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第二夜 罪悪の王――Belial――

お好きなBGMを流しながら読むことをお勧めします。

言葉が出ない。死んだと思われていた人間がこうして目の前で微笑んでいる。

眼前の彼女、小夜合(さより)が死んでからやはりどこか自分は空虚になっていたのだろう。10メートルもない距離のうちに居る彼女を見ただけで心が満たされていく事を実感する。



小夜合(さより)……………」



自然と歩が進んでいく。平良の腕を振り解き、陛斗は吸い込まれるようにして彼女の元へと近づく。

あと7メートル。5メートル……3メートル。手を伸ばせばその頬に触れられる距離に陛斗は既に近づいていた。

右手が()がる。彼女、小夜合に触れるため。彼女を抱きしめるため。

今更だが、ようやく実感することができた。俺は小夜合の事が好きだ。たったの1ミリの距離さえ煩わしい。そんな位愛おしい。

背後で平良が何か叫んでいるが、全く聞こえない。いや、聞く必要なんてない。俺が愛しているたった一人の女以外の声なんて聞いても仕方がない。小鳥のさえずりなんて耳に心地良いものではない。工事現場で鳴り響く削岩の音となんら変わりのない。ただの雑音(ノイズ)だ。

指が頬に触れるまであと数秒もかからないだろう。なのに、どうしてこんなに時間が遅く感じるんだ?

俺は早くその暖かさをこの手で感じたいのに……どうして……!



「―――――――――てんちょーっ!!」



平良の必死の叫びが夜の闇で響く。それは一瞬、陛斗の思考を正常に戻した。

刹那。小夜合が纏う制服の袖口から閃光が解き放たれる。その直前、陛斗は無意識中に脚へと全神経を集中させて地を蹴って後方に飛んでいた。

そして迸る閃光――――――! 光を見た陛斗は一瞬何が起こったのか状況判断が全く不明だった。変化に気が付いたのは視界の端を半円の物質が左横へと飛んでいく様を見届けてからであった。

陛斗が羽織る紺の外套、その丁度中心にあるボタン。在るべき筈のものが存在していなかった。

おまけに横一直線にコートの中央部分がふたつに裂け、バサァと羽のように下半分の布が広がった。冬の寒さが一気に流れ込んでくる。だが、そんなことは気にもならなかった。ただ、ただ、陛斗は目の前の光景に唖然とするしかなく、目を見開いた。



「あれ? おかしいな……絶対に斬れると思ったんだけど。――――――ああ、その女か。陛くんの彼女でもない癖に彼に寄り添うその売女。(はかな)過ぎて視界にも移らなかったよ」



くすくすと笑う小夜合。まるで平良をまるで眼中に無かったかのように言う口は嬉しそうに歪み、だらんと下がった右腕には刃渡り65~70の鋭い輝きを晒す日本刀。その刃を直視した瞬間に悟った。自分は"アレ"で斬られたのだ、と。



「……どう……、…して………?」



未だ現実が信じられなくてそんな陳腐な言葉しか口から吐き出されない。

平良が腕を引っ張って無理やりにでも共に逃げようとする様子がわかるのだが、地面に氷漬けにされてしまったかのように脚が全く動かない。

……待てよ。思い出せ、小夜合はなんて言っていた?



『酷いじゃないか、私の事を変態サイコ野郎だなんて……』



嫌な汗が背を伝った。

旧千代田区『災害地区A』での女性徒転落自殺。その後間もなく起こった天木(あまぎ)第零(だいぜろ)高等学校女子生徒連続殺人事件。被害者は全て内臓から脳まで全てブロック状の肉塊のように惨殺されていた。

