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約束  作者: 梅子
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瓦解

 「安紀くん…!約束を思い出して…。性的な関係を持つ、そうでしょ、私を思い出してよ!」と恵里菜は、狂ったように言う。「嫌だよ。それでもし子供が死んだらどうするの?その子に恨まれたくない。」と安紀は人間らしいことを言う。「この子のこと、愛してる?」と聞くと、安紀は、「「父親」として僕は生きてる。」と、真っ直ぐ言う。恵里菜は、「愛してるの?」としつこく聞く。安紀は、「愛とかそういうの、どうして、そんなに重視するの?僕が「父親」だよ。」と言う。恵里菜は、「愛してるって言ってよ!」と、怒鳴る。安紀は、「やめてよ。」と冷めて言う。恵里菜は、急に、「お腹痛い。」と言う。安紀は、「いつも急だね。」と平気に言って、ナースコールを押す。安紀は、「じゃあ、僕、行くね。」と何事もないように言う。「待って、本当にお腹が…。」と恵里菜が言うが、「だから、呼んだんだよね?」と言う。恵里菜は、何も答えない。安紀は、行ってしまった。

 医者がやってくると、恵里菜は、涙を流しながら、気が狂ったような高笑いをしている。医者が、「どうしました?」と言うと、「お腹が痛いんです。」と言う。医者が、「どのように痛みますか?」と言うと、「痛いだけ。」と言う。医者は、恵里菜の突き出たお腹に装置をつけながら、「どこら辺が痛い?」と聞く。恵里菜は、黙って泣いていたが、「もう大丈夫です。」と言う。「どうしたの?」と、聞くと、「もう産みたくない。」と言うので、医者は、「そっか、そうだよね。」と、とりあえず合わせて、薬で、恵里菜の痛みを抑える。


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