朝日は呼び出される
今回で4章は終わりです。
春川の依頼が済んでから数日が経った頃の放課後。
朝日は学院長室に向かっていた。
なぜ呼び出されたかはだいたい想像がつく、恐らくはテロ事件についてのことだろう。
学院長室の前に着くと二回ノックをして、「失礼します」と言いながら中に入る。
「朝日、まだ私は入っていいなんて言っていないぞ」
学院長の仙崎薫が意地悪そうな笑みを浮かべながらそう言う。
「そんな意地悪言わないで下さいよ。呼び出されたこっちの身にもなって下さい」
朝日は心底憂鬱そうに学院長のまえに歩いていく。
「その様子だとだいたい想像がついているみたいだな。なんで呼び出されたか」
「そりゃあね。テロ事件にいてですよね?」
「ああ、そうだ。分かっているなら話は早い。率直に聞くがお前と戦った幹部、通称『ナイト』はどうだった?」
「それは強さの事ですか?」
「何でもいい、お前から見たナイトはどうだったかだ」
「.......そうですね。普通に強かったですよ。かなりの実力だったと思います」
「もっと具体的に言ってくれ、それじゃ、よくわからん」
「具体的って言われても.......、能力は強力ではありませんでしたが使い方がうまかったですね。実際、能力極地を使ってきましたし」
「ナイトは能力極地を使えたのか?」
「ええ、なかなか面倒な技でしたよ」
それを聞くと学院長は少し考え込んだように口元を抑える。
「そうか、能力極地か...。あれは、相当熟達した能力者しか至れない能力の奥義だ。誰しもが至れるものではない。それを持っいたか。これは厄介になりそうだな」
学院長は難しい顔をしながら腕を組む。
「しかし、朝日。お前よく能力極地に対処できたな」
「まあ、能力の使い方は上手くても能力自体が単純なものでしたからね。ギリギリ何とかなりましたよ」
「普通、能力極地はその能力者の絶対無敵の大技なんだけどな。それを破ったのはさすがだよ。まあいい。今回、終わりだ。わざわざ足を運ばせてしまってすまなかったな」
「もう、いいですよ。それにしても何でこんな時期に呼んだんですか?テロ事件すぐくらいには聞きにくると思っていたんですけど」
「こちらも大変でね。お前とサシで話す時間がなかなか作れなかったんだよ」
「なるほど、学院長は学院長で大変なんですね。それでは、これで失礼します」
朝日は学院長に一礼するとドアに向かう。
しかし
「あっ、そうそう」
いきなりよび戻された朝日は学院長の方に振り向く。
「なんですか?」
「実はお前に依頼を頼みたいと言う人がいてね。近いうちに依頼しに行くはずだからその時はしっかり対応してやってくれ」
「また、依頼ですか。依頼を持って来るのは寧々先生だけで充分何ですが」
「まあ、そう嫌そうな顔をするな。今回の依頼はお前にとっても悪くわないはずだ」
「どん依頼なんですか?」
「それは本人から聞くといい。私はただ依頼があるかもと教えただけだよ」
「なるほど、分かりましたよ。なら、今からその依頼の断り方を考えておきますよ」
朝日はそう言うと今度こそ学院長室から出て行った。
1人残された学院長はクスッと笑いながら
「いや、多分断れないよ」
と呟いた。
ここまで呼んでくださりありがとうございます!
一様、今回で4章は終わりです。
今回の話は次の5章に続く序章みたいなものだと思って下さい。
ただ、今回心残りなのは明確なヒロインを出せなかった事です。
一様、生徒会長かな〜〜と思っているんですけどね......。




