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死ぬのが怖いので、不人気の回復職を選びました。  作者: s-rush


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第091話 極振りヒーラー、作戦会議

「……まず、整理しましょう」


ティアが落ち着いた声で言う。自然と、全員の視線が彼女に集まった。


「このイベントで重要なポイントは三つです」


ティアはルールを再確認しながら、淡々と続ける。


「一つ目。拠点の配置予想。ルールには『大規模ギルドの拠点は攻められやすく守りにくい』『小規模ギルドの拠点は攻められにくく守りやすい』とあります。これは地形的な配置を意味しているでしょう。大規模ギルドの拠点は平地や開けた場所、小規模ギルドの拠点は山岳地帯や入り組んだ地形に配置される可能性が高い」


バルトが頷く。


「つまり、俺たちの拠点は守りやすい場所にあるってことか」

「はい。地形を活かした防衛が可能でしょう。二つ目。守りが最優先」


ティアは指を二本立てる。


「クリスタルは五回破壊されると消滅します。つまり、どれだけポイントを稼いでも、自分たちのクリスタルが五回破壊されれば終わりです。防衛が最優先課題です」


「五デスリタイアもあるから、死なないことも重要だよね」


ヒマワリが付け加える。


「その通りです。死亡するたびにステータスが五%減少します。二回、三回死んだメンバーは戦力が大きく落ちます。ステラの《鳳翼転生》は切り札として温存すべきです」


 ルナとソルの表情が引き締まる。


「三つ目。攻める相手の選定」


ティアの声が冷静に続く。


「初日は様子見として、小規模ギルドを狙います。獲得ポイントは一ptと低いですが、攻めやすさと安全性を優先します。同時に、各ギルドの拠点位置を把握することが重要です。誰がどこにいるのか、どのギルドが強いのか、情報収集が初日の最重要任務です」


「なるほど……偵察も兼ねるってことか」


ノエルが理解する。


「はい。二日目以降は、状況に応じて中規模ギルドも視野に入れます。中規模ギルドのクリスタルを破壊すれば二pt獲得、相手はマイナス二pt。合計で四ptの差がつきます。これは大きなアドバンテージです」


「中規模ギルドって、九人から三十五人だよね。人数差がすごいけど……大丈夫かな」


リリアが不安そうに声を上げる。


「人数差は確かに厳しいです。ただし、中規模ギルドの中には、実質的な戦力が低いギルドもあるでしょう。人数は多くても、レベルが低いメンバーが多い、連携が取れていない、装備が貧弱など。そういったギルドを見極めて狙います」


「ポイント数によっては……大規模ギルドも狙う必要があるってこと?」


ソルが慎重に尋ねる。


「はい」


ティアが静かに頷く。


「三日目の最終日、もし上位を狙える位置にいるなら、大規模ギルドへの挑戦も視野に入れます。大規模ギルドのクリスタルを破壊すれば三pt獲得、相手はマイナス三pt。合計で六ptの差は、順位を大きく変える可能性があります」

「でも、大規模ギルドは三十六人以上だぞ? 無謀じゃないか?」


バルトが眉をひそめる。


「無謀です。ただし、大規模ギルドは拠点が攻められやすい場所にあります。平地や開けた場所なら、奇襲や速攻戦術が通用する可能性があります。また、大規模ギルドは他の大規模ギルドとの争いで消耗している可能性も高い。そのタイミングを狙えば、可能性はゼロではありません」


「あくまで可能性ってことだね」


ヒマワリが納得する。


「はい。最終日の状況次第です。無理はしません」


ティアが全員を見渡した。


「まとめます。初日は防衛を固め、小規模ギルドを狙いながら情報収集。二日目は中規模ギルドへの挑戦を検討。三日目は順位次第で、大規模ギルドも視野に入れる。常に防衛を最優先とし、デスを最小限に抑える。これが基本方針です。現時点では、情報が不足しています。マップの詳細、拠点の配置、地形。他ギルドの人数と戦力。これらが分からなければ、最終的な作戦は立てられません」


リリアが静かに頷く。


「ですので、今は仮の作戦を立てておき、イベント開始後に状況を見て調整します」

「柔軟に対応するしかないな」


バルトが納得したように言った。


「基本的な役割を決めておきましょう」


ティアが役割分担を提示する。


「防衛チームは、ノエルさん、ステラさん、リリアさん、ルナさん、ソルさん。攻撃チームは、ヒマワリさん、バルトさん、ティアの3人。これはあくまで基本。状況に応じて、柔軟に変更します」


「イベントまでに、連携の練習しておこうか」


ヒマワリが前向きに提案する。


「そうだね。八人での戦闘、あんまりやってないし」


ステラも頷いた。


「明日から、訓練しよう」


バルトが即断する。


「みんな、頑張ろうね!」

ステラが明るく笑う。


「「うん!」」


ルナとソルが拳を握った。


「……準備を、しっかりと」


最後にティアが静かに締めくくる。

全員が頷き合った。

結論はまだ出ていない。だが、進むべき方向は見えている。


第四回イベント《クリスタル破壊戦》。

その幕開けへ向けて、彼らの準備が、今――始まる。

次は4/8 21時投稿予定

お楽しみに!

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― 新着の感想 ―
極振り系の作品は特性:メ○○ルが隠しで自動付与されるんですかね…… いつ人間やめるのか楽しみです
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