――――専門家によれば恐ろしく切れ味のいい刃物。恐らく日本刀の系譜を持つ刃物だと考えられる――――。

小夜合が右手に持つ刃物、刃渡り65~70の日本刀。繋がった。繋がってしまった。

がたがたとなる歯の音が酷く耳に残る。落ち着かない口元を無理やり開く。



「ほん……とうに……、…殺した……のか………?」



「? さっきそう言ったよね。やだな、でも私は変態サイコ野郎なんかじゃないよ? ただ、復讐しただけ。私を殺した奴らに」



なんの躊躇いもなくあっさりと言い切る小夜合。続きを求めていると陛斗が思ったのか、さらに言葉を紡いでいく。



「私ね、陛くんが学校辞めてからクラスの女の子に酷いことされたんだ。陛くんが一年の時にやらされたのとほとんど同じこと。教科書破られたり、椅子が消えてたり。――――――まぁ、それぐらい全然堪えなかったんだけどね。ただ、陛くんが学校辞めたことの方が数億倍悲しかった」



一旦目を伏せる小夜合。悲しそうに見えるが、やはり口元は愉しそうな三日月形に歪んでいた。そして続ける。



「それでね。せめて陛くんの顔くらいは毎日見るようにしよう~! って意気込みながら陛くんの働くレストランに行く帰り道。携帯が鳴ってさ……『蒲武くんが旧千代田の崖で不良に絡まれてる~』ってメールが友達から来たんだ。

もちろん、陛くんが喧嘩で負けることなんてないと思ってるよ? けどね、やっぱり心配だったんだ。あそこは崖があって危険な地域だから、何かあったら私が助けなきゃ、って。そう思って送信されてきた場所に行ったら………陛くんどころか、誰もいなかった」



小夜合が下校する時間帯に陛斗はレストランで仕事中だ。不良になど絡まれた覚えなんてその日どころか一年は無い。

陛斗は悟った。つまり小夜合は―――――――――――――



「――――――――騙されたんだ、その友達に。陛くんを探そうと周りを見渡してたら急に後ろから強く押されてさ、それから奈落へ一直せ~ん。どう? 面白いかったかい?」



可愛らしい上目遣いの彼女に陛斗はどうしようもない恐怖を感じた。……面白い? どこがだ。なんで自分が死んだ話をそんな面白可笑しく、子供に聞かせるように話せるんだよ。崖から落ちてその先何が有ったんだよ。今ここに居て自分を殺した人間どころか俺まで殺そうとしてるお前は何なんだよ!?

頭がごちゃごちゃに掻き混ぜられて、気持ち悪い。脳みそをミキサーで切り刻んでからぐちゃぐちゃにされているような感じだ。

死ぬ。絶対に死ぬ。ここに居ようがここに居まいが、絶対に俺は今日死ぬ。生き残ることのできる確立など無い。逃げ切れるはずなど無い。運命だ。蒲武陛斗という人間の生はここで終わる。

陛斗は絶対なる確信をしてしまった。……なら、せめて平良だけでも逃がさなければ。このまま小夜合(さより)に目を付けられたら絶対に死ぬ。だから………



「―――――――げろ………」



「……え?」



「逃げろッ!!」



陛斗は闇を裂き咆哮しながら走り出した。手に有る柔らかい感触が平良の、彼女の存在を肯定していてくれている。

少女に背を向けて走り出すなんてこの上ないくらい無様だが、そんなことを気にしていられる状況でもない。プライドなんて塵になってしまえ、恥なんて知ったこっちゃない。

危機感と必死さが腕に力を込めさせ、握る手がきつくなる。平良が痛ッ、と顔を歪める。それをごめんの一言で締めると陛斗はさらに脚に力をさらに入れ、コンクリートの地を蹴る。



「てんちょーっ! 前っ!」



平良が何かを見つけたように叫ぶ。陛斗は後ばかり気に気を回し過ぎて前を見ているはずもない。高いソプラノ声に気づかされた直後に前方へと振り返ったのはいいものの、対象との衝突は免れるはずがない。それは"人"。高身長で肩までかかった金髪の容姿端麗な美青年。衝突まであと1秒も無い。

