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青空裁判


 アルトドルフの教会前の菩提樹の広場では、久しく無かった青空裁判が行われようとしていた。

 広場には多くの人々が詰めかけ、後ろからも見えるように木箱で壇が組まれ、その上に粗末ながら木箱で裁判席が作られている。

 その群衆の最前列にはマリウスがいて、その後にはカリーナの姿もあった。

 被告はその正面に一つ置いた木箱の上の椅子に座らされ、ロープで縛られていた。狭いので少しでも暴れると木箱から落ちそうだ。被告は、先日の牛を死に追いやった蓬髪の大男だ。その大きな目はひどく憔悴している。

 その正面の判事席にはアッティングハウゼンとブルクハルト、ヴァルター、そして、白髪の執行官、ヨセフ・ルーデンツがいた。執行官は裁判官と警察官、軍事を兼ねたウェイペルと呼ばれる廷吏であり、役人でもあるので、アメリカでの保安官や、日本で言う奉行にもほぼ近い。

 原告の席も壇の横に設けられていて、エンゲルベルクからはウルリッヒ修道院長とクレア女子修道院長、そしてイサベラが出席していた。

 被告席の隣には代理人としてまだ若いヴェルナー・シュヴァインスベルクが立っていた。シュヴァインスベルクはアッティングハウゼンの息子で、アッティングハウゼンの城郭の近くに四角い館を建て、その名で呼ばれている。

 いつもと少し違う事には被告席の真後ろには特別な傍聴席が設けられ、そこに代官のゲスレルの姿があった。これからこうした集会には傍聴するとの事だった。

 アッティングハウゼンが手元にある木槌で木片を叩いて言った。


「では、青空裁判を始める。訴状によると、エンゼルベルク牧場の牛祭りで骨折をした牛を、国境の牛小屋で養生させていた所、被告によって勝手に手術をされ、その手違いにより死に至らしめられた。そして解体され、その肉の一部を盗まれた。手術に至る経緯も捕まえた時に聞いたのみで事実が疑わしいので調査を望むと。原告の訴えはそれに相違ないか?」


 イサベラがそれに頷くと、クレア修道院長は頷いて言った。


「はい。その通りです」


 アッティングハウゼンは続けた。


「うむ。では、執行官のルーデンツ。調査の結果を発表してくれ」


 ルーデンツは立ち上がって言った。


「調書によると、被告マグナ・ボーデンは、国境に建てられた小屋の中にいた牛が骨折して流血しているのを発見し、助けようとして手術をし、さらに暴れたために悪化して死に至らしめた。そしてその後、血抜きをした後、背中と腿の肉を切り取って持ち帰ったと。証言はそれに相違ないな?」


 シュヴァインスベルクが代理人として言った。


「異議あり。死に至らしめたというのは少し語弊があります。牛の怪我は放っておいても死んでしまうくらいのひどいものでした。彼は治療行為をしたのです。よって無罪を主張します」


 アッティングハウゼンが言った。


「しかし、それによって悪化して死んだという事であったようだが」


「裂けた傷を縫うつもりだったようです。意図に反して上手くいかなかったようですが、それは事故的な要因と言えます」


 牛飼いのマグナは顔を上げて言った。


「牛が暴れたせいです。それはオレのせいじゃない。言うならば牛のせいです」


「被告人は勝手に発言せぬように。だが、確かに牛のせいでは裁けない。どうだ、ブルクハルト?」


 アッティングハウゼンは早々にブルクハルトに振ったので、そこからはブルクハルトが話を継いだ。


「その通りならば不幸な事故ではあるな。だが気になる点が二、三ある。あの巨大な牛を、普通一人では手術しようという気にはとてもならないだろう。あの巨体だ。数人で取り押さえなければ暴れて無理なことは自明ではないか? 本当に一人だったのか?」


