合流
文side
「お疲れ様、任務ご苦労様」
僕は合流した徐晃君と陣内で話している
「いえ、私は彼が言ったことしかできませんでした
…まだまだ未熟です」
あぁ、また無々はやり過ぎたようだね
「まぁ、彼はこういったことには強いから
気にしない方がいいよ
…それにそんなに落ち込んでいられる時間はないんだよね」
「はい?それはどういうことですか」
「入るぞ」
そう言って無々が陣内にきた
付き合いが長いからなのだろうかな
顔が隠れているのに怒っているのがわかるよ
けど…何か、あったっけ?
「どうしたんだい、無々」
「どうした?
それはそっちだろ、なんで兵糧が予定の半分しかない
このままだと二十日持たないぞ
補給隊は後一月は来ないらしいし、どうするんだ、これ」
「…え、君はこれをわかっていてあれを渡したんだよね?」
「あぁ?」
…これは本当にわかっていなかったみたいだね
まぁ、徐晃君にも説明しなければならなかったからちょうどいいね
「じゃあ今から説明するよ 無々、徐晃君
確かに今、兵糧は二十日分も無いね
理由は洛陽の倉庫から物資を横流ししていた文官がいたみたいだ
それが最近ようやく発覚しそうになった
理由は今の討伐軍の兵糧が足りなくなったから
でだ、こんなことが発覚したらその文官はおしまいだから、その文官はある企みを考え付いた
《討伐軍が何らかの事情で維持できないようにすれば兵糧がいらなくなる》とね
そこで本人自ら勅使として僕のところに来て
『貴殿は、なまけて賊を討伐する気がない
よって私が指揮を執る』と言って勅書を見せた
まぁ、彼としてはそのあと無策に軍を突撃させて負けてから、その責任を僕に擦り付けるつもりだったらしいけど…
僕としては賄賂ぐらいは要求されるだろうな、とは思っていたけどこれには驚いたよ
まぁ、すぐに勅書の偽造に気がついたから偽造を指摘してから無々からもらったつつみを渡してあげた
彼が兵糧を横流しした証拠が入っているものをね
ちなみにそのあと彼には洛陽に戻ってもらったよ
罪人としてね
今は二、三日でくる援軍を待っている状況だよ
これ以上の説明はいるかな」
「…少しばかり予想外があったが、お前はこのままここにいるよな」
「もちろん、当然のことを聞くね、君は」
「なら、いい」
そう言って陣内から足早に出ていく
「クスクス、あぁ、やっぱり無々は可愛いなぁ
自分が想定していたことが外れている時は恥ずかしいのを必死に隠そうとしている時は特に」
「あれは恥ずかしがっていたのですか?とてもそうには見えませんが」
徐晃君は不思議そうに聞いてくる
「まぁ、それなりに付き合いが長いからね
僕から言うと、今の彼は親にいいところを見せようと必死に頑張っている子供だから
彼も完璧な人間ではなく、ただの人という証明だよ
でもこの事は彼には内緒だからね」
そうしないと今度はすねるから
「はぁ、わかりました」
「後、援軍の出迎えの準備をするから手伝ってね」
「わかりました、誰が来るのですか?」
「えぇと、確か董卓殿だったかな」
「了解です」
…この後、董卓殿が来ることを知った無々が臨戦態勢に入ったのはなんでだろう




