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ずっとあなたを想ってます〜両親を亡くした公爵令嬢は幼馴染の第二王子に溺愛されます〜  作者: 千翔りさ
5章 私にできること

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EP.048

「お嬢様!早くしてください、間に合わなくなりますよ!」

「わかってるわ!」


アンと私の慌ただしい声が響く。


今日は、あの事件があってから初めての夜会の日だった。


名目は第一王子の戴冠式。

つまり、レオン様のお兄様の王位継承を祝する大規模なパーティーである。


今回の事件、私達にとっては大規模な内容ではあったが、世間的に見れば小さな内輪での話。

早期解決のおかげで、表向きには「フラテリーニ侯爵家の不祥事」として処理され、他に大きく広まることはなかった。


けれど、後に侯爵家の内部を調べていくつかの思惑も明らかとなった。


フラテリーニ侯爵家は、レオン様を国王として押し上げたい第二王子派閥との動きも絡んでいたことが判明した。


もちろん、レオン様本人に兄を押しのけて王になりたいなどの気持ちはない。その話を聞いたとき、呆れて黒い笑いが出ていた。


ただ、王子が複数いる限り、そのように派閥が生まれることはある程度仕方がないとのことだった。


しかし、このまま放置していた場合、今後これ以上の問題が起きないとも言い切れない。


現国王、つまりレオン様達のお父様は、第二王子派の息をさらに小さくするため、また、レオン様の意思を明らかにするため…早期に退任し、その王位を、第一王子へ譲ることを決めた。


今回の夜会は、その意向を国内外の貴族へより強く印象つけるためのパーティーだった。

国の有力貴族はほとんど皆招待されており、私ももちろんその一人だった。


そして今回は。

前回のパーティーとは違い、レオン様がエスコートをしてくれる…らしい。


「ねぇアン…レオン様、本当ににエスコートしてくれるのかしら」

「何をおっしゃってるんですか?当たり前じゃないですか、このドレスだって、すべてレオナルド殿下からの贈り物ですよ?」


ベビーピンクを基調とした、ゴールドの刺繍が入った可愛らしいドレス。

ふわりと動くたびに繊細な刺繍と散りばめられた小さな宝石がキラキラと光り輝き、とても私好みのドレスだった。


「わかってるの、わかってるんだけどね。なんだか実感がわかなくて…」

「お嬢様ネガティブすぎます!そして時間も限られてるのでつべこべ言わずに早く準備を終わらせてください!」


ドレッサーの前に座り、浮かない顔をした私の気持ちはなんのその、アンはテキパキと身支度を仕上げていくのだった。

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