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フィオーラが恩恵品の手入れを終えて、今度は俺のジャケットを始めとした通常装備の手入れも開始した。
刷毛のようなものに魔力を込めて装備を掃いている。
汚れを落としているって感じじゃないが……アレは何なんだろうか?
裏側も含めて随分丁寧にやっているし、手入れの一環なんだろう。
とはいえ、その手入れそのものはどうやらそこまで難しい作業じゃないようだし、俺はその作業を見守りながら、今日の北の森での様子などについて話していた。
「薬品は上手く作用したのね?」
「上から見た限りだと魔物寄せを使った場所を魔物除けで分断出来てたし、上手く作用してたんじゃないかな?」
ちゃんと後処理もしているし、どちらの薬品も問題なく使うことが出来たんじゃないかな……と伝えたんだが、フィオーラは「そう……」とどこか不満そうだ。
「何かまずいとこでもあった?」
「マズいというほどではないけれど……貴女の話を聞いた限りでは、想定していたよりも効果が弱いのよね」
「……それは弱めたからではなくて?」
元々事故を避けるために、本来の性能よりも抑えめに作ってもらったんだが、その所為ってわけじゃないんだろうか?
「ジグさんたちと打ち合わせした通りに作用したと思うんだけど……?」
俺がそう言うと、フィオーラは首を横に振った。
「どちらの効果も下がっていたから結果は同じになってしまったみたいね。本来ならもっと周辺の魔物にも動きが出ていたはずだけれど……大人しすぎるのよね。貴女の隊は森では戦闘を行わなかったんでしょう?」
「……言われてみれば?」
地中に潜んでいたカエルもどきの件と、ジグハルトの派手な破壊があったからそちらにばかり気を取られていたが、周りから全くと言っていいほど魔物が集まってこなかったんだよな。
魔物除けを使っていたし、その効果かと思って特に気にしていなかったが、それならリーゼルたちもわざわざウチの隊員を同行させることを条件にしたりはしないか。
「理由は何か思い当たる?」
ウチじゃまず使わない二つの薬品をさらにアレンジした代物だし、普通に考えたら調合だったりアレンジで失敗したって考えるべきなんだろうが、フィオーラが監督しているしな。
「全て私が手掛けたわけじゃないけれど、ちゃんと素材も手順も確認したし、失敗するようなものではないのよね。もちろん使用法だってそうでしょう? ……森が原因かしら?」
どちらの薬品にも問題がなくて、使った側にも問題がないのなら、環境が問題になるのか。
「ジグは森に関して何か言っていたかしら?」
「いや……特に何か言ったりはしてなかったけど……オレもずっと一緒にいたわけじゃないからね」
「そう……。まあ、森の様子を見ていても、魔物の痕跡を探す方に集中していたかもしれないものね……」
「それはそうかもね」
ジグハルトたちだって森の様子は見ていただろうが、拠点の宿舎で話を聞いても魔物絡みのことが大半だった気がする。
あくまで魔物絡みの調査が目的の隊だし、そうなるのも仕方がないのかもしれないが、森そのものの様子までは見れていなかったのかもな。
「セラ、貴女の調査は明日で終わるのよね?」
「うん? うん。明日が最終日だよ?」
「ジグたちは……まだ数日は拠点にいるのよね?」
「うん。一応明日明後日森の様子を見て、それで何もなければ戻って来るって言ってたけど……」
「結構。貴女には申し訳ないけれど、明後日付き合ってもらえないかしら? 私も北の森を見ておくわ」
「む? 了解」
「助かるわ。折角任務が終わるのに悪いわね」
任務が完了したらちょっとのんびりしようかと思っていたが、一日延長する程度大した手間じゃないしお安い御用だ。
しかし……森の中からも上空からも見て回っていたが、特に変わったところはないと思うんだよな。
……本当に何かあるんだろうか?
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・1枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




