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倒したモンスターをカード化!~二重取りスキルで報酬倍増! デミゴッドが行く異世界旅~  作者: 乃神レンガ
第十四章

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496 Re:シルダートのダンジョン ⑨


 八階層目は、森エリアだ。冒険者の姿は無い。


 道中多少は遭遇するかもしれないが、ここまで来ると数は少なかった。


 アンクを偵察に出して先へと進むと、俺とレフの前にモンスターが立ち塞がる。


「ぶひっ!」

「ぶぶぅ」

「ぶたぁん!」


 それは、青い肌をしたハイオークだった。一応鑑定してみる。



 種族:ハイオーク

 種族特性

【集団指揮】【無属性適性】

【パワーアップ】【腕力上昇(小)】

【体力上昇(小)】【悪食】【他種族交配】



 ハイオークは、Cランクモンスターだ。指揮官タイプで、無属性魔法も使える。


 今回は集団で現れたが、いったいどの個体が指揮をしているのだろうか。まあ、どうでもいい。さっさと倒そう。


 俺は擬剣パンドラソードを抜くと、ハイオークたちに斬りかかった。


「ぶひゃっ!?」

「ぶふぉっ」

「ひでぶっ!!」


 ハイオークたちは為す術もなく、部位分けされて転がる。


「あ、オークを倒した時の癖が出た」

「にゃん!」

「そうだな。ハイオークは0枚だし、カード化しよう」

「にゃんにゃ」


 以前ハイオークは一枚持っていたが、その個体はハパンナ子爵に譲渡していた。


 なのでハイオークの所持枚数は、現在0枚である。


 そうして、ハイオークたちをカード化した。オーク軍団を召喚するときがあれば、使えるかもしれない。


 とりあえず、ある程度の枚数はそろえておこう。


 それから探索を再開して、他にも何種類かのモンスターに遭遇する。


 木に擬態したハイトレントや、巨大な蛇であるジャイアントサーペントだ。



 種族:ハイトレント

 種族特性

【自然治癒力上昇(中)】【硬化】

【エナジードレイン】【身体操作上昇(中)】

【擬態】【再生】


 ◆


 種族:ジャイアントサーペント

 種族特性

【熱感知】【威圧】【束縛力上昇(中)】

【身体能力上昇(小)】【顎強化(小)】



 まずハイトレントはトレントの上位種で、純粋に強化されている。


 俺が持っているアプルトレントとの違いは、アプル生成の代わりに、再生のスキルを所持していることだ。


 次にジャイアントサーペントは、既に30枚所持しているモンスターである。


 こちらも、グリーンサーペントの上位種だろう。毒牙を失った代わりに、身体能力が向上している。


 どちらもCランクモンスターなので、カード化することに決めた。


 戦闘については、特にいうことはない。楽勝だった。


 そんなことを思い出していると、道中新たなモンスターが現れる。


「ウホッ!」

「うっほ!」

「うほほっ!」


 それは茶色い毛をした、ゴリラの集団だった。


  