陛斗は青年の瞳と瞳が合った。吸い込まれるような漆黒の瞳。――――まるで夜のようだ……

そう感じた瞬間、背中に強い衝撃を感じた。次に身体を貫く無機質な感触。下を見れば鋼色の刃が胸を、心臓の位置を丁度貫くようにして顔を出していた。

……ああ、死んだな。これは……

平良が絶叫する声が耳に残る。ひどく遠く感じたものだったが、きちんと聞こえた。前のめりに倒れていく。そのまま冷たい地へと肌を打ちつける…………はずが、陛斗は前方へと何か強制的に引っ張られるようにして"跳んだ"。


コンクリートの固い地面から宙に浮く。重力が無くなったように身体から力が抜ける。

世界が一瞬にして、夜の闇から燃え盛る炎が覆うものへと塗り替えられていく。全てを焼き尽くすであろう業火が支配する世界。――――地獄、とでも形容すればいいのか、この世では目に掛かることなどまず不可能な光景だ。その炎が支配する世界で陛斗は浮かんでいる。



《へぇ、まさかこんな所に"契約者"が居るとは……つくづく俺は運がいい》



誰だ……? あの男か?

姿の見えない声の主。だが、声の主が陛斗をこの業火の世界へと連れてきたのだろう。それくらいは予想できたが、逆にそれくらいしか予測できなかった。



《誰、とかそんなことはどうでもいい。今のお前には"生きる力"と"破壊する能力(ちから)がいるんだろ? そこのところどうなんだ》



"生きる力"と"破壊する能力"

心臓を貫かれ死んだ陛斗には生きる力が必要だ。そしてその先で生き残り、平良を守るためには破壊する能力が必要だ。

だが、あの小夜合は? 例え力を手にしたとしても小夜合を放っておくことはできない。明らかにあの彼女は正気ではない。崖から落ちたというのに生きていたとしても無傷は絶対に有り得ない。しかもどこか妖しい催眠でもかけられたかのようにどんどん彼女に引き込まれていって……アレは何かに取り憑かれたかのような、そんな感じがしたは気のせいだったか……?



《残念ながらソイツは気のせいなんかじゃない。あの女は"もう死んでる"。そして魂が悪魔の血に取り憑かれてるってわけだ。ご愁傷サマ》



"悪魔の血"?



《お前等の世界で流行ってるだろ? 『謎のウィルス蝕魔(イクリプス)』って。ソイツの正体だよ。吸い込んだ人間は悪魔の死にかけても死ねない強大な再生能力や力を得る。その代わりに一時間も経たずに悪魔の血に支配されて、不死の殺人者が完成する。お解り?あの女はもう悪魔みたいなモンだ。いくら切り裂いても鉛玉ぶち込まれても死なない》



『謎のウィルス蝕魔(イクリプス)』沈下した都心の大穴で発生しているという噂が学生の間で流行っているものだ。根も葉もない噂だと陛斗は鼻で笑ったこともある。

だが、それは実在して幼馴染が感染した。否、取り憑かれた。そして殺人事件を起こしたということだ。……だったら救いたい。単純に小夜合(アイツ)の意思で事件を起こしたわけじゃないってわかっただけでだいぶ違う。絶対に救う。これ以上あのアイツに血を浴びさせるわけにはいかないから。そしてもし、できることなら……

陛斗は心の中で思ったことが伝わるこの空間で初めて自らの口を開く。



「解った。お前の望むモノをやる。その代わりに一つだけ教えろ。アイツを人間に戻すことは可能なのか?」



《……可能だ。肉体は完全に再生しているから、魂さえ解放すれば人間に戻すことも可能だ》



「了解した。――――――――――――――契約しよう」



《毎度どうも。ただ、解ってると思うが言っておく。あくまでGive and Takeだ。タダだと思ったら大間違いだからな》



解ってる。

一言淡白にそう返答すると、再度世界が塗り替えられていく。炎が支配する世界から夜の支配する世界へ。(くう)から無機質なコンクリートへと―――――――――――


《あの世界へと戻ったら俺の"名"を呼べ。それで契約完了だ》


ビデオの逆再生のように元に戻っていく世界。時間が巻き戻されていくような中で陛斗は瞳を閉じて誓う。謝罪はいくらでもする。その代わりに小夜合(オマエ)を絶対に取り戻す、と。
















