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二十三話

 

「その通りさ、それより2人は銃器の他に打撃系とか斬撃系の武器は持ってきているのか?」

 ヘルメットにトランプのキングとタロットカードの塔を張り付けた男性住民が

 2人に視線を向けながら尋ねた。

「俺は持ってきているぜ、銃弾が無くなれば最後に頼りになるからな。

 ―――――俺のロトの剣は斬れるぜ? 派遣先で鬼獣をこれで倒したからな」

 インスタントのカップヌードルを食べていた男性住民は、とある国産ゲームに登場する武器名を告げながら、腰に吊っていた物体を手に取る。

 それは、釘を打ちつけられた一本のバットだった。

 少なくとも剣ではないが、バットには「ロトの剣」とマジックで書いてある。




「ふん、それなら俺のエクスカリバーの方が断然斬れるな」

 ヘルメットにトランプのキングとタロットカードの塔を張り付けた男性住民が、

 同じように腰に吊っていた物体を手にしながら応えた。

 それは中南米の現地人が使う山刀だったが、何やら小型バッテリーとガムテープ、ワイヤーで創意工夫を施している。

 そこにはマジックで、「エクスカリバー2号」と書かれている。




「改造した山刀と釘バットじゃねぇか!!」

 スポーツ新聞を読んでいた男性住民が、2人の持っている武器を見て思わず

 叫ぶ様に 告げた。

 その表情は、若干呆れている。

 その3人組の横を通り過ぎた2人組は、深刻な表情を浮かべていた。

「「ソルジャー」の大群と闘うのが問題じゃない。それに交戦しても弾薬の

 心配はないさ」

 右手にドックフートとキャットフードが入った袋、左手にチェーンソーを持った

 男性住民が告げる。




「そんなのはわかってる、でもよ、俺は南米と欧米帰りの連中に訊いたんだが、

 問題なのは猟犬型鬼獣「インベイダー」や変異種鬼獣「ハウンド」などがいないかどうかだとよ」

 煙草を口に咥えている男性住民が応える。

「何か問題でもあるのか?」

 左手にチェーンソーを持った男性住民が尋ねる。

「あの2体(匹?)の緻密複数襲撃で、海外の防衛側は大半が敗走させられているらしいぜ」

 煙草を口に咥えている男性住民が応える。

「あー、あれか、確かテレビで何か言っていたな・・・・たしか陸上の

「狼群戦術」だったか。通商破壊戦術ならぬ人類破壊戦術」

 左手にチェーンソーを持った男性住民が、何かを思い出した様に告げる。




「何のテレビ番組で言っていたんだよ・・・・俺は聞いたことない。

 まぁ、とにかくだ、厄介な事は間違いないと思うぞ」

 煙草を口に咥えている男性住民が応える。

「なに、接近戦になったらレザーフェイスよろしく、朝焼けのチェンソーダンスしてやんよ」

 左手にチェーンソーを持った男性住民が凄まじい笑みを浮かべながら告げた。




「重火器類全盛期の中で、お前はチェンソーで闘うつもりか・・・・」

 煙草を口に咥えている男性住民が信じられない者を見る様な表情を浮かべながら

 応える。

「お前だって、アレ使えよ、ボウガンの矢に火薬を付けた危険の極みの武器」

 左手にチェーンソーを持った男性住民が告げる。

「無理だって、絶対無理・・・・、というか闘えるかっ!! なんで重火器類が

 あるのに、わざわざ俺はボウガンで闘わなきゃならないんだよっ」

 煙草を口に咥えている男性住民が、何処か呆れた様な笑みを浮かべながら

 応えた。




 尚文露店主はそれらの光景を一瞥しながら、弾薬や砲弾セット30000発を

 セット注文をして、商品の受け取りサインに来た国防軍関係者に書類を

 手渡していた。

「(嫌な空気だ)」

 尚文露店主はそう思いながら、付近を一瞥する。

 尚文露店主だけが、あたり周囲の薄暗い底辺の雰囲気の界隈の如く、陰湿で

 どろっとした気鬱を感じていた。

 住民や露店店員は、そのような事は感じてはいない様子だが―――――

尚文露店主は異変を確実に感じ取っていた。

「店長、大方の商品は卸しました」

 男性店員が近づいてきて、報告してくる。

「そうか――――これから忙しくなるぞ」

 尚文露店主は短く応えた。




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