序章 後に犠牲者と呼ばれるようになる8人達 ③
ー 人類最大の王国にて ー
国王「大臣より受け取ったその腕輪は神域への深度を私に示す器物である」
好青年な勇者「神域…その力があれば世界を…皆を救えるのですね!」
ハーフエルフの魔法使い「見たこともない念波魔法…素敵!これもう一個貰って解体して調べてもいいですか!?」
自愛の垣間見える僧侶「人類だけの為でなく魔族達の為にも力をふるえるこの機会を感謝致します」
寡黙で長身な武闘家「神域への到達か…修練者の身として久しぶりに高ぶりをかんじるな…」
○勇者達の詳細○
・好青年な努力家、絵に描いたような勇者
エイデン(人間♂、祝福者)
欠点らしい欠点の見当たらない善良な性格、努力による高度な剣技と天性の才を持つ物にしか使えない雷魔法の使い手である努力と才能のハイブリット、魔族の仲間と聞いてとてもワクワクしている
・ハーフエルフの天真爛漫な魔法使い
シェーン(ハーフエルフ♀)
非常に明るく好奇心旺盛で魔導オタクな魔法使い、氷と炎の攻撃魔法、魔導具の作成、力や素早さの上昇など魔法使いのできそうな事なら一通り出来る、ハーフエルフによる差別を受けた過去があるが本人は全く気にしていない
・博愛主義、利他心のあふれる僧侶
ミサイア(人間♀)
勇者が絵に描いた善人ならこちらは絵に描いた聖女、やはり回復魔法、呪いの浄化、物理や魔法への守りと僧侶ができそうな事全般を担当、魔界との境界付近の孤児院で育ったので偏見はゼロ、年下の面倒を見てきたので手先が器用
・ただただストイックな修練者
タムラ(人間♂、錬氣体)
辺境の峡谷でひたすらに修行を続け「氣」という魔法とは違うエネルギーを身につけた武闘家、基本的な高速肉弾戦に加えて、氣弾による遠隔攻撃、錬氣による自己再生、殺気への反応の良さなど単独でできる事が多い、人里にいる期間が短いので人付き合いは苦手、魔族は修練の成果を図るにふさわしい相手と認識
国王「敵は強大である、人類のみの力で対処する事は不可能であっただろう、だが魔族と共にこの苦難を乗り越えればこの世界はより良き、これ以上の無い安寧の時代へと変わっていくであろう!」
ミサ「(恍惚に)まるで神話の中のおとぎ話のよう…人類と魔族の真の共存に向け全身全霊をここに誓います」
シェ「四天王にワイバーンと魔導ゴーレムがいるって本当?どうやってあの翼で飛ぶのか知りたいし、魔導ゴーレムの完成はもう30年は先だったはずなのに…もぅ!ワクワクがとまんない!」
タム「獣人の剣士もいると聞く、獣人の修練者のしなやかさは我々の一種の目指すべき到達点だ、フフ…腕がなる」
エイ「ダメですよ…味方同士で戦っちゃあ…でも実を言うと僕もワクワクしてるんです、小さい頃みた絵本で書いてあったように上級魔族の騎士の高潔さは有名ですから」
国王「…くっく(ニヤリと笑いそれをすぐ隠す)……さてさて【勇者隊】よそろそろ出発の時間である、この世界の命運を若き世代に背負わせる事はこの老骨としては心が痛む、だが若きお前達だからこそ魔族達との絆!そして愛!愛を築けると私は確信しておるぞ!」
「「「「かしこまりました!」」」」
ー 王城から遠ざかりつつある勇者隊 ー
シェ「愛ですって、王様ちょっと大袈裟すぎない?」
ミサ「大袈裟ではありませんよ、博愛は平和への最短の近道です」
タム「拳を交え合う事でのみ生まれる共鳴もまた存在する、全ての闘争を否定すべきではない」
エイ「良い人達だと良いですね〜」
寝室の窓からそれを眺め終わり玉座へと戻りつつある国王、その顔に威厳は無くニヤニヤと意地の悪い笑みを浮かべている
「…最高だ、最高では無いか今回の【素材】は、魔王側の選抜もとても…とても良い、久しぶりだここまでの楽しみは…さて、魔王の密会所へと急がなくてはな…ふふふ…ふふふふ」
扉の前で震えている大臣、やはりそれとは別の視線が企む王を冷徹に睨みつけていました
??「なぜ…なぜ王はあのような善良な者達を弄ぶことに一つも良心を傷めないんだ…」
??「それが奴らよ、…私達の時だって奴らはただただ笑って、喜んで、心の底から嘲笑っていた…」




