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エリーゼが、表の仕事を任される様になって数日が経過した頃、ルチアに食事に誘われた。
休みが翌日だった事もあり、エリーゼは快諾して、勤務終了後に待ち合わせの場所へと向かった。
エリーゼ達の住む寮は、王妃の宮に近くエリーゼ達が普段使用する、城の裏門には少しばかり距離があった。
約束の時間にはまだ間があった為、エリーゼは庭園の方の道を選んで、普段は忙しくしていて、あまりゆっくり見ることのできない、季節の花を眺めながら行くことにした。
庭園の奥に差し掛かり、門の方へ行く為の曲がり角にもうすぐ辿り着く頃、エリーゼはその後ろ姿が目に入った。
始めは、誰だろう?と思っただけだった。
近づくつもりはなかったが、行く先が其方なため、少しずつ距離が縮まって行く。
相手は背を向けている為、何をしているのかはエリーゼには分からなかった。
最も近づいた時、エリーゼの足音に気付いたのだろう。
背を向けていたその人は、エリーゼ
方へと振り向いた。
「えっ?」
声を出すつもりはなかったのに、驚きの声は勝手に口から飛び出した。
エリーゼの顔を見て、一瞬目を見開いたあと、訝しげに見られて、エリーゼは居たたまれなくなり、頭を下げて急ぎ足でその場を去った。
仕事をしている時、偶に遠目で見るその人は、いつまでも変わらない華やかな容姿をしている。
「何をされていたのかしら?」
裏門に辿り着いたエリーゼは、城壁に凭れながら呟いていた。
その人は、3年前までエリーゼがずっとアプローチしていた。
マリィと結ばれるルーセントだった。