 種族:ブラウンゴリラ

 種族特性

【無属性適性】【パワーアップ】

【小波】【身軽】【投擲】

【気配感知】【ドラミング】

【腕力上昇(中)】【技量上昇(小)】



 名称は、ブラウンゴリラというようだ。Cランクモンスターだと思われるが、それにしてはスキルが強い。


 加えてドラミングという、初めて見るスキルを所持していた。



 名称:ドラミング

 効果

 ・このスキルには以下の効果が内包される。

【威圧】【鼓舞】【継続戦闘】



 鑑定してみると、思ったよりも優秀なスキルだ。


 見れば自身の胸を叩いて、スキルを発動していた。ドンドコと、太鼓のような音が辺りに響く。


 複数体同時に行っているので、中々の迫力だ。


 威圧の効果もあるので、弱い冒険者なら動けなくなるだろう。


 まあ、俺とレフは普通に動けるがな。


「レフ、やるぞ」

「にゃぁああ!」


 するとレフが初っ端から、ダークサンダーを口から放つ。


「ウヴォっ!?」

「うっほ……!」

「ヴぉぎゃぁ!!」


 そして黒焦げになったブラウンゴリラたちが、地に伏した。倒したので、とりあえずカード化。


「……よし、先へと進もう」

「にゃん」


 Cランク相手では、苦戦するなどありえない。俺がすることは、何もなかった。


 戦闘面では少々退屈だったが、まあ新しいカードを手に入れたので満足だ。


 道中には他にも罠があるが、それもアンクから報告してもらって回避する。


 落とし穴や捕獲ネット、木の隙間から矢が飛んでくる罠もあった。


 しかしその中で、一つ面白いものを発見する。


 ほう。モンスターを呼び出す罠か。


 アンクから聞く限りその罠のある場所を踏むと、モンスターを呼び寄せる音が鳴り響くらしい。


 普通なら危険な罠だが、俺としては逆に有益だった。わざわざモンスターを探す手間が省ける。


 そういうわけで、俺はその罠を踏んだ。


 ビビィーーー!!!


 すると辺り一面に、甲高い音が鳴り響く。それと同時に、森の奥からモンスターたちが押し寄せてくる気配を感じた。


「ブモモ!」

「――!」

「うほっ!」

「ぶひぃ!」

「……!!」


 種類関係なく、十数体ほど現れる。これは凶悪な罠だ。普通の冒険者なら、たまったものではないだろう。


 ん? 一匹初見のモンスターが混じっているな。


 見れば巨大な毒々しい色の()が、一匹飛んでいた。直径は1mほどある。


 俺は気になったので、鑑定を飛ばす。



 種族:グレートポイズンモス

 種族特性

【幻属性適性】【スリープ】【フィアー】

【猛毒鱗粉】【毒無効】【飛行】

【魔力上昇(中)】【精神耐性(小)】


 名称:猛毒鱗粉

 効果

 ・一定の確率で相手に毒(大)を付与する。



 これはCランクではなく、Bランクだな。この強さのモンスターも、とうとう出てきたか。


 それと猛毒鱗粉が厄介だ。俺は状態異常耐性(特大)があるので大丈夫だが、レフは危ない。


 神猫の心得に状態異常耐性(中)が内包されているが、それで防ぎきるのは難しかった。


 ここは、速攻で仕留めるべきだな。


 俺は擬剣パンドラソードを抜くと、七属剣技で光属性を纏う。それにより、剣が僅かに淡く光り始めた。


 俺が行っているのは、闇闘技場で見せたものの劣化版だ。強すぎると、死骸が残らない。


 そしてこちらに向かってくるモンスターたちが十分に迫ってくると同時に、俺は力を解き放つ。


「喰らえ、七属剣技、ライトスラッシュ!」

「ぶひゃっ!」

「――っ!!」

「ウヴォアッ!」

「ぶぎゃっ!?」

「……!?」


 辺り一面が、光に包まれる。モンスターたちは光の斬撃により、臓物(ぞうもつ)をぶちまける。


 当然狙い定めていた、グレートポイズンモスも例外ではない。緑色の体液を撒き散らして、動きを止める。


 よし、死骸を消滅させないくらいには、威力を抑えられた。あとは、攻撃を免れたモンスターを倒すだけだ。


「レフ、行け!」

「にゃぁあ!」


 そう思い、残りはレフに譲った。モンスターたちが、レフの力に抗えるはずがない。


 最後はカード化を行い、凄惨(せいさん)な場面は即座に消える。死骸は全てカードに変わった。


「グレートポイズンモス、ゲットだ」

「にゃんにゃん!」

「ガァ、あーしもまぜてー! げっとだしっ!」


 わざわざアンクが戻ってくると、俺の胸に飛び込んでから嬉しそうに声を出す。


「この状況だと、げっとされたのはアンクになるな」

「ガァ、げっとされちゃった♡」

「に゛ゃ゛ぁ゛あ゛あ゛!!!」


 そんな一幕がありつつも、俺たちは先へと進む。


 モンスターを呼び寄せる罠は数こそ少ないものの、見つけたらその都度発動した。


 するとあまり見つからないグレートポイズンモスが必ず一匹はいるので、とても便利な罠だ。


 そしてこの階層に出現するモンスターも、出揃う。



 8F:森エリア

 ・ハイトレント(C)

