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ずっとあなたを想ってます〜両親を亡くした公爵令嬢は幼馴染の第二王子に溺愛されます〜  作者: りさ
3章 知らないままではいられない

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20/21

EP.020

「ぜっっったいに俺から聞いたこと言うなよ?」


今度はアルバートが机を乗り出し低く念を押す。


「もちろん!わかってるわ」


私が即答すると、信じてませんと言わんばかりに、彼は目を細めた。


「本当かな〜…ロゼリア、嘘下手じゃん…」


深いため息をつきながらも、アルバートは観念したかのように声を落として説明してくれた。


「とは言っても、俺も全部を把握してる訳じゃない」

「現公爵…というか、ロゼリアの義両親って言ったほうがわかりやすいな。が、何やら"良くない商売"に絡んでるらしい」

「商売?」


嫌な予感が背筋をなぞる。


「そう。ただ、表向きはただの貿易。裏ではかなり黒い取引が動いてるって噂だ。簡単に追えないようになっていて、今調査中って感じだけどな」


「簡単に追えないっていうのは…」

「義両親の力だけではない。他に、もっと大きな奴らが関わってそう、ってことらしい」


私の家─アルバート公爵家は、元々各地に広大な領地を持つ名門だ。

中でも一際大きな土地があり、そこは、海に近く、この国の貿易の要と言われている要所だった。


彼ら…義両親は、その土地で、あまりよくない商売…所謂、人身売買や高額な密輸など、闇に染まった取引を斡旋しているとのことだった。


「もちろん、ロゼリアのご両親はそんなことはしていないから。ちゃんと、記録が取れてるから安心してほしい」

「ロゼリアのことを金持ちの後妻に売ろうとしていたのは、その事業周りの動きと関わってるって話らしい」


父と母はそんなことをする人達ではない。

両親が関わっていなかった安心よりも、怒りのほうがこみ上げてきていた。


父と母が大切にしていた領地を。

到底許せなかった。


「…その、義両親だけでは難しい、というのは?」

「どうやら、フラテリーニ侯爵家が絡んでいるらしい」

「フラテリーニ…侯爵家の?」


フラテリーニ侯爵家──我が家と同じくらい古くから続く名門の侯爵家で、政界への影響力も強いと聞いたことがあった。


「さすが詳しいな。どうやら、ロゼリアのご両親とは、元々折り合いが悪かったらしい」

「え?そんな話、聞いたこと…」

「というか、一方的に侯爵が敵視していたみたいだけどな」


アルバートは呆れたように肩をすくめた。


「アルベルト公爵家が無ければ、自分たちが公爵位に上がれるとでも思ってたんだろ。そもそも、あの家が侯爵家まで登れたのは前侯爵の働きなのにな」


つまり、今までの話をまとめるとこうだった。


「…元々我が家を敵視していた侯爵家と義両親が、父と母の死を機に、すべてを乗っ取ろうとしている…ということ?」

「ざっと話すとな。…まぁただ、全貌はまだまだ闇の中。調査中なことのほうが多いって感じかな」


私が思っていたよりも壮大な話に、驚きも大きかったが、

それよりも、ふつふつと怒りの気持ちが湧き上がっていた。

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