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ダンジョンで死んだらインプに転生したので、とりあえず盗みから始めてみる  作者: 道雪ちゃん


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それぞれの成長

ゆるゆると書いてます。

変なところがあれば都度ストーリーに関わらない程度に直しております。

「ノア子、グレイス、シュナ、レイ!行くよ、準備はいい?」


デバイスの画面に、マップ上の指定地点へ配達ドローンが接近中であるという通知が届いた。


本拠地である隠しフロアの入り口で、俺は愛らしい4人の少女たちを見回す。


「……ん。準備、できてる」


ノア子がこくりと頷くと、俺は手際よく彼女たちを担ぎ上げた。


三少女のうちの2人、グレイスとシュナを左右の両脇に抱え、レイは俺の首にぴょんと飛び乗ってぶら下がらせる。


そして最後の仕上げに、ノア子を背中でおんぶの状態にした。


……というか、お前らヴァンパイア種なんだから、自分の羽根で飛べるはずだろ!


とは思いつつも、俺が「おんぶするよ」と屈むと、ノア子が嬉しそうに手を広げて背中にくっつき、それを見た三少女も負けじと手を広げて甘えてくるのだ。


そんな可愛い攻撃をされれば、こうして抱えて飛んでいく以外の選択肢なんて最初からない。


俺は4体の少女を鈴なりにした状態で、力強く羽ばたいて本拠地から階下の通路へと降りた。


普通のニンゲンなら腰を痛めるような重量であり、子供なら振り落とされてしまうが、そこはお互いモンスター同士。


この程度の負荷なら、むしろ温かい重みとして心地よく感じられる。


「……もうすぐ、来る?」


「ああ、プロペラの音が聞こえてきただろ。ほら、来たよ」


細道を少し進んだ先の開けたフロア。


4体の少女たちは、まだかまだかと小さな身体をぴょんぴょんさせていた。


やがて、洞窟の奥からブーンという軽快な音が響き渡り、闇を切り裂くように配達ドローンの機体が姿を現した。


「わぁ……」


ノア子の口から、感嘆の声が漏れる。


言葉を話さない三少女も、その赤い瞳をキラキラと輝かせ、期待に満ちた表情でドローンを見つめていた。


「これがドローンっていう、ニンゲンの便利な道具だよ」


ドローンは俺たちの目の前でピタリとホバリングを維持し、正面のモニターに『受け取ってください』という文字を点滅させた。


俺は手際よく小型のコンテナ箱から大量の注文品を取り出し、次々とシャドウインベントリへと詰め込んでいく。


すべての荷物の受け取りを確認し、モニターに『ありがとうございました』と表示されると、役目を終えたドローンは再び軽快な音を立てて飛び去っていった。


「ほら、帰っていくよ。最後はちゃんと手を振って見送ってあげて」


俺の言葉に従い、少女たちはドローンの小さな姿が見えなくなるまで、一生懸命に小さな手を振り続けていた。





俺たちは再び本拠地へと戻り、待ちに待った「開封式」を開始した。


各々に届いたばかりの品物を配っていく。


グリムは本を受け取るなり、端正な顔立ちをさらに綻ばせて黙々とページをめくり始め、ゴウキも大きな指先を器用に動かして新品のプレイヤーをいじり出していた。


「大将、この……ディスク、というやつを入れるやり方を教えてくれ」


「ああ、待て待て。まずはここを押すと開くから、そこにディスクを置くんだ。いいか、これは凄く繊細なものだから、汚したり乱暴に扱ったりするとすぐに壊れるぞ。気をつけてな」


