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嫌われ作戦、開始!


 その日、オレは決心した。


 絶対に、ひとりの男とも結ばれないバッドエンドにたどり着くことを。



 そのためには––ひたすらイケメンたちを避けるしかない!!



 というわけで、翌日からオレはイケメンどもをひたすら無視する作戦に出た。



「よー、ライト。今日も女みたいな顔してんな」


 登校するなりさっそく隣の席のオレ様系イケメン野郎の御堂ハヤトが話しかけてきた。




「……………」


「あれ? おーい、ライト、聞こえてねーの?」


「……………」


「まさか寝てんのか? それとも、やっぱドジっ子って呼ばれた方が嬉しいのか?」


「……………」



 無視、無視。


 こんな迷惑なイケメン、くんは、ひたすら無視するに限る。


 そーすりゃコイツもオレのこと嫌って、二度と話しかけてこなくなるだろ。


 ヤロウとのフラグなんてかたっぱしからへし折ってやるぜ。




「おーい……なんだよ、まさかオレのこと無視してんのか?」



 そうだよ。だからさっさと諦めてくれ。



 と思ったら、ハヤトはいきなりオレの耳元に顔を近づけて、




「じゃあ、無視できないくらい熱いキスを首筋にしてやろうか?」


「んなっ!?」


 

 思わず赤くなって反応するオレ。




「ハハハ! あっさり反応してやんの! 純情だねー、ライトくん」



 ぐうううううううううううう!


 なんってムカつく奴だ!


 これが会社の後輩だったら速攻で説教してるところだぞ!




「もう! とにかく、もう二度と僕に話しかけないでよ!」


「へー、なんで?」


「なんでって……その、嫌いだからだよ」


「オレは別に嫌いじゃないぜ? お前のこと。女みてーな顔してっから可愛いしな」


「だから、そういうとこが嫌なんだってば!」




 おいおい……何を言い合ってるんだオレは?


 これじゃまるで痴話げんかみたいじゃねえか。




「とにかく、もう僕に話かけないで!」


「ふーん……」


 

 ハヤトは小ばかにしたような目でオレを見た。


 が、あっさりと立ち上がり、呆れた顔で、



「わかったよ、お姫様。もう二度と話しかけないでやるよ」


 といって、つかつかと教室から出て行ってしまった。


 

 お、おお!?


 もしかして、うまくいったのか?


 いわゆる好感度劇下がり、フラグバキバキにへし折れたんじゃないだろうか?


 よーし、この調子だ!


 このまま、他のイケメンどもにも嫌われてやるぜ!



 と、思った矢先……




「なんちゃって」


「うわあ!」



 いつの間にか背後に戻ってきたハヤトが、バックハグしてきやがった!


 耳元で、甘い声で悪魔のように囁く。



「このオレ様を振ろうとするなんていい度胸じゃねえか。首筋にキスマークなんかよりもっと過激なことしてやろうか?」


 すっ……



 ハヤトの右手が、滑り込むようにオレの胸元のワイシャツの下へと滑り込もうとする。



「ばっ、な、なにを––」


 正気か、こいつ!?


 学校で何をするつもりだよ!?



 と思ったら––


 

「……く、くくく」


「……へ?」


「冗談に決まってんだろ? なに期待してんだよ、ラ・イ・ト・く・ん?」


 

 こ、こ、こいつはああああああああああ!



「いい加減に––」


「……けど、お前が一つオレの頼みを聞いてくれるなら、付きまとうのをやめてやってもいいぜ」


「頼み? ……どんな?」


「明日、オレとデートしてくれ」


「はあ!?」



 マジで何なんだよ、コイツ!


 

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