闇の世界。高級住宅街の路地。元の世界だ。

胸からは飛び出した日本刀の刃と底から飛び出す鮮血。普通なら絶対に即死。またはじわりじわりと苦しんでから死ぬ。

だが、今の陛斗は"普通"ではない。絶対に即死することも、じわりじわり苦しむことも無い。

背後で日本刀を突き刺す小夜合、いや、悪魔の顔が驚愕に染まる。もちろんだ。只の人間は刀や銃の前では無力であり、心臓に刃を鉛を食らって死から逃れる術は無い。

有り得ない、有り得ない。何故この男は生きているのだ!? 小夜合の姿をした悪魔は自己問答を繰り返す。そんな背後の悪魔に陛斗は振り返って微笑んだ。



「やっぱオマエ小夜合じゃねぇわ。よーく見ると気持ち悪ィ。折角美人の皮を被ってんなら内側までしっかり美人にしとけ。なあ、そう思うだろ………罪と悪の王(ベリアル)ッ!」



《ああ、同感だ。外見が美人でも内側が腐っていたら抱く気にもなれない》



瞬間、陛斗の周囲を黒い炎が囲った。

どこからか噴き出した黒い炎は悪魔を焼くかと思われたが、噴き出す直前。"名"を叫んだ時に数歩後方へとバックステップして回避していたらしい。だが、突き刺されたままの日本刀は炎に触れると、その鋼の刀身から柄、鍔まで全て"腐り落ちていく"。

そして腐った刀がボトリと地に落ち、灰になっていくまで約5秒もない。その間に刀で突き刺された傷は全て無かったかのように消え去り、服の傷だけが残った。その様子に傍で見ていた平良だけでなく、悪魔も目を見開いてその様を凝視していた。そして陛斗の黒い髪に純金さえも霞む金色の長髪が追加されていることに気が付く。



「ま……まさか、地獄からも追放された最強にして最悪の悪魔……! 罪と悪の王(ベリアル)と契約したというのか!? 小僧、それがどれだけの代償を払うのか解って……!」



『《欲すれば代償を。Give and Take 人間は大好きだろ? 買い物がさ……つーか、オマエもう喋るな》』



若干エコーのかかった声で陛斗が言い放つ。すると、悪魔には一直線に突進する黒い炎の化身が眼前に見えた。―――――――早いッ!

咄嗟に腕を前に出して守る。衝撃が襲うまで秒単位も無かった。拳が裏拳を捉え、一気に爆発する。

風が空気の砲弾のように悪魔の背後へと通り抜け、見える限りの道の落ち葉を木端微塵に舞い散らせるまで砲弾は持続した。



『《こんなものか……まぁ、まだ慣れてないし加減も随分しただろうから仕方ない》』



これで随分加減しただと!?冗談も対外にしろっ!

