2-7 図鑑To自分No確認
■=======================■
名前-ライト・ミドガルズ 性別-男 年齢-17
種族-黒魔 ジョブ-策謀者
レベル-1169 ランク-B
称号-『黒塗』『黒剛の王』
スキル-最純二択,黒剛彩王,虚の理,蛇王蛇法
-世界開闢言語理論,悪逆非道
-杖術:天級,剣術・蛇道:上級
-偽詐術策,回避錬術,怪力,聡明,会心
加護-彩王の守護,蛇王の加護,死神の祝福
状態-正常,契約×2
■=======================■
目の前に現れたステータスを眺める。
余談だが、ライトは自分のステータスを見るのが好きでは無かった。自分の才能の無さを見るだけで再認識してしまうからだ。ヨルと出会ってからは認識自体は解消されたが、自身の成長を確認する、つまりはステータスを見るという行動自体は、変わらず癖にも習慣にもなっていない。
冒険者は、自身の強さの値を確認する為に寧ろ積極的に見るべきなのだが……。
「恐らく、これのせい……」
―――明かし晒す探蛇
■=======================■
スキル-世界開闢言語理論
ランク-U
詳細-世界に存在するあらゆる言語を読み解くことが
出来る。本スキルは、他のあらゆる存在からの
干渉を受けることが無い。
第一位階-[※権限が足りない為閲覧できません]
系統-理論スキル…No.3
■=======================■
「やっぱり……って位階?」
「ライトさん?急にどうかしたのかしら?一人でぶつぶつと」
「――ああ、すみません。少し自分のステータスを見ていまして」
「?ギルドカードを持っているようには見えないのだけど」
「何言ってるんですか、ギルドカードなんて無くてもステータスくらいは見えません?」
「見えないと思うのだけれど。はぁ、ライトさんが規格外なだけじゃないかしら」
「そう呆れた顔ばかりしないで下さいよ」
会話そっちのけで、自分のステータスとスキル(他人には見えていない)を眺め出したライトに、イレーヌの尖った視線が刺さる。
同時に呆れたような、深い溜息を吐かれ、ライトは少し悲しくなった。だが、自分の異常さを認識してないが故のことなので、自業自得と言える。
「まあもうそれは良いわ。結局の処、ライトさんはその図鑑が読めるのよね?」
「普通に読めますね」
そう言いながら、図鑑の適当なページを開く。片方のページにはデカデカと躍動感溢れて気持ちの悪い百足が描かれており、反対のページには、ビッシリと文字が詰まっている。
黒い瞳と理論で、ライトはそれらの文字を紐解き理解していく。
「デッドバイトラーヴァセンチピートキング、通称"D.L.C.King"。魔界の南部『炎海』に生息するラーヴァセンチピートの突然変異体、デッドバイトラーヴァセンチピートの最終進化個体。体長200mを超え、途轍もない硬度且つ触れたもの全てを灰に変える程の熱量を持つ甲殻に覆われている。腐食、麻痺や溶解など複数の効果を合わせ持った強力な毒を体内に保持しており、噛みつかれた相手はほぼ確実に死ぬ」
「デッドバイ…何?」
「デッドバイトラーヴァセンチピートキング、通称D.L.C.King。体長200mもあるんですから、頭も相当デカいでしょうし、毒なんか関係なく噛みつかれたら大抵死にません?コレ」
「まあ、そうかもしれないわね」
かなりの活舌の良さで、スラスラと図鑑を読み上げたライト。だが、文字が読めない為に前提情報が無いイレーヌは半分も説明を分かることが出来なかった。
「ライトさん、もう少しゆっくりと読み上げてくれる?それか紙に読める文字で書き写してくれると助かるんだけど……」
「ふ~む」
おずおずとこちらを見てくるイレーヌを前に、ライトはチラリと窓側にいる大人二人を見る。まだまだ話は終わりそうに見えない。
「ソヨさんもまだ帰らなそうですし、今日は時間が許す限りですが、イレーヌさんの図鑑解読に付き合ってあげますよ」
「本当!?ありがとうライトさん!このお礼はまた今度するわ!」
キラキラをとした瞳と笑みを向けてくるイレーヌ。溢れ出る嬉しいオーラからか苦笑いするライト。
「時間は有限、始めますよ」
「そうね!よろしく頼むわ!」
「お安い御用です」
その後は、唯只管に解読作業が行われた。
作業が長くなり宿に帰るのが遅くなって、ライトがヨルとミスティアナに責められたことはまた別の時に語ることとしよう。
◆◇◆
翌日、迷浪運河亭の一室。
「今日は、勉強は休みましょう。根を詰め過ぎても、逆に良くありませんから」
朝食を済ませて部屋に戻って来てから、ライトは二人にそう伝える。勉強とは、ミスティアナの文字を書く勉強と世界の常識についての勉強だ。
