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聖貨を集めて、ぶん回せ!  作者: 青木紅葉
26章・領都の北側

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 俺が上空に上がったのを待って、フィオーラは積み重ねた死体の焼却を始めた。


 初めは小さな炎が揺れている程度だったんだが、徐々に大きくなっていき、急に魔力が膨れ上がったかと思うと、辺りが昼間みたいに明るくなる。


 だが、その明かりはすぐに消えてしまう。


「はて?」


 弱めたのかな……と下に顔を向けると、火が弱まるどころか消えてしまっていた。


「……もういーのー?」


「ええ。全部焼き切ったわ。後は灰を散らすだけよ」


「おぅ……」


 さっきのあの膨れ上がった魔力と強烈な光はソレだったのか。


「オレは死体の処理はいつも困ってるんだけど……流石だね」


 灰を広範囲にばら撒くために、風の魔法をゆっくり広げているフィオーラを見て思わずボヤいてしまった。


 ダンジョンの魔物なら核を潰してしまえば一発だが、外の魔物は違うからな。


 もう炎が消えて明かりもなくなってしまっているから、あまり地面の様子がわからないが、それでも一瞬で灰にするような火力を出したのに、周囲に全く影響が出ていないことはわかる。


 あの量の死体を処理するのなら、俺だったら燃焼玉を使うか【ダンレムの糸】でぶっ放すしかない。


 数十分かけるか、辺りを派手に荒らすかどっちかだ。


「まぁ……ないものねだりだね。今からオレがどれだけ訓練を行ってもアレが出来るようになるとは思えないしね……」


 そもそも火すら起こせないでいるしな。


 無駄なことを考えていないで、周囲の警戒を続けよう。


 ◇


「セラ、片付いたわ」


 街道上空をグルグルと飛びながら周囲の警戒を続けていたが、魔物の処理を終えたフィオーラから片付いたと声がかかった。


「警戒ご苦労様。何も来なかったわね?」


 彼女の前に下りて行くと、俺が周囲の様子が見えるように照明の魔法を周囲に浮かべた。


「ちょっと草原の奥の方でコッチを探るような動きをするのもいたけど、アレを見て近付いて来ようとはしなかったね。まだコッチを警戒してるけど、放っておいて大丈夫だよ」


 フィオーラの質問に答えながら周囲の様子を見てみるが……流石に直接焼いた箇所は地面が乾いてひび割れてしまっていたり、灰を散らすために放った風の魔法で、近くの草が倒れてしまっているが……それ以外は全く変わりはない。


「周りを気にしていたけれど……安心したかしら?」


 俺が感心していると、フィオーラが笑いながらそう言ってくる。


「ここ最近、魔物の処理は全部派手にやってたから、その時の癖がつい出ちゃったね」


「簡単な方法を選ぶことも悪くはないわよ? とりあえず片付けることは出来たし、移動しましょう」


「そうだね。戦闘はこなしたけど……移動する範囲はさっき話してた通りでいいんだよね?」


 オークの姿を見たってところまで行く予定だったが……フィオーラは索敵も戦闘も【小玉】の慣らしも十分出来ただろう。


「折角ここまで出て来たし、見に行くわ。貴女も気になるでしょう?」


「まぁ……そうだね。普段見かけない魔物がいるってのはやっぱ気になるよね」


 俺は再びフィオーラの背後に回って、彼女が【風の衣】の範囲に入ったのを確認すると、「行きましょー」と声をかけた。


 ◇


 街道の上空を高速で飛んで行き、先程の商人が言っていた辺りにまであっという間にやって来た。


 森の切れ間に北に抜けるように街道が通っていて、そこの分岐路当たりで彼は待機していたんだろう。


 そして、そこから見える位置には……今はオークどころか小動物もいない。


「私には何の気配も見つけられないのだけれど……貴女はどう?」


「オレも一緒だよ。オークどころか何もいないね」


「……元から何もいないのか、オークがいたから逃げたのか、判断に迷うわね。少し近付いてみましょうか」


「うん。……痕跡を見つけられるかな?」


 まぁ……俺たちが何も見つけられないのなら、その程度のことって判断していいのかな?

セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】

恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・1枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚

エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚

アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚

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― 新着の感想 ―
セラは加護以外特に強みがないから… でも可愛いので最強!
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