悪魔は叫びたくなったが、そんなことをしていたら殺される。一刻早く逃げなければ……!恐怖の感情が小夜合の身体を持つものを支配していた。

悪魔が背を仰け反らせると、背中が衣類を破り飛ばしながら弾け、そこから黒い翼を出現させた。

天使の翼をそのまま黒くしたような翼が羽ばたき、地を離れる。空を飛んで逃げるという作戦なのだろう。



『《翼まで生やせるってか……ベリアル、俺たちは飛べるか?》』



《翼を生やして飛ぶまでも無い。地面を軽く蹴るくらいで十分だ》



『《了解した。平良、そこから動くなよ? いい()にしてたら後で可愛がってやるよ》』



挑発的に嘲笑するいつもと様子が180度違う陛斗。だが、不思議と平良は顔が熱くなるのを感じ、自らが自覚する前に首を縦に振って頷いていた。

それに呼応し、ふっ、と笑うと陛斗は脚に神経を集中して、地を蹴った。軽い。

宙に浮いている身体が恐ろしく軽く感じる。だが、地面が割れる音を聞いた。どうやら脚力がヤバイことになってるらしい。まぁ、今更か。

一度の軽い跳躍で数十メートル先まで飛んでいた悪魔に追いつくどころではなく、悪魔の真上まで飛んでしまった。やり過ぎかもしれないが、丁度いい。



『《接続(アクセス)―――――――――――招来せよ罪人の逆十字(アンチクロス)》』



呪文を唱え終えると、掌に黒き炎が集約していく。陽炎のように形の不規則な黒炎は掌で徐々に形を為し、ついには一つの個体を完成させた。

一直線の細い四角柱のような柄、唾もまた一直線の四角柱。刀身は細く、重厚な印象の黒ながら洗練され、耽美な艶の全てを塗りつぶす漆黒。

1メートル70はあろうその黒き逆十字は一言で表すなら"冷酷"。慈悲など無い、ただ消えろと。

陛斗は翼をはためかせ飛ぶ悪魔の背に狙いを定めながら、一気に落下していくと、無慈悲の象徴をその背中になんの躊躇いなく突き刺した。



「――――――――――がアッ!?」



悲鳴とともに飛び散るのは真っ黒のヘドロが飛び出したかのような液。これが悪魔の血なのだろう。

両翼の間に突き刺さった漆黒の逆十字を深く深く、突き刺していくと今度は徐々に引き抜いて行く。

刀身には飛び出したヘドロの塊のようなものが逆十字が引き抜かれていくとともに小夜合の身体から抜かれていく。刀身を全て引き抜くと、その塊は宙へと漂う霊のようになり、塊を引き抜かれた小夜合の背中から生えていた翼は石になったように砕け散り、消え去った。十字で突き刺した時の傷も無い。ぐったりとして、眠ったような表情の小夜合の肢体を左腕でしっかりと抱きとめると、黒の塊を見据えた。のろのろとした様子で宙を彷徨い逃げているようなのだが、その動きは遅い。



《全く、汚い魂だが仕方ない。――――――――――――――俺様が喰らってやる。泣いて懺悔しろ、それがせめてもの救いだ》



陛斗の身体の中でベリアルが、嗤う。すると、今度は陛斗の背が弾け飛び、翼が広がっていく。

小夜合に憑依していた悪魔とは全く逆。穢れのない純白で炎を顕しているのか、若干の赤味がかったまるで神話の天使のような巨大な翼だった。

その天使の翼が変形し、形を変えていく。何百と付いた羽は全て肉はおろか、魂さえも引き裂く凶牙へと。翼の本体は人など簡単に呑み込めてしまうであろう巨大な(アギト)へ。

翼で形成された怪物は黒き塊、悪魔の魂へと迫ると一気に喰らいつき、欠片も漏らさぬよう顎で包み込んでから堪能などする筈もなく、噛み砕いた。

ぎちゃり、ぐちゃりと嫌な音が数回続き、やがて止んだ。同時、陛斗の身体(なか)に何かが流れ込んできた。悪魔の魂の情報だろう。

解析するのは後にして、陛斗は目を閉じて安らかに眠る小夜合の身体を両腕で抱き直すと、地上へと降り立った。



《さて、願いは叶えてやった。約束は約束だ。俺様の願いを叶えてもらう》



「ああ、解ってる。俺の魂でも肉体でも寿命でもなんでも持っていけ」



《そうかい、じゃあ――――――――――――――――》













な、なんとか今日中に書き上げたゼ……血反吐を吐きながら(嘘)


感想、ご意見など頂けたら励みになります。というか、感想ください。マジで!

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