 マグナはひどく狼狽えた。すぐ頷けるはずの答えが出て来なかった。


「どうだ? 一人か? 手術で両手が塞がるんだ。私もやった事があるが、少なくとも前後で二人は牛を抑えないと無理な事だろう。それでもあの巨牛だと押さえられまい」


 牛にも詳しいブルクハルトがだめ押しをすると、マグナは観念したように言った。


「通りがかりの人です。二人に手伝って貰ったんです」


「ほう、それは誰だね」


「名前は、知らない……」


 シュヴァインスベルクが言った。


「重要な証人です。それが判れば身の潔白が証明出来るんですが?」


「通り掛かりだったんで。本当に知らないんで」


 何か隠していると踏んだブルクハルトは話を進める事にした。


「では、もう一つ。牛から切り取られた肉だが、かなり大きく取られている。回収された分とは到底見合わないそうじゃないか。他はどこへ行ったんだ?」


 マグナは観衆の中を見て、マリウスを差して言った。


「そこにいる子供に渡したのが全部だ」


 いきなり注目を浴びたマリウスは、手で丸を作って、


「これくらいだったよ」


 と言った。ベレー帽子くらいの大きさだろうか。

 クレアが補足するように言った。


「それを傷と比べてみると、四分の一にも満たなかったんです」


 それを聞いてから、ブルクハルトは言った。


「そうですか。では、その他の四分の三はどこへやったのか、答えて貰おう」


「それ以外は……周囲にいた人にあげたんでさ。そもそもあそこで死んだ牛は解体して振る舞うのが習わしですから」


「小屋の場所はラウフェンブルク領に入った所だったはずだ。ウーリの外だからその慣習からは外れるぞ」


「あの辺はまだウーリに入っていると言ってたんで。なら慣習通りでしょう?」


「誰がそう言った?」


 マグナは一瞬そこで口をつぐんだ。


「通りがかりの人で……」


「それもか。それは、さっき言ったその通りがかりの二人と同一人物か?」


「いや……」


「そうなると、周囲に人がいっぱいいたと? 確か発見時は朝八時過ぎ、時間は早朝だったはずだ。あんな湖の突端の僻地にそんなに人はいないだろう」


「それを聞いたのはその前の日だったんで……」


「もしかすると、手伝った二人にも肉を分けたという事か?」


「へえ……」


「それ以外にも人はいたのか?」


「あまり覚えて無いですが、何人かは……」


「正確な所、肉を配ったのは何人だ。覚えて無いはずはないぞ」


「三人……です」


「それでだいたい四分の一か……分量は合わないでもない。しかし、これはまるで共犯の分け前のようじゃないか? しかも、手術した被告が一番少ない事になる。不自然だ」


 マグナの顔は真っ青になった。

 ルーデンツは言った。


「今の今までこんな重大な証人を隠して来た事は、確かに疑わしいと言わざるを得ない」


「共犯が疑われますな」


 そうブルクハルトも頷いている。


「紐が……」


 それはイサベラの声だった。アッティングハウゼンが「うん?」と首を傾げた。


「私に発言をお許し戴けますか?」


「ええ、どうぞ。確かシスターは現場にいた」


「骨折した足を固定していた紐が、ナイフで切られていたんです。それが切れていなければ牛の足は地面に着かないはずでした。骨折の悪化も無かったはずなんです。後で紐をよく見ると、片方だけが一度濡れて半乾きだったので、かなり前に故意に切ったんです」


