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倒したモンスターをカード化!~二重取りスキルで報酬倍増! デミゴッドが行く異世界旅~  作者: 乃神レンガ
第十四章

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494 Re:シルダートのダンジョン ⑦


 ブラックヴァイパーは、陸地にある木に身を潜めていた。


 大きさは60cmほどで、三角形の頭部と黒い鱗をしている。まるで小さな龍のようだった。


 赤い爬虫類の瞳が、こちらを見つめている。強い警戒心が(うかが)えた。


 間違いなくあれが、俺の探していたブラックヴァイパーだ。


 六階層目をしばらく探索して、ようやく一匹目か。ブラックヴァイパーはこの階層でも、珍しいモンスターなのだろう。


 俺はそう思いつつ、ブラックヴァイパーを鑑定してみた。



 種族:ブラックヴァイパー

 種族特性

【闇属性適性】【闇属性耐性(小)】

【シャドーファング】【シャドーバインド】

【強毒牙】【隠密】【暗殺】【熱感知】



 名称:強毒牙

 効果

 ・一定の確率で相手に毒(中)を付与する。

 ・一定の確率で相手に麻痺(小)を付与する。


 名称:暗殺

 効果

 ・不意打ち成功時、二倍のダメージを与える。



 おおっ、結構優秀だな。Bランクとまでは言わないが、Cランク上位という感じだ。種族特性も、暗殺者系に特化している。


 シャドーファングも、何気に希少闇属性魔法だ。強毒牙と同時発動が可能なら強い。


 また暗殺で不意打ちが成功すれば、二倍ダメージだ。シャドーバインドで動きも封じられるし、熱感知で獲物も見つけられる。


 以前の俺が手に入れていたら、間違いなく重宝していただろう。


「シャッ!」


 すると俺たちが隠密スキルを見破っていることに気づき、ブラックヴァイパーが木から飛び降りて泥沼の中に消えてしまった。


 暗殺ができない以上、不利なら逃げる判断ができるようだ。


 もちろん、俺としても逃がすつもりはない。


「アンク、やれ」

「おけまるー!」


 俺の命令を受けて、アンクが空属性魔法のアポーツを発動した。


 それによって空中にいるアンクの目の前に、ブラックヴァイパーが現れる。


 アポーツは本来、発動者の前に物を引き寄せる魔法だ。だがアンクほどになると、生き物でも引き寄せられる。


 アンクと実力差が大きければ、抵抗も無駄だった。Cランクのブラックヴァイパーでは、当然為す術がない。


「――ッ!?」

「ガァ、シャドーサイスっ!」


 そして漆黒の(かま)が、ブラックヴァイパーを見事に両断した。


 死骸がそのまま落ちてくると面倒なので、俺は同時にカード化を発動する。


 それによって空中の死骸は消えて、俺の手元にカードとして現れた。


「ブラックヴァイパー。ゲットだ」

「にゃんにゃにゃん!」

「あげぽよー!」


 俺の言葉に、レフとアンクが続く。良いカードを手に入れたときは、ついこれを言いたくなる。


 そうして欲しかったブラックヴァイパーを手に入れたわけだが、俺は同時にあることに気づいた。


「あれ、俺のブラックヴァイパーシリーズ、弱くないか……?」

「にゃん?」

「ガァ?」


 そう。俺が装備しているブラックヴァイパーシリーズは、正直性能が低かった。


 シリーズは、軽鎧・シャツ・ズボン・ブーツ・グローブ・ローブという構成だ。


 装備することで、そのスキルが発動する。


 軽鎧は、姿隠しと闇属性耐性(小)。ローブは姿隠しだけ。


 そしてシャツ・ズボン・ブーツ・グローブは、全て装備することで姿隠しと闇属性耐性(小)が発動する。


 ちなみにシリーズ内で同じスキルでも、倍とまではいかないが、発動時の効果が上昇する感じだ。


 手に入れた当時は、これでも優秀だと思っていた。


 しかし今は、せめて隠密くらいは発動させてほしいと思う。


 ブラックヴァイパーの素材にしては、効果が弱すぎる。


 確か店員は、ブラックヴァイパーの革と鱗をふんだんに使用した一品だと言った。値段は金貨一枚である。


 日本円だと五十万~百万くらいなので、安くはない。いや、本来だともっと高いのか?


