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2人





 「成瀬さんありがとうございました」

「ありがとうございます」

「いえいえ、これも仕事ですから」

黒い車から降りた2人の男女は運転手にお礼を言うと並んで歩いて行った

(あの2人が一緒にいる所なんて久しぶりに見ましたねぇ、これは過去を乗り越えたのですかね)




 今までいた森の中とは打って変わって普通の住宅地に武尊と綾子は並んで歩いていた

「ねぇ、武尊」

沈黙を破るように綾子が話しかける

「どうした?」

「今から家行っていい?」

「……は?」


全く予想していなかったことを言われたので

武尊は理解が追いついていなかった

「え、何で?」

「あ! か、勘違いしないで! ちょっと聞きたいことがあるだけだから!」

「ここじゃ駄目なの?」

「うん、できれば……」

綾子は目線を落とし頬を赤くしながら答える

(本当に綾子か?)

3年から4年の間避けられていたからその間に変わってしまったのかもしれない

「じゃ、じゃあ、行こうか」

武尊は動揺を隠しきれていなかった




「……ただいま」

「お邪魔します」

大きな玄関に2人の声が響く

しかしその声に誰も答えてくれなかった

「え、今家に誰もいないの?」

「……うん、組合の関係で多分出てるんだと思う」

「……そっか」

(え、ど、どうしよう……)

綾子は内心焦っていた

(家には来た事あるけど数年前だし、いきなり来てやっぱり迷惑だったかな)

「じゃあ、部屋行こうか」

「うん」

(……え!?)

綾子は緊張から即答してしまったことに後悔した



 「どうぞ入って」

「し、失礼します」

今まで以上の緊張感の中綾子は武尊の家の中に入った

「君がうちに来るのは久しぶりだね」

「そうね」

気まずい沈黙が広がる

「えっと、それで話って?」

「えっと、……栞の話なんだけど」

武尊は硬直した


 「それは、どういう?」

武尊はこの時が来ることは予想していた

いつか彼女に言わなければいけない瞬間は必ず来ると

しかしいざ伝えようとすると口が強張って声が出せなかった

「あ、いいの無理に言わなくて」

綾子は武尊が困っている空気を感じて慌てて訂正した

「……何で急に?」

武尊は恐る恐る聞いた

「ちょっと言いずらいけど、この数年ぐらい何も言わずに避けて喋っても罵倒してばっかりで

しっかり話しといたほうがいいかなって」

「そんなこと思ってたんだ」

武尊は一方的に嫌われていると思っていたので驚いていた

「でも今まであんな態度だったから嫌われてても文句は言えないけど……」

綾子はうつむきながら弱弱しく言う


 「別に僕は綾子のこと嫌ってないよ?」

「……っえ!? てっきり嫌わてると思ってた……」

「それはこっちのセリフ、だって僕は栞を……」

「それはいいの、もう4年前の話今は大丈夫よ……でも武尊に会うと正直になれなくてあんなこと言っちゃってたけど……」

「あ~、ツンデレ?」

「違うわよ!」

綾子は顔を赤くしながら武尊を叩いた

「どう? 少しは緊張なくなった?」

「う、うん」

しかし、武尊自身の緊張はなくなっていなかった


「それで? 綾子は何を聞きたいの?」

武尊は決心をして聞いた

そうすると綾子は深く深呼吸してから武尊をまっすぐ見て言った




「私何で栞が死んだか知りたいの」






ここでアフターも終わりです

今回の長い話の中で四上家次期当主の中であまり書かれなかった彼女

には今後に期待ということで。


次回の更新はかなり先だと思われます


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