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朝日さんの面倒ごと  作者: 日の太郎
第2章
13/42

朝日さんは張り込みをします

 衛藤と二人でカメラを探して2時間ほど経過した。


「どうだ〜、衛藤。見つかったか?」


 俺はカメラを探しながら衛藤に様子を訪ねる。


「いや、この辺は無いな。さっきからずっと探してるけど見つからない」


 衛藤は肩をすくめながら言う。

 二人で探し始めてかなりの時間が経過したがこれだけ探して全部で4つしか見つけられていない。予想ではこれだけ小さなカメラだったら軽く10個くらいは仕掛けてあると考えていたのだが。


「ねえ、朝日。もう更衣室の隅から隅までまで探したわ。これ以上カメラは無いんじゃない?」

「そうかもな。もう1時間はカメラを見つけられて無いし。この4つで全部かもな」


 俺と衛藤は近くのベンチにカメラを置く。

 どのカメラもかなりホコリをかぶっていた。


「あれだけ探して4つか〜。ちょっと拍子抜けね」

「ああ。それにここに仕掛けてあったカメラ。もしかしたら使われてなかったかもしれないぜ」


 俺はベンチに置いてあるカメラを一つ手に取る。


「どう言う事?」


 衛藤が不思議そうに聞いてきた。


「ほらこのカメラ中に小型のバッテリーが入ってるんだけど」


 カメラの中から小さな緑色のバッテリーを衛藤に見せる。


「このバッテリー、この大きさのカメラを連続で20時間動かせるやつなんだよ。」

「なんでそんなこと分かるのよ?」

「さっきスマホで調べたんだよ。結構簡単に調べられたぜ」


 衛藤はなるほどと言う感じで頷く。


「で、このバッテリーだと大体1日置きにバッテリーを変えないといけないけどカメラはホコリだらけだったし、バッテリーを変えた形跡はない。完全にバッテリー切れのカメラだよ」

「なるほどね。ここは使われなくなった盗撮場所ってこと」

「そう言うこと」


 この更衣室は一ヶ月前くらいまでは盗撮場所として使われていたのかもしれないがおそらく今はもっと美味しい盗撮場所があってそちらに力を入れているのだろう。

 とりあえず俺たちは更衣室を出て風紀委員室に向かった。


「朝日、どうするの? あの更衣室はハズレだったし」


 風紀委員室に向かいながら衛藤が言う。


「もう一回裏サイトを見て値段の高い写真をピックアップして背景調べて今の盗撮場所を割り出すしかないな」

「すごく面倒そうね」

「面倒だろうな。だけどチャンスかもしれないぜ! あのカメラがもし動いてたら俺たちの姿はバッチリ映って盗撮犯に警戒されてたところだけどラッキーなことにカメラは死んでた。だから今度、盗撮場所を見つけたらうまく罠を仕掛けて捕まえられるかもしれない」

「そんなにうまくいくかしら?」

「いいんだよ。やってみないと分からないだろ? それに風紀委員はこの盗撮事件まともに捜査してないんだ。だったら尚更犯人は油断してるよ。あれだけ裏サイトでやりたい放題やってるんだから」

「まあ、そうね。最悪、見つけた盗撮場所に張り込んでやって来た犯人を取り押さえて尋問すればいいもんね」


 結構怖いことを言う。

 風紀委員がやる尋問なんて多分、尋問じゃない。



 風紀委員室に入ると中は誰も居なかった。

 今はみんな出払っているらしい。


「あれ?みんないないのね。なにかあったのかしら?」

「なんかあったのかもな。そんなことより早く裏サイト調べようぜ」

「そうね」


 風紀委員室のパソコンを起動させて裏サイトを開く。そして二人で黙々と作業を進めて家に帰った。

 次の日の放課後もその次の日の放課後もそのまた次の日の放課後も調べてやっとのことで盗撮場所を割り出すことに成功した。


「やっと分かった〜」


 衛藤が机の上にうなだれる。

 盗撮場所は第2号館の7番女子更衣室だった。


「本当にやっとだね。あとはこの場所に張り込んでいれば犯人の方から姿を表すでしょ」


 俺も大きく伸びをした。


「張り込みか〜。大変そうね」

「そうだな」

「それにしても4日もかかるなんて。結局、アビリティーアーツ部の極星学院との合同練習見にいけなかったな〜」

「見にいきたかったのか? まだ明日一日あるし明日の朝、犯人が捕まれば見に行けるかもな」

「望み薄いわね。だけどここ最近学院の話題は合同練習のことばっかだし私も興味あるのよ。それにいろいろと騒ぎがあったみたいだし」

「ヘーえ。知らなかった」

「私も詳しいことは知らない。こっちに集中してたから」


 衛藤はそう言うとパソコンをトントンと叩く。

 おそらく十中八九、機龍がらみのことだろう。


「それじゃあ、明日の朝張り込みだな。この学院の開門が午前6時だから犯人もそれくらいの人気の少ない時間を狙うだろ。だから俺たちはもう少し早めに張り込んで午前4時くらいからでいいんじゃないか?」

「4時?! 早すぎじゃない?」

「犯人が開門前に学院に侵入してバッテリーを変えたら見逃しちゃうだろ」

「そうだけど・・・。私達はどうするの?」

「その辺は任せとけ」


 寧々先生に頼めば力を貸してくれるだろう。手伝うと言っていたのだからそれくらいしてくれないと困る。


「分かった。そっちは任せるわ」

「ああ、任せとけ。張り込む教室は7番女子更衣室の隣の7番男子更衣室でいいよな」

「ええ、いいわよ。女子の私が入るにはちょっと抵抗があるけどね」

「我慢するんだな」


 そうして明日の朝張り込むことが決まった。

 何日か掛けて張り込むことになるかもしれないがこれはもう根気の勝負だろう。

 明日で終わるといいなと思いながら寧々先生のもとへ向かった。

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