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棒人間の冒険  作者: 五井緑 ナサ
4/13

第3章 崩壊した国

2236年 アメリカ臨時軍事基地 4月13日

 美咲は、山頂から転移させられ、軍事基地の会議室に連れて行かれた。そこには自分の他にもう一人美咲と同い年くらいの男の子がいた。

「君たちには聞きたいことが色々ある。とりあえず何処から来た?」

 ルーが美咲達に聞く。

「日本です」

「…僕も」

どうやら彼も日本から来たようだ。

「んーー…つまり過去から来たってことになるのかなぁ…」

 ルーが頭を抱えて考えている。

すると男の子が質問する。

「日本は崩壊したと言ってましたけど、どうして崩壊したんですか?日本列島はもうないってことですか?」

「それが…我々にもなぜ崩壊したかが分からないんだ。二百年ほど前に突然日本が機能しなくなった。それと今いるここが日本なんだ」

「えっ…この廃墟街がですか?」

「今当時の記録を確認してきたが…日本は2025年から完全に国としての機能がなくなったらしい。なぜ崩壊したか、決定的な証拠はないがいくつかの仮説がある。内部戦争が起きたという説や自然災害、天変地異の説などあるが今1番有力視されているのは、虹蝶レインボーバタフライ事件が関係しているというもの」

 また、聞いたことのない単語が出てきた。

「その事件ってどんなものなんですか?」

「具体的な時間、場所などは不明だが突如巨大な蝶のようなものが町の上空に現れたというものだ。そこからその蝶は、地球全体を囲んでしまった。そしてその事件以来、能力を持つ子供が生まれ始めるという事件が起こった」

「真力は、その時から?」

「そう。あ、そういえば君たちはどんな能力を持っているんだい?ちなみに私は、"生成"と"転移"という能力だ。私が想像したものを生成することができるのと物や生き物の転移ができる」

「僕は、"操作と波動"。物体を操作する事ができるのと、波動を出すことができます」

「私は"変幻"というものでまだ使ったことがないのですが、動物の特徴を自分に付与できるらしいです」

 するとルーが少し不思議がる。

「一つしか能力がないのか?」

「はい……」

「また珍しいな…普通能力は、2つセットなんだがな…」

「そうなんですね。私も質問いいですか?」

「いいよ。答えられる範囲なら」

「"S"ってどんな人なんですか?」

 ルーは目を見開く。

「なぜSを知っている?会ったことがあるのか?」

「いや、会ったことは無いんですけどこの世界に来る前にSを倒してくれってお願いされて……」

「なるほど、Sについては分からないことも多いのだがとりあえず分かっていることだけ話そう。まずSっていうのはあいつの名前では無い。アメリカ政府が発見当時の見た目から決めた名前、"Stick Man"を略称したのがSだ」

「stickMan……棒人間ってことですか…?」

「ああ…体が棒のような細長いものでできていた。これが唯一の資料だ」

 ルーはタブレットを机に出し2人に見せる。

そこにはほんとに棒人間のような体をしている生き物がいる。もはや体とも言っていいのかすら分からない。そこで美咲は、何かに気づく。

「あれ…この顔って…」

 写真を見ると先ほどであった黒いマントを着ていた人と同じ仮面を棒人間は付けていた。

「そう、さっき君とであった奴が同じ物を付けている。そいつの説明もしようか。コイツの名前は"きのこくん"自らそう名乗っていた。こいつが使う真力も判明している。シンプルなものだが1番厄介だ。この動画を観てくれたら分かる。日本に上陸した1部隊の胸部カメラだ」

 タブレットで動画が流れる。

「何故日本がこんなにも破壊されているんだ…?」

 「分からない、テロの可能性もあるが……ん?」

 部隊の目の前に人影が見える。

「生存者か?」

「この中に日本語喋れる奴いるか?」

 部隊の人が首を横に振る。この時はまだ翻訳機が普及していなかったらしい。

 そんな事をしているうちに人影が近づいてきていた。黒いマントに仮面。きのこくんだ。その姿を見て、部隊も警戒する。

「民間人って格好では、無いな…」

「そこの君、止まれ」

 しかし立ち止まらず部隊に近づいてくる。すると人影の方から声が聞こえてきた。

「僕、きのこくん」

「な、なんだ……?」

「日本語……なのに奴が何を言っているか分かる……」

「真力って奴か?」

きのこくんはその場で止まりまた声を発する。

「ジャンプ大好き」

無邪気な子供のようだ。

 部隊は、困惑している。

「何を言ってるんだ」

「とにかく君、怪しい動きはするな。その場で手を挙げろ」

するときのこくんがジャンプをした。常人にもできる普通のジャンプ。

 しかし、彼が着地した瞬間、爆音と共に動画が終わる。

動画を観ていた2人は意味が分からなすぎて固まっている。 

 ルーが口を開く。

「きのこくんの能力それは、自爆だ。彼の身体に衝撃が加わると瞬時に爆発する。彼の動きを爆発無しに止めるには心臓を一発で破壊しなければならない。一発で破壊できなかった場合には、時間差で自爆する」

「じゃあ、ここに来る前の爆発って…」

「あれはきのこくんの爆発だ。心臓を破壊できていなかったらしいな。彼の心臓は普通の人間と違いとても小さく作られている。例えるならボードゲームに入っているサイコロぐらいの大きさだな。それときのこくんは、複数存在している。この動画が二百年前の物だそれと全く同じ存在の物が今までに大量に確認され、多くの部隊が無くなってきた」

「きのこくんって奴とSが同じ仮面を付けているってことはそいつらは仲間ってことなのか」

「そうだ。きのこくんは、歩兵みたいな存在だろう。他にも奴らの仲間がいつくか発見されている。今から資料を……」

 その時巨大な爆発の音が近くで聞こえてきた。

「な、なに?!」

 外から兵士が部屋に飛び込むように入ってきた。ルーはその兵士に状況を聞く。

「何が起こった?」

「襲撃です!!大量のSの仲間と思われる兵士がこちらに向かってきております!」

「なんだと?基地は、基地長の真力で外部からは見えないはずでは…」

「分かりません、とにかくそこの2人は避難したが…」

 美咲が食い気味に言う。

「私も戦う。逃げてるだけじゃSなんかにたどり着けない」

男の子も続ける。

「僕も行くよ。手荒い事には、よく慣れている。」

「仕方ない…今は人手不足だ。彼らの力を借りる。だが私から離れるなよ」

 2人は頷く。

「そういえば君の名前知らないや」

「僕はカイト。」

「よろしくカイト君、私は美咲。お互い死なないように気を付けよう」

 4人は会議室から急いで出る。

これから壮絶な戦いが行われる。彼らはどうなってしまうのか。

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