乱戦
トライアは、すぐに平たい部分の屋根の上へ移動すると。翔をそこに座らせた。
「ここで休んでいてください二ャ!」
「(さて、様子見に適正の技と言えば・・)『実像分身』」
そう唱え、マリアナの形をした水色の人形が剣を持ち、出現させた。
剣も綺麗な水色をしている。
「分身技のようだ。(敵はそれなりには強いみたいだ)全員、攻撃態・・」
「どうかしましたか、隊ちょ・・あっ!」
マリアナ達の後ろから、2人分の足音が近づいてきていた。
「おっ!リアンが防衛してくれていたのか。なら、安心だ。そうだろ、ロレンツォ」
「彼女も部隊長の一人だ。簡単に突破されては困る」
「・・んっ?」
真っ先に、キラナが後方を確認し、全員へ伝えた
「挟まれてる!」
そして、剣を構え、どうするべきか。誰から相手をするべきか。
必死に敵の顔を見て、思考を巡らせる
「落ち着け、キラナ。これも想定内。地道に戦うんだ」
「う、うん」
キラナは、一深呼吸をし、真剣な顔から、いつも通りの笑顔に戻る。
「作戦を伝え直す・・後ろの2人は、トライアとキラナで対応。前は、私とミーナで対応。翔様も私の方へ来てくれ。雑魚相手くらいなら、できるはずだ。後は何度も言うが、突っ込みすぎるな」
マリアナの指示と共に、全員が動き出す。
「(なるほどね〜。さっきは焦ってしまって、分からなかったけど。狙いは把握したよ〜)。トライアは、どっちを相手したい?私は、あの大剣使いかな〜、そっちのほうが読みやすいし」
「分かった、そっちは譲る二ャ!」
と言い、爪を立てる。
「戦闘前に一つ聞いておきたいんだけど・・う〜ん、いつ言おうか迷っていたんだけど。ニャン付のままでいくの?翔が気にしてないってことは、どっちでも良いってことだと。私は思うんだけどね」
「えっと・・戻した方が良いですか?」
頭をポリポリかきながら、そう話す。
「私が決めてもなぁ〜。翔に決めてもらったら、どう?」
「えっ。う〜ん、どうしましょうか・・」
「ま!今の内に考えといたら?・・今から戦闘開始なんだし!『フリーズ』」
キラナは、氷の粒を撒き散らす。
(なっ!いきなり?でも、これで敵は接近はできない。後は、ボクの魔法で地道に!)
爪に魔法を込め、高く飛び上がる
だが。
「俺が行く!ルチオは後ろをついてこい!」
ロレンツォが盾を構えたかと思うと・・そのまま、突っ走ってきた。
「そう来るのは読めてたよ〜。『ガストブラスト』」
キラナは掌を突き出すと、高圧の風を発生させた。その威力は、鉄製の箱を吹き飛ばせる程度はある。
「うっ!」
盾を構え、風をなんとか受け止めているが・・
前進も叶わないようだ
「はっ!『フレイムカット』」
その隙に空中にいたトライアが空を引っ掻き、炎の刃を飛ばす。
「チッ、上だ!」
「ああ、言われなくても!」
ルチオは、片手で軽く剣を振りかざし、炎の爪刃をかき消してきた。
「うっ、流石に露骨すぎましたね」
そして、キラナが放った風も勢いが衰え始める
「耐え切ったぞ!」
「俺がな。・・まぁ、そんなことはどうでもいい。このまま押し切る」
ロレンツォは、冷静な表情自体は変えずにそう言うと
すぐに
盾を仕舞い込み、あっという間に大剣に持ち変える。そして、大剣を頭上に振り掲げながら、そのまま突っ込んできた。
「ど、どうします?」
キラナは1秒だけ考え、すぐに。
「えっ〜と。とりあえず、避けるよ!」
と結論を出し、そう言うと
トライアとキラナは、左右それぞれに避ける。
と同時に
「は!」
大剣が振り下ろされ始める。
そして、並行して、その瞬間。
4人の目の前に、紫色の次元界が出現した。