 ブルクハルトが頷いた。


「シスター、それは重要な証言だ。被告人、どうだ故意に紐を切ったのか?」


 マグナは真っ青な顔のまま言った。


「紐は切ってません」


 イサベラは涙を滲ませつつ言った。


「この方に捕縛の前にそれを聞くと、暴れて解けたんだろうと言ったんです。でも紐には切った跡があった。それが時間が相当経ってるなんて、おかしいじゃないですか!」


 マグナはイサベラに恐ろしく大きな目を向けた。イサベラは負けそうになりながらも睨み返した。

 それを見たマリウスはカリーナにしがみついて叫んだ。


「怖いよ!」


 マグナはそのマリウスの声に自嘲するように鼻で笑って視線を落とした。

 そんな我が子を見てからブルクハルトが言った。


「牛を故意に骨折させた疑惑があるという事だな。だが、牛を怪我させても罪にはならない……か」


 マグナはシュヴァインスベルクに「言ってくれよ」としきりに何か言った。

 シュヴァインスベルクが後を続けて言った。


「被告は牛のいた小屋はウーリ側にあったと、ならば慣習に沿って肉を配っただけで無罪だと主張しています。私が実際行って見て来た所、国境の立て札のすぐ向こう、つまりウーリより向こう側に小屋が建っていました。ですが、立て札は折れていて移動したような跡があり、正確では無いようなのです」


