悲報! ここが学園ラブコメの世界でないことが確定しました。
やっぱりここ、ラブコメ異世界じゃないんじゃないか?
いよいよ疑いが強くなってきた放課後。
オレは自宅への帰り道をひとり歩きながら、イケメンばかりに絡まれるこの世界について考えていた。
もしかして、ここって乙女ゲーとかBL小説の世界とか?
いやいやいやいや、そんな馬鹿な!
そんなアホな話は聞いたことない。
必死に自分の考えを否定するオレ。
と、そのときだった。
「そこの少年。なにやら悩んでおるようじゃの。ひとつ占っていかんか?」
「へ?」
見ると、道路の脇に怪しげな占い師のばあさんが座り込んでいた。
たまに街で見かけるな、こういう人。
普段のオレだったら占いなんてまったく信じないからスルーしているのだが……
「……お願いします」
「よしよし。どーれ、まずはお前さんの手相を見せてもらおうかの」
言われたままに手を差し出し、待つこと数十秒。
「ふむふむ。おおっ! これはなかなか良い手相をしておるな、おぬし!」
「え? 本当ですか!?」
てっきり最悪な手相だとばかり思っていたので、思わず喜んでしまうオレ!
「で? で? 僕の将来はどんな感じなんですか、おばあさん!」
「うむ! おぬしの将来は、おぬしのことを心から愛するイケメンたち全員と結ばれて、いつまでも幸せに生きられるじゃろう」
……………は?
「はあああああっ!? イケメン全員と結ばれる? なにボケたこと言ってんだば~さん!」
「おおう!? いきなり口が悪くなったな!? しかし手相にはハッキリとそう出ておる。それがおぬしの運命じゃとな! イケメンたちとハーレムエンドなんて羨ましいのう小僧」
あ、あ、アホか!
なんでせっかく転生してきた世界で、ヤロウなんかと結ばれなきゃならんのだ!
それもハーレムエンドなんて……!
が、そこでハッと気づく!
やっぱここ、BL小説の世界じゃねえか!
で、オレはそこの主人公ってわけか!?
噓だあああああああああああああああああ!
「おばあさん!」
「なんじゃ!?」
「どうすればその運命から逃れられますか!? 男とハーレムエンドになるなんて呪われた運命から!?」
「誰か一人を選べば個別ルートに入れるぞい」
「そうじゃなくて! 」
というか詳しいなばあさん!
「ならば、卒業まで誰とも結ばれんようにすることじゃな。誰とも恋愛関係にならずに卒業できれば、おぬしの運命を変えられる」
「卒業まで、誰とも恋愛関係にならない……」
なるほど。卒業まで逃げ切れってことか。
やってやるぜ!
絶対に逃げ切って、普通の美少年として青春をエンジョイしてやる!
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