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第五十部 ヤバいと思ったら、なぜかガン見

ヤバい!」と思った時、あなたならどうしますか?

普通は、なるべく目を合わせないようにしますよね。

ところが私は、なぜかパトカーをガン見してしまいました。

そして当然のように、止められました。

若い頃、原付バイクで買い物に出かけた時のこと。

その日は、私が運転して、後ろにもう一人乗せていた。

しかも、サンダル履き。

今思えば、かなり危ないことをしていたと思う。

そんな私たちの前から、一台のパトカーがやってきた。

「あっ……ヤバい、ヤバい!」

そう思った。

ところが、なぜか私はパトカーを見ないようにするどころか、しっかりと見てしまった。

いや、見てしまったというよりも、

ガン見してしまった。


当然、パトカーは私たちの前で止まった。

お巡りさんが降りてきて、私たちのところへやって来た。

そして、笑いながら、

「目が合っちゃったねー。目が合っちゃったら、止めない訳にはいかないよねー。じゃあ、交番に来てね」

と言った。

(ですよね…)

心の中で、そう思った。


交番に行くと、お巡りさんはまた笑いながら、

「二人乗りの分だけ違反ね。サンダルはおまけしとく」

と言った。

(おまけって…)

ありがたいような、ありがたくないような絶妙な言葉に、思わず心の中でツッコミを入れてしまった。


それにしても、あの時の私は、なぜパトカーをガン見したのだろう。

「ヤバい」と思ったなら、普通は目を合わせないようにするはずなのに。

もしかしたら、私があんなにお巡りさんを見つめてしまったことが、いちばんの原因だったのかもしれない。

今思えば、二人乗りにサンダル……。

止められて当然だったのかもしれません

でも、なぜ私はあの時、パトカーをガン見したんだろう。

「ヤバい」と思った時ほど、余計なことをしない。

これ、大事ですね。

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