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約束  作者: 梅子
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1ヶ月後

 1ヶ月後、教室のロッカーをあさっていると、安紀から話しかけてくる。あれから、1回も安紀からは、話しかけられていない。恵里菜も、周りを気にして、話しかけなかったから、少し嬉しい。でも、一言目、「生理、来たの?」と聞いてくるのには、恵里菜も驚く。実際、予定の日に来ていないので、「来てない。」と小声で答えると、「よかったじゃん。」と言ってくる。恵里菜は、「私の目的なんだから、私の勝手じゃん。何で聞いてくるの?」と言うと、「いや、僕の機能でもあるから。」と答える。途中で、「えー、二人、何話してんの!」とクラスメイトのからかいにあうので、恵里菜が、「前借りたペンの話!」とごまかすと、安紀は、耳元で、「体育、見学しなよ、妊娠してたら、安定期まではあんまり油断しない方がいいよ。」と言って、去っていく。

 恵里菜は、5時間目の体育を見学しなかった。暑い中、女子と男子に分かれてサッカーをする。思いっきり走る。それが終わって男子と女子混合でドッチボールをする。安紀は、敵の外野で、恵里菜を狙える位置にいたが、ずらして、別の男子にボールを当てた。結局、恵里菜は、別の男子に当てられて、外野に行く。その当てられ方がひどくて、ボールを受け止められる、と思って、バンッとまともにお腹にボールが当たったが、手をすり抜けて落としてしまった、と言うものだった。痛たた、と言うと、その男子は、「ごめん、大丈夫?」と言うので、「うん、全然平気!」と言って、すぐに砂を叩いて、外野に回る。その男子は、うっかりが多い子で、恵里菜に当てるなんて、と後でみんなに非難された。  

 水道で手を洗っていると、また、安紀がどこからともなく現れて、「石川さん、子どもほしいって嘘だったの?」と聞いてくる。「ほんとだけど?」と言うと、「じゃあ、病院行った方がいいんじゃない?結果も早く知りたいし、さっきボール当たったでしょ?」というので、恵里菜は、泣き出しそうになって、「うるさいな!病院なんて、行けるわけない!周りの目もあるんだよ!」と言うと、「じゃあ、僕の家にまた、来る?検査薬なら買ってもいいよ。」と、またまた平気で言う。


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