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1話

これを書き始めた時

よし、ラブコメを書こう

と言っていた人がいてだな……


……

あれから何故か気を失って、気が付いたのが今先程。

どうしてかベッドの上で目を覚ますことになった。


「……何が起きたんだ?」

というかここはどこなんだ?いつも懇意にしてる宿屋ではない。あの出来事は夢?

……にしては俺の今のこの状況は何だってことになるし。


まぁ、妖精(あのこ)は確かに夢のようにかわいかったけどさ。なーんて


「……起きた?」

今まさに考えていた夢(かのじょ)が部屋のドアを開けて現れる。

「あっ、えっ、うん」


咄嗟のことに言葉が詰まる。やっぱり俺は森の妖精にでも助けてもらったという事なのか?……もう何が何やら。



「無事なのか?」

「あなたは無事」

「えぇっと、キミ…妖精さんは?大丈夫?」

「妖精?」

「森の妖精みたいなのじゃないの?どうやったのか知らないけどトライデントウルフを退けてくれたようだし」

「違う」

「ま、まさかその姿で凄腕の冒険者……先輩、ありがとうございます!」

「先輩?」


何とも会話がスムーズに進行しない。なんせB級モンスターだ。一筋縄では逃げることすら難しい。しかも俺という足でまといまでいながら。


「助けてもらっておいてこんなこと聞くのもあれなんだけど、君は…何者?」


「……魔女」

「魔女だって?!」



魔法___俺達人間も含めこの世界にいる生き物が使うことの出来る不思議な力。『火、水、地、光、闇』の五属性からなる力を女神から借りて使用している。……と言われている。神話では。

特に俺達みたいな冒険者はこの力を使うことが多い。俺も地属性と闇属性を多少使うことが出来る。

その力は危うい面もあるが、基本的に俺達の生活の役に立つ便利なものだ。

また、魔法を軸に戦う者を『魔法使い』とよぶ。


では、『魔法使い』と『魔女』の違いはなんなのか。

神話における『魔女』は、力を求めるが故にに悪魔と契約した咎人。彼女達が使う魔法は五属性の原理に囚われず、精神や空間に影響を及ぼす強力すぎるものだ。


悪魔との契約内容は「女神を殺すこと」


女神によって創られたこの世界において女神に仇なす反逆人、大罪人。

それが魔女なのである。




ベッドから降りたち、構えをとる。片手剣による剣術が主な俺の武器だが、多少は格闘戦もできないことは無い。

さっきの話は神話___昔の話ではあるが、時代は変わっても変わらない風潮がある。


そう、魔女狩り。女神に仇なす悪魔の手先は捕まえる……もしくは殺す。



「助けてもらったところ悪いけど、その言葉は冗談でも出すものじゃないよ」

「冗談?何が?」

「お前、本当に魔女だって言うのか!?」


確かに、魔女ほどの力があればあの状況から助かることは出来るのかもしれない。しかしこの状況、助けてもらった恩人がまさか世界の敵だとは


「無駄なこと、あなたは私に勝てない」

「だろうね、でも魔女と聞いて下がるわけにも行かないんだよ。善良な民としては」


そもそもこいつの目的はなんだ?なぜ俺を助けた、ああっ!魔女なんて今みたいな実力不足の時に相手するとか思わなかったから勉強不足だ!


「とりあえず、先手必勝!」

体の関節を連動させて拳を放つ、気は進まないが…狙いは顔!


バシッ!

当たった!

「ぐあっ!」

しかしその瞬間、俺の体は左に吹っ飛んだ。そしてバクバクジワジワと左頬に痛みが突き抜ける。


「…痛い」

魔女は左頬を擦りながら薄目でこちらを睨んでくる。

しかし、俺が攻撃を仕掛ける瞬間。彼女はなんの動作も起こさなかった。魔法の発動すらも。

一体何が起こったんだ?!



「『契約(コネクト)』私とあなたは繋がっている。私の痛みはあなたの痛み…割増で」

「さっきの魔法か?!繋がっている?どういう事だ!」

「私の魔法、あらゆるものをくっつけたり、はなしたり。」

「……よく分からないけど、お前が攻撃を受けると俺に返ってくるのか?……割増で」


確かにさっきの攻撃は俺の右ストレート(全力)を二倍くらいの威力にして返されたとするなら納得できる。


……このまま攻撃を続けると先に倒れるのは俺ってことかな。


「何が目的なんだ?」

「目的?……あなたといること」

魔女が俯きながらそう答える。


「俺といること?……それが悪魔かなにかと関係あったり、他に意味があったりするのか?」

「悪魔?」

「だから、契約した悪魔の生贄に捧げるみたいな……うぅ、それは嫌だな」

「契約?」

「あーもう!だから魔女って女神に仇なす存在だろ!なにか悪いことに利用するために俺を捉えたんじゃないの?!」


口数が少なすぎて会話が成立しない!というか、さっきから疑問形ばかりだ。



「あなたの言ってること、よく分からない。……あなたは私と一緒にいるだけ。それでいい」



さて、本当に何がなにやら分からないけど、俺と魔女の森のどこかもわからない小屋での共同生活がはじまった。

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