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「せーーーのっ!!」
【緋蜂の針】を発動した右足を突き出して、魔物同士が争っているど真ん中に突っ込んでいく。
取っ組み合いの争いを演じていた魔物たちも、横から全く関係のないのが突っ込んで来たら流石にそんな場合じゃないと判断するのか、掴み合う手を離したかと思うと、迎え撃つためにそこらの石や土やを掴んでは投げつけて来た。
だが、オーガならともかく所詮は小型の妖魔種で、いくつかは直撃コースでも【風の衣】に弾かれている。
石も土も全部無視して突っ込んで来る俺に、魔物たちは慌てて逃げようとするが、俺の方がずっと速い。
進路上にいた魔物数体を跳ね飛ばすと、群れのど真ん中で停止した。
そして、すかさず「ふらっしゅ!!」と、足元に魔法を放つ。
魔物の数が多い上に一か所に纏めきれていないから、どうしても全体を行動不能に追いやるほどの威力は発揮出来ないが、それでも薄暗い森の中だ。
効果は十分過ぎるほどある。
何体ものゴブリンたちが悲鳴を上げながら顔を手で押さえている。
想定通りの反応に、俺は即座に次の行動に移る。
「はぁっ!!」
一回転しながら【影の剣】を振り回して、手近な魔物の首を刎ね飛ばした。
さらに最大サイズにまで拡大した尻尾をフルスイングして、その場を離脱する。
何体か弾き飛ばした手ごたえがあったが……。
「まぁ、尻尾じゃ流石に仕留められないか」
尻尾の一撃を受けた魔物たちが地面でもがいているが……アレは尻尾のダメージってよりは、まだ目潰しで苦しんでいるだけだろうな。
「おっとっ!?」
横から飛び掛かって来たコボルトを躱すと、尻尾で叩き落して【影の剣】を突き刺した。
「ふぬ……逃げようとしてるのはいないね。初めから争ってたし……アドレナリンが出てるのかな?」
先制の投擲を全部無効化したうえで、一息で数体一気に倒して見せたんだ。
数体程度ならともかく、これだけ大量にいると一体二体は逃げ出してもおかしくないのに、そんな素振りを見せるどころか、むしろさらに士気が上がっているようだ。
先程までと比べると鳴き声がずっとうるさいし……これなら結構遠くまで聞こえるんじゃないか?
「この数を倒せるのがいる……ってアピールは大事だけど、あんまり長引かせて他の魔物を引き寄せても面倒だし、ここは一気に片付けようか」
【琥珀の剣】と【猿の腕】も発動して本格的な戦闘態勢に入った。
「【紫の羽】はどうしようか……。アレは時間もかかるし、そこまでの相手じゃないかな?」
毒で一斉に行動不能に追いやれたら後は仕留めるだけだし、手間がかからなくていいんだが……その分毒の効果が現れるまでの間、ここに引き付けておかないといけない。
頑張ればそれも出来なくはないが……このレベルの魔物なら普通に倒した方が楽だろうし、のんびりしてたら面倒な奥の魔物が寄ってくるかも知れないしな。
「たっ!」
目潰しを受けた魔物たちもそろそろ視界が戻って来たらしく、先程まで顔を押さえて呻いていた一体が背後から襲ってきたが、ヘビたちの動きで既にそれはわかっている。
横にずれて躱すと、尻尾で地面に叩きつけて起き上がる前に踏み潰す。
地面諸共踏み潰した【緋蜂の針】越しだから、潰れる感触も音も何もわからないが……その様子を見ていた魔物たちにはインパクトが伝わったようだ。
つい今までは俺を威嚇するように響いていた鳴き声が、ピタッと止んだ。
「……やる気になったみたいだね? もう一発目潰しを撃ちたいけど、警戒されてるみたいだし、工夫なしだったら中途半端になりそうかな? 上手いこと隙を作らないとね。でも……」
俺の背後を取っていた魔物たちがゆっくりと前に移動して来ている。
今ので俺には不意打ちが通用しないことがわかったから、いっそ正面から数で押して……ってところかな?
中々考えているし、ただの雑魚って感じじゃないか。
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




