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「ふらっしゅ!!」
眼前で炸裂した魔法に目を眩ませた魔物たちが動きを止めた。
「ほっ!」
その隙を突いて、一体、二体、三体……目は視界を奪われていても、異常を察して飛び退ったことで俺の攻撃を回避した。
「……勘がいいね。まぁ、二体減らせただけでも上出来かな?」
再び上空に移動すると、群れ全体を見下ろす。
残りは、ゴブリン三体にコボルト五体。
コボルトの方が無理に仕掛けてこないからか倒すペースが遅いが、それでも順調に倒せている。
「これなら無理して倒すペースを上げていかなくても、他の魔物が寄ってくる前に全部片づけられそうだね……っと!」
魔法の範囲外にいたゴブリンが石を投げてきたが、【風の衣】に弾き飛ばされる。
ソイツを狙うにはちょっと距離があるから見逃すが……これだけ何も出来ずに倒され続けているのに、まだまだやる気があるのはなんでなんだろうな?
「オレが来るまで争っていたコボルトたちがいるから、引っ込められなくなってるのかな?」
当初はゴブリンとコボルトの群れはほぼ同数だった。
種族的にコボルトの方が連携は取れるが、個体の強さはゴブリンの方がちょっと上だったし、戦えばダラダラ長引いて決着はつかなかっただろう。
それどころか、奥からより強力な魔物が現れて、コイツらを倒すなり群れを吸収するなりしていただろう。
ここで片づけられるのは、俺にとっては良かったかもしれない。
「それにしても……今まで厄介そうなのだったり手強そうなのだったりを優先して倒していたけど、こういう風に種族同士で差をつけるって方法もあるんだね」
積極的に襲って来るゴブリンと、群れで行動したがるコボルト。
ボスがいない状況で一緒に襲ってくることは滅多にないが、ゴブリンから先に倒していくとコボルトを足止め出来るみたいだ。
今後もしこういう機会があれば、また違う順番で倒してみるのも有りかもな。
「んじゃ、サッサとゴブリンから片付けるか!」
視界が戻って来たのか、頭上にいる俺を睨んでくるゴブリンを見下ろすと、再び攻撃を再開した。
◇
ゴブリンを倒した後は、残ったコボルト五体の始末に取り掛かった。
ゴブリンと違ってコボルトは群れでの行動が基本のためなのか、中々ばらけて動こうとしなかったため少々手間取ったが……。
「よいしょっ!!」
頭部を【影の剣】で断ち切ると、横から飛び掛かって来たもう一体を尻尾で叩き落した。
そのまま尻尾に力を加えながら、抜け出そうともがくコボルトをさらに右足で踏み抜く。
助けるためなのか、俺の手が塞がったと思ったのかはわからないが、残りの三体が一斉に飛び掛かって来たが。
「ほっ!」
俺はその場で【浮き玉】を高速で横回転させると、尻尾も一緒に振り回される。
途中で木に当たり若干勢いが殺されてしまったが、それでも小型の妖魔種程度なら叩き落すのに十分な威力がある。
今踏みつけていた一体は、まだ死んでこそいないが気を失っているようで指一本動いていない。
それでも、しっかり【影の剣】で止めを刺すと残りの三体に向かっていった。
◇
「最後は魔法を使うまでもなかったね。……結局逃げなかったし、仲間の手前逃げられなかったかな?」
用心のために最後の三体は魔法を使って一体ずつ倒していこうかと思ったが、普通に突っ込んで来たから、俺も普通に倒すだけになってしまった。
三体なら逃げだしたとしても、逃げ切る前に追いついて仕留める自信があったが……警戒のし過ぎだったかな。
「もっと少数だったら勝てない相手だってわかったら逃げるはずなのに、メンツでもあるのかな? なりふり構わないで逃げるって選択肢を選ぶ西側の方が、小型の妖魔種に限っては面倒かもね」
俺は周囲を見回してひとつ溜め息を吐いた。
「死体も広範囲に散らばらないしね」
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




