テストステロンと社会的・経済的成功は関連する?
なんか久しぶりに書いてみました。
筋トレまんの主張のひとつはテストステロン値が高い人には社会的・経済的成功者が多い、だから君も筋トレしてテストステロン値を高めて成功者になろう、という。確かにそういう研究結果が存在している。社会的エリートとされる金融トレーダーたちのテストスロン値を計測すると高い数値が計測されたのである。他にも社会的成功者の多くはテストステロン値が高いという報告はいくつか存在する。
さらにネットで「テストステロン 成功者」と検索するだけで、テストステロンと成功は関連がある、と主張をしている記事がごまんと出てくる。中には医師や教授までエビデンスがあると記事を書いている。
逆にこれを否定する記事はまず見かけることがない。
こんなにみんながテストスロンは成功者に繋がる、かもしれない、というならば自分も筋トレをしてマッチョになれば成功者になるかも、と思う人が出てくるかもしれない。
実際、自分の周囲に筋肉社長の本に感銘を受けて筋トレをしている人がいるので、私は生温かい目で見守っている。
さて、本当にテストステロンが高くなれば成功者になれるのだろうか。つい最近これについての研究結果が発表された。この研究は30万人もの遺伝子解析を行いテストステロンと成功との関連性を調べた、というものだから相当信用できる研究だと考えられる。
この研究から導き出されたものは、テストステロンと成功とは関連性が見当たらないというものだった。
おいおい、さっきまで散々テストステロンの高い人は成功者に多いと書いていたではないか、あれはどういうことだよ、と思われるだろう。
これ実は、社会的成功者は成功しているから、調子が良いからテストステロン値が高いのであって、テストステロン値が高いから成功したわけではないのである。実際、スポーツ研究で勝者は敗者と比べてテストステロン値が上昇するという事からも裏付けられるだろう。
さて、これでテストステロンと社会的・経済的成功とは無関係と証明されたわけだが、今まで散々筋トレをすればテストステロン値が上昇し、成功者になれるかも、と主張してきた人たちはこの研究結果を見てどういう言い訳をするのか知りたいものである。
蛇足:
このテストステロンが成功者になれると誤謬させる内容だけではなく、この社会にはたくさんの誤謬が存在しており、ネット検索でもそれが誤謬であると分からないようになっている。HIITでは痩せないと開発者が主張しているのに、ネットで検索するとHIITで痩せるという記事で埋もれている。この状態ではHIITが痩せると誤謬させるのを否定するのは難しい。そんな社会なのである。
とにかく、疑ってほしい、何故を何度も繰り返してほしい、原書や論文を探して欲しい、そうでもしないと誤謬を誤謬だとわからない世の中なのだ。
今回のテストステロンと成功は関係ないという研究結果については下記リンクに書かれている。
https://nazology.net/archives/93796/2