「分かりました、マスター」
「そう言うということは、暇潰しや息抜きになるようなことは、当然あるのであろうな?ライトよ」
ミスティアナからは真っ直ぐな返答が、ヨルからは疑問が返された。
それに対してライトは悠然と答える。
「全くありません」
「おい、ライトよ……」
「けど、ステータスやスキルの確認でもしようと思っていました。昨日、久しぶりに自分のステータスを見たんですけど、気になることがあったので」
ライトは、ヨルからの口撃が来る前に、自分の考えを口早に伝える。ヨルはあまりにも無計画だと怒る時がある。普段自分はダラダラとしているくせに、と内心思っているが、放たれる言葉が結構抉って来るので避けるようにしている。
ライトの言葉に納得したのか、ヨルは一旦口を噤んだ。
「私は何をすればいいでしょうか?マスター」
「自分で考えて……はまだ少しミスティアナさんには難しいかもですね、そうですねぇ、折角なのでミスティアナさんも僕のステータスとか見てます?」
「はい、ではマスターのお隣で」
「我も隣に行くぞ!」
「いや待って下さい。これ普通のイスなので、一人よ――近い、近いです!ああもう!ベットに移動するので一回離れてっ!」
イスに座っていたライトの隣というか、最早密着してきたミスティアナ。それに続いてこちらもまた隣というか膝の上にやって来たヨル。
視界が塞がれるわ、良い匂いで集中できないわで問ばかりなので、二人を一旦引き離してライトはイスからベットへと移動する。
当然、ヨルとミスティアナも続いてベットに来る。
ミスティアナは、ライトの右隣に移動して右肩に頭を乗せて来た。ヨルは、ライトの後ろに移動して、身体を預けて、半ばもたれかかる様に左肩に頭を乗せて来た。
(二人共、身体的接触が多いんですよね。本当に、僕の心の焦りも少しは知って欲しいです)
パーソナルスペースが余りにも狭すぎる二人に対して、口には出さないで不満を吐く。
だが、この男も空気が全く読めない時があるのでどっちもどっちである。
「さて、見て行きましょうか」
―――晒し見る探蛇
■=======================■
名前-ライト・ミドガルズ 性別-男 年齢-17
種族-黒魔 ジョブ-策謀者
レベル-1169 ランク-B
称号-『黒塗』『黒剛の王』
スキル-最純二択,黒剛彩王,虚の理,蛇王蛇法
-世界開闢言語理論,悪逆非道
-杖術:天級,剣術・蛇道:上級
-偽詐術策,回避錬術,怪力,聡明,会心
加護-彩王の守護,蛇王の加護,死神の祝福
状態-正常,契約×2
■=======================■
三人の目の前に、ウィンドウが現れる。
「相変わらずライトはレベルが低――このスキルは何じゃ?」
「この間手に入れたってていうか、与えられたスキルですね」
「与えられた?後で詳しく聞かせよ」
「了解です」
妙に真剣みを感じさせるヨルの声に、少ししっかりライトは返す。
すると、ミスティアナが更に近付いて来て、ステータスを覗き込む。
「マスターは、何故死神様から祝福されているのですか?」
「死神?何処に……ってありますね……いつからあったんでしょうこれ。祝福されている理由は分かりません、僕の意思でついてる者でも無いですし」
「そうですか……」
そんなこんなで、ベットで固まった三人は時間を溶かしていった。
◆投稿
次の投稿は11/8(火)です。
◆作者の願い
『面白い』,『続きが気になる!』と思った読者の皆様へ。
後書き下の「ポイントを入れて作者を応援しましょう!」から、評価『★★★★★』をお願いします!
その他『ブックマーク』,『感想』に『いいね』等々して頂けると、大変励みになりますので!
□■□■□
◆技解説
蛇王蛇法技録
晒し見る探蛇 使用者のステータスを表示する 他者へ強制開示
◆蛇足
語り部「教えてくれ蛇王!加護系は、どういう条件で付与されるんだ?」
蛇の王「かなり条件は緩い上に、それぞれで違うのじゃ。神の付ける加護系は、神が向ける対象への興味の強さが一定以上になると付与されるのう。他の場合には契約を結んだときやスキルを取得した瞬間にも付与されることがあるな」
語り部「じゃあライトの蛇王の加護はどんな条件なんだ?」
蛇の王「これの場合は契約と一定以上の親愛の構築又は身体関係を持つことじゃ」
語り部「と、言うことは、あの加護が付いたのはP-10の後ってことか……うん、ありがとうな蛇王」
蛇の王「お安い御用じゃ。代わりに、お菓子を準備してくれ」
語り部「はぁ、へいへい。それがなきゃ、一番良いんだけどなぁ」




