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虐殺終了後

久しぶりの投稿です

忘れさられていなければ光栄です

徐晃side

私が軍を率いて村に到着したのは彼と別れて一刻半後でした

「何なんですか、これは…」

黄巾賊とおぼしき死体があちこちに転がっている

首や足、腕が無い者、後頭部や背中に誰かの手が付いた剣が突き刺さっている者が大半です

…しかし これぐらいなら戦場を知っている者ならある程度馴れてくる光景です

それ以上におかしな光景は…村から少し離れた所で全身を赤黒くした格好で彼が一人で穴を掘っていることです

「ん?ようやく来たか、遅かったな」

私達に気がついてこちらに顔を向けて話しかけてきました

…つけている仮面も元の木の色が見えず、すべてが血の色です

「あなたが残した物に書かれていたことをしていましたから

…それにあなたが文字を書いた大木が道を塞いでいましたから、それをどかすのにもかかりましたね」

「あれぐらいやらないと気づいてもらえないと思ったからな

それで戦果はどうだった?」

「賊が3名、商人と言っているのが2名、この村の者だと言うものが1名ですね」

「そんなに逃がしたか、これでも逃がさないようにやってはいたんだが…」

「全部が賊とは限りませんよ」

彼が大木に書いていた文には、『そちらのほうに逃げてくる人をすべて、保護という名目で逃がさないでくれ』とかいてありました

実際、半信半疑で進んでいたら、賊を討伐する側の私達に助けを求めてくる賊が出てきました

…どんな目にあえばそんなことになるのか

「商人と村人は賊ではないとわかったら、解放しますがよろしいですか?」

「かまわない、そんな権限は俺には無いからな」

「それと…なぜ穴を掘っているのですか」

「こいつらを燃やして埋めるためだ

放置すれば、獣が出る上に病の元にもなる

俺が全部やったことだからな、村の奴等にはさせられない

そっちも急いで行軍してきたんだ

休息をしている間に終わらせておくさ」

彼はそう言いつつ穴を掘り続ける

「あなたはそれでいいのですか?」

「あ?」

「あなたが全ての仕事を背負い込んで」

「全て?はははは…」

「何がおかしいのですか?」

「全て?これぐらいで全てか…

ここからはお前達の仕事があるのにか?」

かなりこちらを馬鹿にした声で彼は言った

「質問しよう

正直な所、賊退治だけなら俺一人で十分だった

それをあいつも理解しているだろうな

それなのになぜ千もの軍勢をつけたのかわかるか?」

…その前の前提がおかしいということはないのでしょうか

「あなたを信用していなかったというのは…」

「お前のなかではあるのかもしれないが、それ以外だ

第一、軍の数が少ない上でなぜ敵の倍の軍勢を出した?

敵は五百しかいないのだから同数でも足りたはずだ

この軍なら同数でも負けなかったはず」

なるほど、ですが

「速やかに鎮圧し、本隊に合流させたかったのでは?」

「それは半分正解、半分不正解だな

鎮圧を速やかに行えば、他のくすぶっている連中の歯止めになる

しかし今回のあいつは時間を稼ぐことを第一としている

速やかに合流したとしても、あまり意味はない」

「では、速やかに鎮圧した今、何をすべきでしょうか?」

「何もしないで一定期間ここに駐屯する」

「は?それは何もしていないのと代わりがないのでは…」

「何もしないことが、この辺りじゃ正しいことなんだよ

いいか、ここは賊が新たに発生した土地だ

第二、第三の賊が発生してもおかしくない」

「発生してもすぐ鎮圧すれば…」

「その前にこちらの輸送隊を襲われたらどうする」

「それは…」

確かに物資を盗られた場合、一回ぐらいならまだしも二回三回と続けば本隊はつらくなるだろう

「だから、反乱が起きる前に押さえつけておく方がいい

俺達はここにいることには意味がある」

「ですが、押さえつけておくだけでは問題の先伸ばしに過ぎないのでは…」

「それは俺には関係無い話だな

政治のことに口出すつもりはない

あんたも民になんかしらのことをするのはよしといた方がいい

今のままでいたいならな」

「なぜですか?民のために戦うのが官軍です

それなのに民のためになにかをするのをやめろというのは…」

「あぁ、少し語弊があったな

民に物資を配給するとかだよ

そんなことすると洛陽のクソッタレどもが喰らいつくからな

あんただって今の立場が惜しいだろ」

そう言うと彼は穴を掘り終えたのか、穴からでて賊達の死体のほうに向かっていった

彼が言ったことことは納得できる内容でした

実際、盧植様は私達が到着した次の日には物資を送って来ました


五百を相手にしてももろともしない武勇

詳細な地図を作成でき、疫病に対しての対応などの知識と技術

これだけでも中華全土を探してなかなかいない人物でしょう


私が彼についてようやく少しだけ知ることができたのはこの一ヶ月後、盧植様と合流したときです










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