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聖貨を集めて、ぶん回せ!  作者: 青木紅葉
26章・領都の北側

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「ちょっと来るのが遅かったかもね……」


 森のすぐ手前まで来たんだが……昼間ですら木が影になって薄暗いのに、この時間だともう真っ暗だ。


 森の探索を得意としているベテラン冒険者ならまだしも、俺たちだと外から見たんじゃ、とりあえず木が折れたりはしてないな……くらいのことしかわからない。


「そうね。かといって明かりを使うわけにもいかないし……少し中に入ってみましょうか」


「そうだね。流石にここからじゃ何もわかんないもんね」


 俺はフィオーラの前に出て、右手を伸ばすが。


「魔物が出て来ても私が倒すから、貴女は索敵をお願い」


「む? 了解」


【影の剣】を発動しかけていたが、フィオーラの言葉に右手を下ろした。


 そう言えば、森の様子を確認することじゃなくて、フィオーラの慣らしが目的だったんだ。


 俺が初めから戦闘に参加しちゃ駄目だよな。


 返事をすると、フィオーラの後ろに再び戻って行った。


 ◇


 森の中は外から見る以上に暗かった。


 フィオーラも含めて【祈り】をしっかりかけているから、その光で多少は見えはするが……数メートル先は何も見えないほどだ。


「これじゃー足跡とかは全くわからないね」


「そうね。ベテランの冒険者や猟師ならそれでも見分けることが出来るんでしょうけれど……私たちでは無理ね」


 フィオーラは苦笑しながらも、木の根元や幹の低い位置を見ている。


「何かあるかな?」


 俺も見てみようと、フィオーラの後ろから前に回り込んだ。


 地面の様子まではわからないが、とりあえず根元が掘り返されたり、幹に傷や泥が付いていないのはわかった。


「この辺が縄張りになってたり、魔物同士で争ったりはしてないみたいだね」


「ええ。人が襲われた跡もないし……浅瀬にまで姿を見せたのはたまたまなのかしら? この辺りは別に生物がいなくなったりはしていないのよね?」


「うん。こっち側も北の方に魔物が集まってたりはしてるけど、ここに来るまでにも獣も魔物も見かけたし、森全体から集まってるってほどじゃなかったね」


「餌不足ということもなさそうね。……とりあえず、森の中の移動の慣らしついでに、もう少し奥まで見てみましょうか」


 フィオーラは森の奥を指した。


 ここからだと肉眼じゃ本当に何も見えないが……【妖精の瞳】やヘビの目にも何の反応もないってことは、今のところこの辺りには何もいないんだろう。


 大丈夫だとは思うが、一体くらいはこの辺で何か見つけておきたい。


 俺は「了解!」と答えると、再びフィオーラの背中に回った。


 ◇


「意外とうるさいわね」


「姿は見えないけどねぇ……」


 俺たちが森の中に入ってしばらく経つが、未だに何も見つけられないでいる。


 一応小声で喋ってはいるが、あんまり気にする必要もなさそうだ。


 まぁ……離れてはいるが、森のさらに奥の方から叫び声のような物が聞こえて来るし、一先ずこの辺りにもちゃんと生物がいることは確かだ。


 商人たちが見かけたっていうオークは、別に餌がなくて浅瀬に出てきたってわけじゃないんだろう。


 それなら何があったのか……ってのも気にはなる。


 何か見つけられるといいんだが……。


「……おっ!? 向こうの……奥の方に小さいのがいるよ。強さは大したことないけど……魔力はあるね」


「魔力があるのなら魔物かしら……私にはわからないわね。近づいてみましょう。案内して頂戴」


「うん。こっちの方だね」


 俺はまたまた前に回り込むと、そちらに向かって飛んで行く。


「もう少しゆっくりでいいわ」


「でも……オレたち光ってるよね。ゆっくり近づいて逃げられちゃわないかな?」


 この先にいるのがどちらを向いているのかはわからないが、この暗さなら薄っすら光ってるのが近付いてきたら、警戒して構えるどころかさっさと逃げ出すかもしれない。


「別に倒すこと自体が目的じゃないし、姿を確認することが出来たらそれで十分よ」


「それもそっか」


 俺は頷くと、速度を少しずつ落としていった。

セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】

恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・1枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚

エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚

アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚

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暗い森の探索は怖い、索敵できるからマシだけども
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