表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あなたと私の分岐点  作者: maruko


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

24/42

24

 エリーゼは、部屋の左側の壁際に、控えていた。

 応接室の侍女の配置は、予め決まっていた。

 驚いたのは、お茶を淹れたのが、王妃専属侍女の中でも、最古参のリゼッタ様で、彼女は名誉侍女とでもいうのか、元は今は亡き王弟殿下の宮の侍女だったのを、王妃様に請われてこちらの宮にやってきた人だと聞いている。

 リゼッタ様の出仕はランダムで、滅多にお目に掛かれない雲の上の侍女だった。


 エリーゼは3年この宮にいるが、お目にかかれたのは今日で2度目だ。

 王妃陛下よりも稀少な方が侍女というのも変な話だが、事実だからしょうがない。


 それにしても、ナリッシュ男爵って本当に男爵なのだろうか?


 王妃様が呼び出して、幻の侍女がお茶を淹れる人物。そんな人は、エリーゼが知る中でも今までにはいなかった。


 思わず、いけないこととは思いつつ、チラリとナリッシュ男爵を伺い見る。


 顔はとてもとても整っていて、端正な顔立ちをしている。エリーゼと同じくらいの娘がいるなんて思えない程、若々しい。


 エリーゼがそんな事を考えていたら、徐に王妃陛下が手を上げた。


 下がれという合図だ。


 名残り惜しかったが命令であるならしょうがない。

 エリーゼも他の侍女と共に応接室を退出した。


 部屋に残ったのはリゼッタ様だけのようだ。



「ルチアとエリーゼ以外は、通常の持ち場に戻っていいわ」


 エリスラが、皆に声を掛ける。

 残されたエリーゼは、ルチアというエリーゼより1年先輩と二人、廊下で控えているように言われた。


 エリーゼはルチアとは、王妃の宮に来て3年間あまり話したことはなかった。


 こんなふうに、部屋の外で待つことも今まではなかった事で、エリーゼは緊張していた。

 この仕事も表の業務になるのだ。


「そんなに緊張せずともいいのよ」

「はい!」


 緊張から声が掠れていて良かった。

 そうでなければ必要以上に大声が出ていただろう。


 思わずエリーゼは口元を両手で隠した。


 その様子を見てルチアがクスリと笑う。


「表の業務が今日は初日なんでしょう?こういうときは変に方に力を入れると良くないのよ。中からいつ呼ばれてもいいように、適度の緊張と適度の緩み出そうよ。耳を傾けつつお喋りでもしましょう」


 固まっていたエリーゼの肩の力が少しだけ解れたような気がした。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