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聖貨を集めて、ぶん回せ!  作者: 青木紅葉
26章・領都の北側

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「いくらだい?」


「大銀貨四枚になります」


 十数人分の料理と酒で大銀貨四枚か。


 本格的な食事……というよりは間食程度の物だったが、それでもこの値段は結構安いんじゃないだろうか?


 支払おうとする隊員を「待った」と止めると、ポーチから財布代わりの皮袋を取り出した。


「いいのか?」


「いいよ。皆にはウチを手伝ってもらってるって形だしね」


 中を覗くと金貨が数枚入っている。


 そこから二枚を取り出すと、店主に渡した。


「こんな額を……!?」と驚いているが、中々ためになる情報を聞かせてもらえたし、これくらいは支払っても問題ないだろう。


 口には出さないが、俺は基本的にお金は使わない暮らしをしているし、こうでもしないとどんどん貯まっていってしまうんだ。


 他の屋台とも連帯しているし、皆で分けるように伝えると「ありがとうございます」と喜んでいる。


 俺は頭を下げる彼らに手を振ると、隊員たちに「行こう」と告げた。


 ◇


 普段は中央通りから東に抜けていくんだが、今日は南街から東街に向かっているため、少々違うルートを通っている。


 そのため、普段はこの辺りにはいない俺たちに気付いた施設で働いている者たちが、何事かと思ったのか窓から覗き込んでいる。


「オレもだけど……皆もこの辺りに来ないの?」


 街や領主側の施設が多いし、冒険者が足を運ぶ場所ではないしなぁ……と訊ねると、彼らも目新しいのか周囲をキョロキョロと見回している。


「来ねぇな」


「救護院はあるが、冒険者でアソコを利用するのは駆け出しとかだろう?」


「皆は使わないんだ?」


 街の住人用の施設だし、彼らだって何かあれば使ってもらってもいい場所なんだが……。


「体調を崩すこともないし、怪我だって普段はほとんどしないんだよ」


「今回みたいな騎士団絡みの依頼だと重傷を負うこともあるが、普段はそこまで無理はしないしな」


「あぁ……まぁ、そんなもんか」


 冒険者に詳しくない者からしたら意外かもしれないが、彼らは基本的に無理はしない。


 当たり前の話だが、生きて帰らなければ何の意味もないからな。


 街で治療を受けられるとはいえ、怪我を負った状態で狩場から街まで帰還する必要がある。


 魔法で治療が出来る者がその場にいるならともかく、そうじゃなければポーションを使わなければいけない。


 高性能なポーションは当然として、一般的なポーションだって安くはないし、そもそも負傷する時点でちょっと無理をしている証拠でもある。


 そこまで無理をしなくてもしっかり稼げるリアーナでは、まぁ……彼らレベルの冒険者が救護院を利用することは滅多にないだろう。


「俺たちはそういう理由だが、隊長もこっちには来ないのか? あんた一応奥様の護衛だろう?」


「来ないねぇ……。セリア様が出資というか主導の施設に顔を出す時はオレもついて行くんだけど……昨年末から忙しかったしね」


「ああ……そもそも街にいなかったもんな」


「そうそう」


 他のエリアと違って、南街は実質リーゼルが管理しているようなもんだし、急に何か大きな変化があるようなこともないため、上から軽く見て回ることはあってもこの高度で移動することはほとんどない。


 精々南門に繋がる通りくらいだろうか?


 ある意味北街以上に俺とは縁がない場所かもしれないな。


「あそこの屋台次第では、これから冒険者も少しはコッチに来るかもな」


「そうだな……ギルド前のも美味いんだが……」


「おや? 何か不満?」


 俺が知る限りではあるが、冒険者はもちろん街の人間も客として来ているみたいだし、繁盛していると思うんだけどな?


「不満ってほどじゃないけどな。俺たちにはちょっと上品過ぎるんだよな。本格的に飲むには酒場に行くからいいんだが……」


「あそこは軽い食事をするための場所だしね」


 騒ぎを起こさないようにってのも兼ねて、東街の屋台はあまり酒を飲むような店ではない。


 彼らにとってはそれが物足りないのかもな。

セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】

恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・1枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚

エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚

アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚

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― 新着の感想 ―
リーズナブルでいい感じだね セラも珍しくお嬢様らしい事をしたな~金は使うべきだしね~
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