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好きなように生きるのは難しい  作者: もちむぎなこ
14/20

とりあえず運動から





ケリーから奪い取った、ような本を開こうとするが力がなくて開くこともできない




そもそも本も持てていないし表紙の文字もよくわからないし、今本を開けても理解できないと判断した




(…できないことをするのは無理だし、ここに持ってきてるってことはきっとお仕事に必要な本だから、お父様やケリーの迷惑にもなる)




「ううあ〜」




ケリーに返すように本をグイグイと自分の体から離す




力がなくて持ち上げられないが、返すジェスチャーはこれくらいしかできないから、ケリーに向けてぐいぐいと押してみる




(もっと動けるようになったら本を読むことにチャレンジしよう)




そう考えていると、お父様がもう本は要らないのか?とケリーに本を返してくれた




ありがとうの代わりにお父様の服をぎゅーっとつかみ少し笑って見せるが、意識して笑おうとすると表情の筋肉が引きつりそうでうまく動かせない




乳母たちも騒がせて申し訳ないと思ってるけど、お父様に抱っこされたまま疲れて寝たふりをして誤魔化す




(もう少し動けるようになるまでは静かに体でも鍛えようかな…


 本も分厚くて重たかったしお兄様のように剣術もやってみたい)




思考は前世のままでも身体は赤ちゃんだ、考え事をしていても目を閉じたらそのまま眠ってしまったようだ




起きたときには部屋が暗くなっていて、乳母が私の様子を見ながら刺繍をしていた




前世で体を鍛えたことはなかったので、とりあえず手をグーパーしたりゆっくり足を動かしたり、乳母のじゃまにならないように今できる運動をする




普通の赤ちゃんなら、生まれて2週間ちょっとでこんな事ができているのはおかしいのだが、前世の記憶持ちだからなのか物覚えがとても早い




この身体は1度覚えたことは忘れられない、そんな記憶力を持っている




だからこそ初めての言語を2週間で聴き取れる、理解できているし、本当なら物を掴むこともまだ難しいはずなのに出来てしまっている




これが異世界の子供ってことなのか、私が特別なのかは良くわからないけど、成長が早いのは私にとって良いことだ




定期的にお世話してもらいつつたまにお父様やお兄様に話しかけてもらい、思いついた時に体を動かすようにする、という生活を続けたら、生後1ヶ月と半分で寝返りがうてるようになり、生後3ヶ月ではいはいしたり座ったり、つかまり立ちもできるようになった




頭が重くてなにかにつかまらないと立てないが、はいはいできるようになったので行動範囲が少しだけ広まったことが嬉しかった




生まれて3ヶ月、かなり速いペースだがすくすく成長できて嬉しいけれど、気になっていることがある




極稀に、産後の体を休めているお母様に私の顔を見せに、お父様が私を抱っこして連れて行ってくれていたのだが、ここ1か月お母様に会えていないのだ




(そんなに、体調が良くならないのかな…)




言葉は理解できるのに、まだ喋ることはできないし、私がお母様に会いにいっても何もできないし…と自分から会いに行きたいとお父様に伝えたことはなかった




誰かが居るときにしかお母様に会わなかったから、きちんと顔を合わせることはかなり少なかった




お母様が私のことをどう思っているのか良くわからなかったけど、もしこのまま死んでしまうようなことがあったら私のせいだと思う、私を産んだから体が弱っているのだから




私がこの世界に産まれてしまったから、お母様の体力を私が吸い取って産まれてきたように考えてしまう




心配することすらおこがましいような、そんな気分になる




(……好きなように生きるの、今世ではお母さんを失いたくないな…)




ほっぺたを両手でぺちんっと叩いて活を入れる




(今の私にできることは変わらない!


 運動して鍛えて本を読んだり出来るようになることが目標!


 今できることをこつこつと、やるしかないでしょう!!)





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