破壊力抜群のゴウキのことだ、壊してから「あ、壊れた」では泣くに泣けない。


俺は横について、壊れ物を扱うように丁寧に指導した。


そして、次は少女たちの番だ。


俺は彼女たちのために注文したビーズソファーを取り出した。


ただ、床にそのまま置くのは忍びない。


あらかじめ買っておいた黒いフワフワの高級ラグを広げ、その上に4つのソファーを並べていく。


すると、彼女たちはパタパタと小走りで駆け寄り、一斉にポフッという音を立ててソファーに寝そべった。


「……サク。……これは、モンスターもダメにするやつみたい。もう、動きたくない」


ノア子がソファーの感触に蕩けそうな表情で呟くと、隣で同じように埋もれている3人も、うっとりと目を閉じながら深く頷いた。


どうやら気に入ってくれたようで何よりだ。


俺は余ったスペースに、明日やってくるクマガイフーズの撮影班のためのラグや三脚、組み立て式のテーブルやクッションなどを整然と並べていく。


たった1回の買い物で、あんなに殺風景だった本拠に、生活の彩りと温もりが生まれた。


明日は、クマガイフーズから4名のニンゲンがこの層までやってくる。


彼らはまだ、ノア子や三少女の存在を知らない。


だが、誰が見ても美少女という見た目の4人が画面に映れば、広告効果は間違いなく絶大だろう。


「さて、ノア子たちが寝てしまう前に、約束の『魔石パーティー』を始めようか!今日はお菓子もジュースも全部解放だ。好きに食べて飲んで、英気を養って明日頑張ろう!」


俺は組み立てたテーブルの上に、色とりどりのお菓子と人数分のカップ、そしてジュースを並べた。


そしてテーブルの傍らには、今日のために溜め込んできた山のような魔石を積み上げる。


体育会系の合宿も真っ青な、パーティという名の過酷な「食トレ」の開始だ。





賑やかなパーティが無事に終了した頃、俺たちの身体には劇的な変化が訪れていた。


大量の魔素を摂取し、臨界点を超えたことで、ついに全員が次のステージへと進化したのだ。


まずはグリムだ。


■名前:グリム 種族:シャドウデスロード レベル:75

HP:789/789

MP:472/472

筋力:C(217+21)

耐久:B(272+27)

敏捷:C(201+20)

器用:A(303+30)

魔力:SS(402+40)

運 :C(194+19)

スキル:ダークボルト、死霊召喚、骨槍、マナドレイン、グレイブコール、死霊強化、ダークランス、ネクロフィールド、シャドウサモン、ソウルストック、アビスゲート、デスドミネーション


シャドウデスロードへと進化したグリム。


以前の青年の姿にさらに磨きがかかり、纏うオーラは美しさと高貴さを極めている。


黒と紫を基調とした洗練されたデザインの軽装鎧と、夜の闇を織り上げたようなマントを羽織っている。


その肌からは黒い魔力のオーラが絶えず揺らめき、鋭い紫の瞳は知性的な輝きを放っていた。


そして何より、その黒く長い髪を、紗奈から貰った髪ゴムで大切そうに後ろでくくっているのが印象的だった。


新スキル『デスドミネーション』は、俺の『ナイトメア』と同系統の精神干渉系スキルだ。


ただし、恐怖を与えるのではなく、相手の意志に直接干渉し、抑えつけるという、文字通りの支配ドミネーションの力だった。


次はゴウキだ。


■名前:ゴウキ 種族:羅刹 レベル:75

HP:840/840

MP:296/296

筋力:SS(388+38)

耐久:S(335+35)

敏捷:C(189+18)

器用:C(204+20)

魔力:C(223+22)

運 :D(153+15)

スキル:豪打、踏み込み、気合い、連撃、闘気纏い、見切り、鬼砕き、戦鬼解放、烈震脚、武の極み、鬼気解放、黒衝破、闇纏撃


羅刹となったゴウキの身体には、まるで古の呪いのような禍々しい黒い紋様が全身に張り巡らされていた。


その肉体からは、視認できるほど濃密な闘気が絶えず漏れ出している。


新スキルは、拳や得物から闇属性の強烈な衝撃波を放つ『黒衝破こくしょうは』、そして一定時間、自身のすべての攻撃に深い闇属性を付与する『闇纏撃あんてんげき』だ。


筋力は驚異のSSランク、耐久もSランクへと到達。


もはや彼は、パーティにおいて「最強の矛」であると同時に、「最高の盾」としての地位を不動のものにした。



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