表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダンジョンで死んだらインプに転生したので、とりあえず盗みから始めてみる  作者: 道雪ちゃん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

68/114

進化と神狼戦

ゆるゆると書いてます。

変なところがあれば都度ストーリーに関わらない程度に直しております。

「みんな……本当に、立派になったな!」


俺は、目の前に並ぶ仲間たちの姿を見て、込み上げてくる熱いものを抑えきれなかった。


俺たち『フロントライン』は、ついにニンゲンとモンスターの双方において「最終到達点」とされる90レベルの進化を果たしたのだ。


まずは、俺の右腕として常にパーティを支えてくれたグリム。


■名前:グリム 種族:アビスデスロード レベル:90

HP:1149/1149

MP:614/614

筋力:B(263+26)

耐久:S(326+32)

敏捷:B(258+25)

器用:SS(375+37)

魔力:EX(462+46)

運 :B(258+25)

スキル:ダークボルト、死霊召喚、骨槍、マナドレイン、グレイブコール、死霊強化、ダークランス、ネクロフィールド、シャドウサモン、ソウルストック、アビスゲート、デスドミネーション、ソウルリーパー、シャドウオブデス


深淵と死、その双方を統べる王『アビスデスロード』へと進化したグリム。


その姿からは以前にも増して高貴さが漂い、纏う気配はこの世のものとは思えないほどに深い。


彼が動くたびに周囲の影が粘りつくように揺らめき、まるで空間そのものと同化しているかのような残像を残す。


魔力値はついにEXに到達した。


彼が放つ魔法の一撃は、このダンジョンに生息する並のモンスターでは、抵抗することすら許されずに消滅することだろう。


そして、パーティの最強の矛であり盾、ゴウキ。


■名前:ゴウキ 種族:鬼神 レベル:90

HP:1200/1200

MP:406/406

筋力:EX(463+46)

耐久:SSS(410+41)

敏捷:B(250+25)

器用:B(249+24)

魔力:A(283+28)

運 :C(198+19)

スキル:豪打、踏み込み、気合い、連撃、闘気纏い、見切り、鬼砕き、戦鬼解放、烈震脚、武の極み、鬼気解放、黒衝破、闇纏撃、黒雷連斬、鬼神覇気


もはや半神の域にまで踏み込んだ、破壊の化身『鬼神』。


天高く伸びた二本の角は威厳に満ち、その強靭な肉体には常に揺らめく炎と激しい雷光が宿っている。


彼がそこに立っているだけで、周囲の空気は圧倒的なプレッシャーに押し潰されそうになる。


筋力値は驚愕のEX。


彼が全霊を込めて放つ一撃は、物質的な破壊に留まらず、相手の魂そのものをこの世から消し去ってしまうほどの威力を秘めていた。


そして、俺たちの命を繋ぐノア子。


■名前:ノア 種族:レッドサクリファイス レベル:90

HP:1030/1030

MP:514/514

筋力:B(254+25)

耐久:B(240+24)

敏捷:SS(367+36)

器用:A(280+28)

魔力:SSS(428+42)

運 :B(269+26)

スキル:ブラッドドレイン、ブラッドヒール、リジェネレートブラッド、ステータスリカバー、ブラッドリンク、ライフシェア、ブラッドランス、スレイブバイト、レッドフィールド、ブラッドセイヴ、スカーレットサークル、ライフストック、ブラッドサーヴァント、サングイス・ヒール、ブラッドバースト、ブラッドバインド、セイクリッドブラッド、ブラッドリカバリー、ヴァーミリオンレイジ、ブラッドレギオン


