はじめての事情聴取(1)
重苦しい沈黙が、会議室を支配していた。
長机を挟むように、
資源調達部の幹部達が並んでいる。
黒を基調とした制服に階級章。
その背後には、
武装した隊員達も無言で控えていた。
そして、
全員の視線が翔へ集中している。
(なんでこうなった……)
翔は居心地悪そうに肩を縮めた。
つい数十分前まで、
ただ昼飯を食べていただけなのに――。
それが今では、
会社の会議室で事情聴取を受けている。
(圧がすげぇ……!)
胃の辺りが、
きりきりと痛む。
彼らは、
普段から危険区域へ潜る実働部隊だ。
一般社員とは、
纏う空気そのものが違う。
そんな連中の中で、
翔だけが完全に場違いだった。
そして。
翔の後ろには――
「……」
青年が、
なぜだか少し嬉しそうに佇んでいる。
当然のように、
翔のすぐ後ろへ控えながら。
(なんでそんな当然みたいな顔して後ろにいるんだよ……)
周囲に控える隊員達も、
そんな青年を警戒したまま、
誰も動こうとはしない。
既に、
下手に刺激してはいけないと
理解してしまっていたからだ――。
やがて。
正面に座る白髪混じりの男が、
静かに口を開く。
「……では、説明を求める」
低く重い声だった。
「研究開発部所属の高城翔君」
名前を呼ばれ、
翔の背筋がびくりと跳ねる。
「君は、
その召喚体と……。
いったい、
どういう契約をしたんだ?」




