできた。

 その兵器は、当時市場に売り出されたばかりの歩行戦車だった。




 だが、それらを迎え撃つ露店商側も、これまた予想斜めいく兵器で反撃を

 開始した。

 それは、これまた当時市場に出回り始めた高性能パワードスーツだ。

 その二つの新兵器同士の戦闘光景は、軍事マニアや軍事専門家から

「SF戦争」と表されるほどの熾烈な抗争が展開したが、最後は尚文露店主が

販売している 商品の列車砲を使用し、歩行戦車をスクラップに変えた。

 なお、抗争終結後、列車砲、高性能パワードスーツ、スクラップに変えられた

 歩行戦車は、日本国防軍や手野グループ(!!)になんやかんやで、尚文

露店主が無理矢理引き取らせた。





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