 ブルクハルトは言った。


「それは、明確に証明出来る人はいないのか?」


 アッティングハウゼンが「儂なら見れば判るぞ」と言った。

 シュヴァインスベルクが言った。


「では、是非一度見て、実地検証を願いたいです」


「裁判はどうする?」


「一時休廷で延期しては?」


 アッティングハウゼンは手元の木槌を鳴らして言った。


「では、今日はこれで休廷とする! 明日また同じ時間から再会しよう」


 広場に集まった人々は解散し、マグナは数人で椅子から降ろされ、また収容所に連れて行かれた。

 クレア修道院長とイサベラも壇上から降りたが、イサベラは少し気が気でなかった。国境が動かされている事が、ここで注目されるとは思っていなかったからだ。

 そこで、マリウスのところへと早足で歩いて行った。


「弟さん!」


「なあに? 僕マリウスさ」


「マリウス君。エルハルトさんは今どこに?」


「エルハルト兄さん? きっとまだ放牧中で山の方にいるよ」


「アルノルトさんはまだチューリヒに?」


「うん、アル兄ちゃんはお金無くなってしばらく帰って来れないんだって」


「そんなことが? ああ! どうすればいいの? 間に合わないわ」


「戦争ごっこのこと?」


「そうね。国境を動かしたのを私が言っても証明出来ないわ」


 マリウスは得意げに言った。


「そう言っても子供の戯言だと笑われるだけさ。だから立て札で遊んじゃダメって言ったんだ」


 イサベラは小さな子にそう言われるのは、少し心外そうに言った。


「それもそうだけど……このままでは無罪になりそうなのよ」


「無罪! 僕ら追っかけられたのに? 丸太が当たってたら死んでたよ」


「ああ、そうだったわ。どうあってもそれは罪よね。加えてそれを言う事にするわ」


「国境の事は戻してくれるならそのまま黙ってた方がいいと思うよ。みんな怒られるから」


「そうね。後は紐の事はハッキリさせておかなくちゃ」


 そう言ってイサベラはクレア院長、そしてウルリッヒ修道院長と合流し、帰途についた。

 マリウスのところには、ソフィアとポリー、そしてボルクがやって来た。


「マリウスも飛び入りで証言したわね。立派に証人だものね」


「証人えらいね」


 娘達の声を聞いて、ボルクが言った。


「ちょうどいい。褒美だマリウス。帰りに家に寄ってけ。馬車が出来たぞ」


「ホントー?」


 マリウスはベルケル家の親子と連れ立って歩いて行った。

 広場の外れでアッティングハウゼンとシュヴァインスベルクが馬車を用意していると、予想通りの声が上がった。


「一緒に行きますよ」


「私も同行させていただきたい」


 ブルクハルトとルーデンツも国境の確認へ行こうと申し出たのだ。

 四人で馬車に乗り、国境の牛小屋まで向かった。

 馬車で二時間弱ほど走ると、その丸太小屋が見えて来た。


「ここか」


 村の裁判官達は小屋の前で馬車を降り、思い思いに小屋の中を見たり、周辺を見て回った。

 シュヴァインスベルクは立て札のある場所に行き、「ここですよ」と指を差した。

 アッティングハウゼンが立て札のある周囲を見回して言った。


「こんなところでは無かったはずだのう。目印の木があったはずじゃ」


「やっぱり!」


「立て札の木が腐ってボロボロですな。折れて風でここまで来たのかも」


 ルーデンツがそう言うと、遅れてやって来たブルクハルトが言った。


「ラウフェンブルク領は尾根から向こうあたりだと聞いていたが、ここはかなり越えている。実際は違うんですかね?」


 アッティングハウゼンは言った。


「あの突端あたりに船着き場があるだろう、そこへ向かう坂道が尾根の向こうに大きく回り込んでいて、いい所に小川もあったから、国境もそれに沿っているんだ。譲った分は互いに緩衝地にするという条件付きでな」


「船着き場は一応ウーリ側のものだが、共用してるから、それは理に適っている。じゃあ、ここはどっち側なんです?」


「ここだけじゃ目印の木が判らん。少し歩こう」


 アッティングハウゼンは木々の繁る道を少し奥へと歩いて行き、すぐに目印の木を見つけた。隣には灌木に埋もれるように細い小川がある。


「ああ、これだこれだ」


「この大きな木?」


「そうじゃ。このあたりに立て札があったはずじゃ」


 シュヴァインスベルクは持って来た立て札をその辺りに置いた。すると折れた木の跡を見つけた。


「ここに杭の跡があります! ここから折れたんですね」


「という事は……」


 ブルクハルトが丸太小屋を振り返った。小屋を作ったのは自身の家族と関係者なので、結論をあまり言いたくない。ルーデンツが言葉を接いだ。


「被告の主張が立証されたな」


「ですが……かなりの疑惑まみれでしたよ?」


「共犯の疑いか。大方名前を出せない人がいるんだろう。黙秘権があるし、法に触れていなければ罪には出来んよ」


 そこへ馬車がやって来て、置いてあった馬車の後ろに停まった。その馬車からはイサベラとクレア、ウルリッヒ修道院長が降りて来た。イサベラは小屋へと歩いて行く。


「あれは原告達だ」


「どうしたんです?」


 ブルクハルトが手を振ってそう言うと、イサベラが小屋の前で言った。


「皆様、現場検証ご苦労様です。帰り際にもう一度、紐を見たいと……」


「そう言えば、ロープが残ってましたな。ちょうどいい。見てみましょう」


 ブルクハルトはアッティングハウゼン達を小屋に連れて行った。

 イサベラは一足先に小屋に着き、入り口の布を捲りつつ、傍らでその中を見つめていた。これから検証があるので、なるべく現場を触らないようにというのもあるが、まだ残る血の匂いが凄惨な記憶を呼び起こさせ、入る事を躊躇わせた。クレアとウルリッヒ修道院長は先に小屋へと入って行く。

 イサベラはそのまま全員が小屋に入ってしまうのを待ち、最後にそこに加わった。

 ブルクハルトが状況の説明を始めた。


「牛の足は間違って立ち上がっても足が地面に着かないように、ロープで体に結び付けられていたんです。首からはこの柵にロープが結ばれていた。この柵に残っているロープはナイフで切られていて、地面に着いていない。だから汚れて無いんです」


「切り口がガタガタだ」


 ルーデンツがロープの切り口を見て言うと、クレアは言った。


「この首の紐は私達が見つけた後に切ったのです。切るのに慣れて無くて」


 ブルクハルトは頷いて言った。


「そうでしたか。胴体と足を結んでいたロープもここに二つ落ちていて、足を結んでいた方はかなり血まみれ泥まみれです。このもう一方、胴体を結んでいたロープは、ここです」