 あのとき店員は、大特価と言っていたはずだ。


 ふむ。見た目は完璧だが、内容が微妙だったので安かったのだろうか……。


 まあ、今更気にしても仕方がない。当時は金貨一枚でも大金だったし、実際ブラックヴァイパーシリーズは役に立った。


 今では性能よりも、愛着があるので着続けている。それに服装を変えるのは、正直面倒だ。


 なので生活魔法の修理で、実はちょくちょく直していた。


 このブラックヴァイパーシリーズには、自動修復効果は無いからな。


 だがこうして安かった理由を知ってしまうと、流石に俺もそろそろ別の服を買いたくなる。


 そろそろ、このブラックヴァイパーシリーズを脱ぐときがきたのかもしれない。


 死竜の鎧シリーズは普段着にできないし、ダンジョンを出たら服屋でも見に行こう。


 俺はブラックヴァイパーシリーズの性能を見て、改めてそう思った。


 それから俺たちは、六階層目を探索する。


 冒険者は稀に見かけるが、接触してくることはない。


 モンスターはマッドウォーリアーと、マッドアリゲーターが半々くらいの割合で現れる。


 単体でいることが多く、複数体が一度に現れることは少ない。


 ブラックヴァイパーは出現率が低く、この階層ではレア枠のようだった。


 そしてしばらく探索を続けたことで、この階層に出現するモンスターが、以下の通りだと判明する。

 


 6F:沼地エリア

 ・マッドウォーリアー(C)

 ・マッドアリゲーター(C)

 ・ブラックヴァイパー(C)



 六階層目は、この三種類しか出ないようだ。種類は少ないが、全てCランクなので質は高い。


 それにどれも素材としては優秀なのか、冒険者たちも頑張って狩をしている。


 今のところ、冒険者側が逃げている姿は見ていない。


 また俺たちは探索中に、次の階層に続く階段も見つけていた。


 ブラックヴァイパーをもっとカード化したかったが、あまりに見つからないので先に進むことを決める。


 順番的に九階層目は沼地なので、ブラックヴァイパーがそこにも現れることに賭けた。


 もしいなければ、後々この階層に戻ってくればいいだろう。マッドアリゲーターも、もっと確保したいしな。


 そしてこの階層で手に入れたカードは、このようになった。



 ・マッドアリゲーター 56枚

 ・ブラックヴァイパー 5枚



 悪くない枚数だが、ゲシュタルトズンプフとのコンボを考えれば300枚は欲しい。


 ブラックヴァイパーも、この十倍は確保したかった。


 ちなみにマッドウォーリアーは、素材としてストレージに収納している。


 あとはいくつか宝箱も発見したが、内容は微妙な物だった。


 硬貨やポーション類、使わない装備などだ。お蔵入りすると思うので、詳しく確認しなくてもいいだろう。


 一先ず、六階層目の成果はこんなところだ。


 さて、次の七階層目は、どのようなモンスターが現れるのだろうか。

 

 実質九階層のダンジョンなので、六階層目が中層だ。七階層目からは、深層ということになる。


 既にCランクモンスターが出ているので、Bランクモンスターもいるかもしれない。これは楽しみだ。


 そして階段の近くは無人だったので、俺たちはここで昼休憩をすることにした。


 三階層目で手に入れたマッドクラブを使い、レフとアンクと共に、茹で蟹を堪能(たんのう)する。


 やはり、マッドクラブは旨い。


 三階層目で狩をさせている配下たちには、頑張ってもらいたいところだ。帰りに一度回収しよう。


 ついでにこの階層に戻ってこられるように、ブラックヴァイパーを一匹召喚して潜ませておく。


 階層の端で、見つからないように待機してもらうことにした。仮に冒険者が来たら、逃げるようにも命じておく。


 そうして食事を終えた俺たちは、七階層目に向かうのだった。


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