反乱−10
「(でも・・流石に俺も限界が近いな。魔力が3割くらいしか残ってない)フッ、体が痺れて動けないだろう?」
「うっ!そうみたいだな」
男は全身が痺れながらも、何とか倒れないように踏ん張っている。
「もう降参したらどうだ?できれば、殺したくもないし。大怪我も負わせたくない」
「そうするのが、確かに最善策かもしれないな。だが、引くわけにはいかない」
と言い張ると、再び剣を構え出した。
「・・・これなら!」
声を張り上げると、男は剣を翔の方へ、投げつけた。
「うわっ!」
翔は回転しながら飛んでくる剣を、反射的に躱す。
「危ないな。不意打ちも、勝つ手段の一つではあるが。ギリギリ通用しなかったみたいだな」
「うっ・・クソッ!」
「ああ。それと、この剣は一応、もらっておくぞ。俺には扱えないが、仲間にはいるからな」
地面に突き刺さった剣を拾い上げる。
一方で、コスモス達は・・。
「オープン・ザ・ディメンション」
ヴァイスが剣を振り上げた瞬間、闇のような黒い刃が放たれた。
何?あの魔法・・!
「どんな爆発魔法でも、この刃の前では無意味だ」
確かに、その強気な発言も、技を見れば一目瞭然
黒い刃は、地面を含めた全ての接触部分を削り取りながら、ヴェルムの方へと向かっている。
「これは、確かにヤバイね。(避ける・・いや、避けまくって、城を壊されたら。自分、多分怒られちゃうかもね。だったら、受けてやるしかないか〜)『エレメンタルシールド』」
「フンッ。予想よりかは、良い魔法を持っているようだが。まだ全然足りない」
あのエレメンタルシールドとか言う、虹色のキラ加工のような盾を生み出している・・のかな?
今の所、あの刃を受け止められているみたいだけ・・んっ!
「うっ!」
盾にヒビが入り始め、みるみる広がり始めた。
「終わりだ。闇に呑まれ、消えろ」
バキッ!
という崩壊音と共に、虹のカケラが飛び散る。
「もういい。下がっていろ、ヴェルム。・・行け!」
どこからか、落ち着きながらも、厳かでもある声が聞こえてきた。
と同時に。
黒い刃がヴェルムの目の前から消え去った。
「んっ、何だ!」
目を凝らさなくても、よく見えるところに、人影が一つ。
「カインもいるようだな」
そういえば、正体不明の人物がもう一人いるんだった。
声のした方向を向いてみると・・
「チッ!出てきたか、かなり早いな。王!」
「あいつがそうなのか。カイン」
カインは身構えながら、険しい表情をしている。
ヴァイスは、再び魔力を込め、技を放つ準備を整えている。
多分・・いや。確実にあいつが王だ。ローブを見に纏い、一部豪華な装飾も身につけているしね。
「やはり、ヴェルムだけでは時間稼ぎくらいにしかならなかったか。反逆者達よ、右を見てみろ」
右?・・言われるがまま顔を向けると、驚くべきものがそこにはいた。
「カインはもちろんのこと。他の反逆者達も知っているとは思うが、こういう反乱を経験するのは初ではない。だからこそ、今回はこいつを使わせてもらうことにした」




