翌朝
翌朝、目が覚める。
「……ん」
見慣れた天井。
少しだけ、身体を起こす。
「……ベッド?」
昨日、確かソファにいた気がする。
少し考えて。
「……リオンか」
なんとなく察した。
軽く欠伸をしながら。
寝室を出て、リビングへ向かう。
すると。
台所から、良い匂いがしていた。
「おはようございます、マスター」
そう言いながら、リオンが振り向く。
その手は、まだ料理を続けていた。
「……もう作れるのか」
「昨日、少し教わりましたので」
さらり。
「……覚えるの早いんだな」
「もう少しで出来ますよ」
しばらくして。
リビングのテーブルへ、
少し焦げ気味の目玉焼きと。
簡単な朝食が並んだ。
昨日の夕飯より。
少しだけ、まともな食卓だった。
「いただきます」
「はい」
向かい合って、朝食を食べ始める。
「普通にうまいな」
「それなら、よかったです」
少しだけ、耳が揺れる。
食べながら。
ふと、部屋を見回す。
「……あれ?」
昨日より。
少し、片付いている気がした。
「こんな綺麗だったか?」
リオンが軽く頷く。
「少しだけ、整えておきました」
「……マジか」
部屋を見回す。
昨日より。
妙に、整っている。
「……結構、片付いてないか?」
「そうですか?」
少し間。
それから。
「せっかくですし」
リオンが、ふと口を開く。
「時間もありますから。
少し、掃除でもしませんか?」
「……掃除?」
「もう少しだけ、
片付けた方が暮らしやすそうですし」
「……別に、
困ってないんだけどな」
「オレが、困るんです……」
少しだけ、
視線を逸らしながら言われてしまった。




