episode24
食い過ぎた。
特大のいちごパフェを食べ終えて、膨れ上がったお腹を赤子のように撫でた。
お腹も溜まったことだし、そろそろ大学に戻ろう。
私は立ち上がり、レジに向かった。
「お願いします」
「ありがとうございます!お会計が.....1292円です」
「これでお願いします」
「ちょうどお預かりします!ありがとうございました!」
店員さんは丁寧に扉を開けてくれた。
「ありがとうございます」
「またのお越しをお待ちしております」
最後の最後まで、本当にいいお店だった。
やっぱり私はここが好き。毎日でも来たくなる。
今から講義とかマジでめんどくさい.....めんどくさいけど、あと少し頑張れば夕食。響さんとご飯だから、そのために頑張る!!
スマホを出して時間を確認すると、正午になろうとしていた。
講義がもうすぐ始まってしまう。急がないと———
「あ!薫さん!凛さん来ましたよ!」
「あら凛ちゃんいらっしゃい」
「お疲れ様です」
私はいつも通り実験室に来た。先に実験室にいた宮野くんと薫さんは、コンテストに向けて準備を進めていた。
私も自分の席に荷物を置き、白衣を着て実験の準備を進めた。
まずは器具の設置から。顕微鏡を置いて、今回はガラス物も使うから怪我に気をつけないと。
「凛ちゃんごめん!ちょっと買い出し行ってくる!先に実験始めてて!」
「分かりました」
薫さんは用があるといい、コンビニに行ってしまった。
私は引き続き実験の準備を進めた。
「よいしょっと」
ガチャ
「凛さーん!この資料確認お願いします!って、こんな重たい物1人で準備するんですか!?」
「宮野くんちょっと待ってね」
「手伝いますよ!」
「あぁいいのに。ごめんね」
隣の部屋からやってきた宮野くんが、家具を運ぶのを手伝ってくれた。
「今日はこの間の続きですか?」
「そう。薫さんの手伝いみたいなもんだし」
「じゃあこれは.....あ!あぶないっ!」
「えっ?きやぁあ!」
ガチャァァァンン!!!!!!!!
「いった.....ちょっと!宮野くん!?大丈夫!?」
「いってぇ〜。凛さんは?」
「私は大丈夫だけど、なんでこんなに庇って」
上を見上げると、実験器具が入った段ボールの空き箱だけが見えるように置かれていた。
あたりの床を見回すと、ガラスの破片が散らばっていた。
「ここは危ないから離れよ」
私は宮野くんの肩を持って体を起こした。
「俺は大丈夫だから」
「そうだけど.....まずい!ここ怪我してる!早く起き上がって」
「あぁ〜こんなの大した傷じゃないよ」
「いいから座って」
宮野くんは、私を庇ってくれたせいで、顔に怪我を負わせてしまった。
「ちょっと待ってて」
私はガラスを避けながら実験室の外にある救急箱を取りに行った。
あの棚、もうずいぶん古かったから倒れてきてしまったのかな。薫さんに報告しないと。
「救急箱.....あった」
ガチャン
「凛さん、何それ」
「殺菌と包帯。少し痛むかも」
「.......」
「.......」
「これで大丈夫。宮野くんまた怪我したら危ないから、あっちの部屋で待ってて」
宮野くんの怪我の手当てを終えて、掃除をしようと用具入れに向かった時、腕に感触を覚えた。
「みやの、くん.....?」
「.....」
しばらく腕を掴まれた後、思い切り引っ張られて、宮野くんの体に自分の体が吸い込まれた。
「えっ」