……ノア子。


残念ながら、背は全く伸びなかったね。


けれど、その神秘性は間違いなく極まっている。


絹のように滑らかな金髪は淡い光を放ち、纏う黒い衣装はまるで影の粒子が崩れ落ちるかのような幻想的なエフェクトを伴っている。


瞳の奥には深い赤光が宿り、彼女の足元から広がる影はどこまでも深く、重い。


完全な蘇生スキルや、戦場全体を覆う大規模な回復スキルを習得し、文字通り「死」を遠ざける絶対的な守護者となった。


三英傑たちも、それぞれが軍団の将として相応しい姿へと進化した。


ノブナガは『奈落怨将軍』。


イエヤスは『奈落守護将』。


ヒデヨシは『影軍大骸将』。


カースサモナーたちは『アビスカースメイジ』となり、三少女たちも『ブラッドブライド』へとその姿を変えた。


……ただ、ここでノア子には悲しいお知らせがある。


進化した三少女たちは、揃いも揃ってノア子より背が大きくなってしまったのだ。


ノア子が小学校低学年だとすれば、彼女たちは間違いなく「お姉さんな上級生」に見えてしまう。


ノア子が少しだけ肩を落としているように見えるのは、気のせいではないだろう。


そして、俺。


■名前:サク 種族:トリックスター レベル:90

HP:1177/1177

MP:394/394(-165)

筋力:S(281+97)

耐久:S(278+97)

敏捷:EX(497+86)

器用:SSS(398+89)

魔力:ERR(484+116)

運 :SS(345+70)

スキル:盗む、シャドウインベントリ、ファイヤーボール、強奪、アナライズ、バックスタブ、エクスプロードボール、影潜り、完全透明化、ダークブレード、影移動、幻惑、シャドウドミニオン、シャドウワイヤー、シャドウミラージュ、メテオストライク、シャドウカラミティ、ナイトメア、影葬、カオスフィールド、トリックスター


どうやら俺は、半魔半神の存在『トリックスター』へと至ったようだ。


見た目自体は劇的な変化はなく、少し身長が伸びた程度。


だが、その内実は以前とは比較にならない。


敏捷値はついにEXに到達した。


試しに本気で全力疾走をしてみたが、進化したグリムたちですら、俺の動きをギリギリ視認できるかどうかという、物理法則を無視した領域だ。


そして、一番の問題は魔力値だ。……『ERRエラー』。


これまで数々のステータスを見てきたが、こんな表記は見たことがない。


魔力が強大になりすぎて計測不能になったのか、あるいは文字通り世界のシステムから外れてしまったのか。


今、俺の体からは、溢れ出す膨大な魔力が黒い陽炎のように立ち昇り、肉眼でハッキリと可視化できるほどになっている。


……ねえ、これ、どうやって止めたらいいんだ?