 ・ブラウンゴリラ(C)

 ・ハイオーク(C)

 ・ジャイアントサーペント(C)

 ・グレートポイズンモス(B)



 八階層目ということもあって、モンスターの質もかなり上がってきている。


 俺としてはありがたい限りだが、冒険者側だと過酷な階層だろう。


 特にグレートポイズンモスはBランクの上に、猛毒鱗粉というスキルまで所持している。


 対策をするか俺のように瞬殺しなければ、毒に悩まされるのは間違いない。


 冒険者をほぼ見かけなかったのにも、納得だ。


 あとなぜかグレートポイズンモスという名称を見ると、究極完全態という言葉が脳裏に過る。


 地球にいた頃に見た、何かの漫画のデータに影響されたのだろう。


 もしこの世界にいたら、Aランクを超えてSランクかもしれないな。


 ハパンナダンジョンのボス、グレートキャタピラーがAランクだったので、その可能性は十分にある。


 仮にグレートキャタピラーをカード化していたら、究極完全態グレートポイズンモスになったのだろうか。


 途中(さなぎ)を挟む気もするが、あるかもしれない。


 まあ、グレートキャタピラーをカード化したらダンジョンが崩壊するので、どのみちカード化はできないんだけどな。


 そんなことを妄想しながら、俺たちは無事に階段を見つける。


 あとはアンクと手分けして、モンスターを狩ってカードを集めた。


 結果としてこの階層では、これだけのカードを手に入れる。


 

 ・ハイトレント 268枚

 ・ブラウンゴリラ 300枚

 ・ハイオーク 300枚

 ・ジャイアントサーペント 220枚

(既存と合わせて250枚)

 ・グレートポイズンモス 20枚



 罠に加えていくつか巣も見つけたことで、短期間でこれだけ集めることができた。


 それでもグレートポイズンモスはレア枠だったからか、20枚になっている。


 モンスターを呼び出す罠自体も、数が少なかった。


 まああんな凶悪な罠が頻繁にあったら、ダンジョンもコストがかかり過ぎて大変だろう。


 それにモンスターを呼び出す罠には、宝箱がなかった。であればコスト的に、数が少なくても仕方がない。


 だが代わりに探索中、いくつか宝箱を見つける。


 個人的にほぼ大したものでなかったので省くが、一つだけ良い物があった。


 それがこれだ。


 

 名称:ハイランクの証

 説明

 ・装備者の魔力・魔力操作・精神力を小増加させる。

 ・装備者の体力と魔力の自然回復量を小増加させる。

 ・この腕輪は装備者のサイズに調整される。

 ・この腕輪は時間経過と共に修復されていく。



 ハイオークの巣を壊滅させたとき、宝箱から出てきた腕輪である。


 エリートの証と似たような効果であり、違いは一つ目の項目だ。


 エリートの証が腕力・速度・技量に対して、ハイランクの証は魔力・魔力操作・精神力となっている。


 見た目も銀色をした腕輪で、中央には青い宝石のような物が埋め込まれていた。


 違いは、宝石の色が赤か青かだ。


 ちょうどいいので、左腕のテクニカルバングルと入れ替えておく。


 両腕に装備した腕輪にも統一感が出て、良い感じだ。


 思ったよりも長居してしまったが、満足いく結果になったので良しとしよう。


 それに残すは、次の九階層目だけだ。


 俺はそう考えながら、レフとアンクを連れて階段を下りるのだった。


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