 そのロープの切れ目はあまり汚れていなかった。ブルクハルトはそれを見せて言った。


「切り口をよく見て下さい」


「真っ直ぐだな。何で切ったらこうなる?」


「それは判りませんが、この真っ直ぐ鋭角な切り口と合うのは、足を結んでいたロープの側です。死んでから切ったなら、柵のものと同じように切り口がガタガタだったはずですし、切り口両方が同じように血で汚れていたはず。シスターの証言では片方だけ紐が生乾きで、切ってから明らかに時間が経っていたと……」


 聞かれてイサベラは言った。


「はい。見つけた時にはこの通り切れていました。片方は血が付いて半乾きでした。血が付いてから相当経っていたんです」


「血で濡れてたんですから、発見時ならその経過時間はもっと明確に感じられた事でしょう」


「はい。その通りですわ」


 思い出したのか、イサベラの顔色は少し悪くなっていた。


「その感じはどれくらい経ったと思いました?」


「乾くほどですから、三、四時間は経っている感じでした」


 ルーデンツが言った。


「発見時間から引き算すると、四時か五時にロープが切られたという事か」


「もっと前かも知れません。ロープを切った後からでも血は付きますから。でも、血が付いた時間はそれくらいという事になりますね」


 そう言うとイサベラはひどく気分が悪そうに目を背け、手に口を当てた。

 ブルクハルトは少し考えてから、アッティングハウゼンに手を向けた。

 何か質問があればというジェスチャーだ。

 アッティングハウゼンはしかし質問は無かった。


「それが牛の死亡推定時間というわけだ。シスターのお陰で良く判りましたのう」


 ブルクハルトはその言葉に頷いて言った。


「貴重な証言をありがとう」


「いえ。お役に立てましたらと。それともう一つ、訴状には無かったのですが、加えて欲しい事がありますの」


「何でしょう」


「息子さんのマリウス君と私で犯人を見つけて問い詰めた時、急に怒り出して木の棒を振り回して襲って来たんです。近くにいた騎士により難を逃れましたが、木の棒が頭の上をかすめて、命の危険がありました」


 ブルクハルトとアッティングハウゼンは顔を見合わせた。


「殺人未遂ですか?」


「騎士がいなかったらどうなった事か……だから、無罪になるのは怖いんです」


 イサベラは今日睨まれたあの目を思い出し、しばし震えた。


「調書には捕縛時に暴れたとはあったが、ウチの子も危なかったとは……判りました。明日はそれも罪状にして問い詰めましょう」


「よろしくお願いします」


 そう言ってイサベラはクレアに連れられ、馬車に乗り、帰路に着いた。

 アッティングハウゼンが馬車が出るのを見送って言った。


「シスターの証言もこれで立証されたというわけだ」


 ルーデンツは考え込むように言った。


「そうなると、通り掛かりの人が手伝ったというのも、時間的におかしい」


 ルーデンツの言葉にブルクハルトは頷いて言った。


「四時から五時はまだ真っ暗だ。ここを偶然通りかかる人なんているわけがない。計画的な行動だと考えるのが普通でしょうな。故意に紐を切って骨折を悪化させて、無罪の面目を作ったのかも知れませんな」


 シュヴァインスベルクが言った。


「しかしですね、ウーリの領内だったというなら、緩衝地にあるこの小屋自体が禁止事項です。そこにいる牛も迷い牛扱いですし、さらに骨折までしていれば普通は淘汰ですから死なしても罪は無いはずです。出来たとしても取られた肉の分の賠償請求が出来るくらいでしょう? それもここだけの習わしでは配ってしまえば無罪です。法の隙間を狙ったとしても罪に当たると断じる事は出来ません」


 アッティングハウゼンが頷いて言った。


「うーむ。状況は揃ったようだな。有益な検証だった」


 ウーリの一同は実地検証を終えると、国境の立て札を添え木を付けて立て直し、そして帰路に着いた。




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