以前は、1日に1レベルは確実に上がっていた時期があった。


「なんだ、ニンゲンの限界値までなんて、2週間もあれば余裕で届くんじゃないか?」


そんな風に、甘い考えを持っていた時期が俺にもあった。


だが、その道のりは険しさは一気に増した。


今では交流を重視しながら、寝る間を惜しんで効率的に周回を重ねても、5日に1レベルを上げるのが精一杯だ。


本来、ニンゲンの成長はレベル10まではスムーズに進むが、そこからは目に見えてペースが落ちていくものだ。


月に1レベル上がれば万々歳という過酷な世界。


紗奈は、きっとここからが本当の正念場になるだろう。


そして、俺たちが今立っているのは、池袋ダンジョンの31層。


この階層には、驚くべきことに雑魚モンスターが一切存在しない。


エントランスの扉を開けると、そこにはただ一本道が続いているだけ。


その先にある巨大な扉の向こう側は、もうボスフロアだった。


あまりの急展開に面食らいつつも、俺たちは覚悟を決めて扉を開けた。


その瞬間――。


肺が押し潰されるような、強烈な殺気と重圧が俺たちを襲った。


巨大なフロアの中心で、その怪物は静かに、けれど明確な敵意を持って俺たちを待ち構えていた。


神話に語り継がれる、強大で凶暴な巨狼――フェンリル。


「……来るぞ!全員、配置について!!」


俺の号令と同時に、銀色の旋風が巻き起こった。


フェンリルの巨躯からは想像もつかない神速の突進。


一瞬前まで数十メートル先にいたはずの巨狼が、次の瞬間には俺の鼻先に迫っていた。


「ガアァァァッ!!」


空間を引き裂くような咆哮と共に、巨大な爪が振り下ろされる。


俺は自慢の敏捷値を全開にし、その一撃を回避した。


俺が立っていた床は、まるで紙細工のように粉々に粉砕される。


「……まだまだだね。ゴウキ、合わせて!」


俺は回避の勢いのまま、フェンリルの死角へと影移動で回り込む。


「……おうっ、任せろ!!」


ゴウキの咆哮が響く。鬼神へと進化した彼の体から、黒い雷と紅蓮の炎が噴き出した。


「『黒雷連斬こくらいれんざん』ッ!!」


巨大な太刀が、稲妻を纏ってフェンリルの横腹を強襲する。


ドォォォンッという衝撃波が部屋中に広がり、流石の神狼もその巨体を大きく吹っ飛ばした。


そこへ、グリムの冷徹な追撃が重なる。


「深淵の底へと消えよ。……『シャドウオブデス』」


グリムが指先を向けると、フェンリルの足元の影から意思を持った無数の手が伸び、その四肢を強力に拘束した。


影に触れた部分の毛並みが、腐食するように黒く変色していく。


「……グルアァッ!!」


完全拘束に精神ダメージという効果がフェンリルが苦悶の声を上げさせる。


だが、抵抗をしようとその身から極寒の吹雪を放出する。


フロア全体が一瞬で凍りつき、視界が真っ白に染まった。


「……そんなものは、無意味」


ノア子が静かに手をかざす。『レッドフィールド』が展開され、凍てつく冷気を鮮血のような深紅の結界が中和していく。


同時に、俺たちの体に力が漲るのを感じた。


「……よし、今だ。一気に決めるぞ!」


俺は『完全透明化』を使い、吹雪の合間を縫ってフェンリルの頭上へと跳躍した。


空中で『影葬えいそう』を発動。


手にした大鎌から、俺の『ERR』な魔力が凝縮された、漆黒の極大刃が生成される。


「これで……終わりだ!」


俺が鎌を振り下ろすと同時に、ゴウキの『鬼神覇気』を纏った太刀と、グリムの放った無数の『ダークランス』が、一点に集中してフェンリルの眉間と首へ突き刺さった。


ドッゴォォォォォォンッ!!


フロア全体が崩落するかのような大爆発。


爆煙が晴れた時、そこにはもう、荒ぶる神狼の姿はなかった。


フェンリルの巨体は、光を放つ粒子となって宙に霧散していった。


そして、彼がいた場所の床には、戦いの勝利を象徴する数々の戦利品が残されていた。


中央に鎮座する、目が眩むほど巨大な輝きを放つ『極大魔石』。


その横には、シルクのような光沢を放つ『フェンリルの毛皮』。


どんな岩盤をも易々と貫くであろう、鋭利な『フェンリルの牙』。


そして、見るからに禍々しい力を宿した『フェンリルの爪』。


俺は荒い息を整えながら、手に入れた戦利品を見つめた。


……勝った。


31層のフロアボスを、俺たちは完勝と言える形で退けたのだ。


それも召喚体無しでの形でだ。


だけど、この圧倒的な勝利の余韻に浸る間もなく、俺達は引き返し、周回の準備に入る。


このままでは次の32層での推奨レベルである96には足りないからだ。


もはやここまで来て推奨レベルを守る必要があるのかとも考えたけど、管理者の横槍が入らないとは限らない。


ニンゲンの最高の到達点であるレベル100を考えれば33層が最も深い層だと予測する。


総理が言っていた2か月は辛抱してくれという言葉。


それまであと1か月と半分だ。


あちら側が形にしてくれるまでに、俺たちも何か提供できるようにしたい。


そう思いながら俺たちは、殲滅を続けた。

ブックマーク、リアクション、評価をしていただけると幸いです。

よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
到達点ってあるけど、勇者は100じゃなかったっけ
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