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第五十一部 私の下着は大丈夫だった

下着を盗まれるなんて、今思えばかなり怖い話。

でも、当時の私はなぜか、自分の下着が盗まれなかった理由を、あれこれ考えていました。


兄と住んでいたアパートには、洗濯物を干す場所が共同になっていて、そこは割と狭かった。

ある日、部屋の戸がトントンと慌ただしく鳴った。

何事かと思って慌てて出てみると、同じアパートに住む女性だった。

「下着が盗まれた! ちょっと来て!」

急いで洗濯物干し場へ行ってみると、確かに彼女の下着だけがなくなっていた。

狭い干し場なので、私の洗濯物とはほぼ隣同士だったはずなのに、私のものは何一つなくなっていない。

「ブランド物で高かったのに!」

彼女は悔しそうに言った。

私は、なんとも複雑な気持ちになった。

盗まれていないのは、もちろん嬉しい。

でも…

隣に干してあった私の下着は、安物だったから?

それとも、可愛くなかったから?

まさか……臭かったとか?

いやいや、それはない!

…たぶん。

その時は、そんなことを考えていた。


ところが、ある時、姉の家に泊まった時のこと。

姉が慌てた様子で、

「下着がない!」

と言い出した。

見に行ってみると、なんと姉と私の下着が盗まれていた。

その時、初めて分かった。

下着を盗まれるって、こんなに気持ちが悪いものなんだ…

あの時、私の下着が盗まれなかったのは、やっぱりよかったんだ。

ブランド物でも、可愛くなくても、安物でもいい。

盗まれないのが一番だった。


昔は、こんなこともあったんですよね。

今なら笑えるけど、実際に盗まれると、やっぱり気持ち悪いものです。

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